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シゴトノオト
シゴトがうまくいくヒントがありそう!人気のコノ人に「シゴト」について聞きました
月曜更新
なかやまゆか1990年1月18日生まれ、福岡県出身。2006年からモデルとしてコレクションを飾る。08年『ミス・インターナショナル』グランプリ受賞。12年に拠点を東京に移し、女優活動をスタート。CM『GMOクリック証券』出演。13、14年には舞台『銀河英雄伝説』でヒルダ役を熱演。ドラマ『BORDER』に出演したほか、短編映画『Tokyo Symphony』では主演に抜擢される。
選択した道は間違っていない
自分の決断を、信じて突き進む
新人女優として新天地に足を踏み入れた中山由香。
『2009年度ミス・インターナショナルグランプリ』という栄光に頼らず、
「芝居ではモデルとして培ってきたもの、得たものは全部捨てよう」と潔い。
あえて、いばらの道を選ぶ勇気、未知を受け入れる謙虚な姿勢で、ストイックに自らの奥深くまでを追求する。
まだ見ぬ自身の可能性を引き出すため、彼女は今、自分探しの旅に出る。
映画に向けた猛特訓で
新たなスキルを体得!
公開中の映画『ルパン三世』でアノ峰不二子と対決しています! マリアという役で、不二子とは違った女の強さとパワフルさを持った女性。この役のために8ヶ月間、アクションのトレーニングを積みました。週3、4日やっていたんですけど、ホントに苦しくて逃げたかった!(笑) 急ピッチでいろんな型を覚えなきゃいけないのに、恐怖で体が固まっちゃうんです。心も体も追い詰めてある意味、修業。
でもそれがなければこの役はできなかったなと、クランクアップのときに思いました、「8ヶ月間は無駄じゃなかった!」って。かなり迫力満点に動き回っているので、トレーニングを積んだアクションはぜひ観ていただきたいです。マリアは、セリフよりも行動で感情を伝える人物。マシンガンもブッ放して(!)やってのけ、スカッとした爽快さも感じられるんじゃないかな!? 私は身長が高いほうですから、マリアのようなパワフルな役だったりカッコいい役もチャレンジしていけるといいですね。引き出しがひとつ増えました。人の目を引く強みが増えれば増えるほど魅力になっていくと思います、みんながやれないこと、手をつけない難しいことを積極的に学んでいきたいです。人と違うことは常にしておきたいな、とアクションを経験してすごく思いました。
勇気を出した一歩で
人生の形勢逆転に成功
私は、昔はものすごい恥ずかしがり屋で、そんな私を見てモデルをやっている友だちが、身長もあるからモデルをすすめてくれて、地元、九州のモデル事務所へ連れて行かれました。当時は将来に対してこれといった目標も抱いてなかったので「それなら、やってみようかな」くらいの気持ちでした。事務所に登録してからは、コレクションモデルとしてウォーキングのレッスンを受けていました。その後も相変わらずの引っ込み思案ではありましたが、アルバイト中はなぜか平気でした。もつ鍋店やラーメン店ではたらいて、お客さんから「注文いい?」と話しかけられるため、人見知りになっている暇もありませんでした。モデルのシゴトと違って誰も私を集中して見ていないですし(笑) その後、ミス・インターナショナルを受けることになりました。いろんな世界を知って欲しい、いろんな人たちと交流して欲しいという、当時の事務所社長の親心だったようです。チャレンジは常にしていきたいと思っていましたから、受けることにしました。一歩を踏み出すのと出さないのでは、見える景色がまったく違うと思っていたんです。当時、18歳です。楽しみな半面、こんな小娘が大人たちの輪に飛び込むのは怖かった。代表に選ばれるまでには、礼儀、立ち居振る舞い、ウォーキングに外国語……といった課題もどっさり。できることは一生懸命やろうと日々を過ごしていましたが、今だから思うのは、与えられたもの、プラス、自分からもなにかを得ていれば、もっと成長できていたのかな。当時はいっぱいいっぱいだったのが正直な気持ちです。
厳しい環境に行きたい
強い自分に出会う軌跡
運命って不思議だなと思うのが、ミス・インターナショナルの大会で出逢ったのが現在の事務所の社長なんです。「お芝居に興味はない?」と声をかけていただき、21歳で九州から上京、東京に移ってから間もなく、CMと舞台のおシゴトが決まりました。芝居の世界では、今までやってきたこととまったく違って、モデルとして6年間、自分なりに努力をして自信を持っていたものなのに、芝居の稽古では「そうじゃない」って何度も言われてコテンパンにされました。「これもダメ? あれもダメ? じゃあ私には何もない!!」と頑張りが空回り。
やがて、ストーリーが完成するには相手役との心のキャッチボールが必要で、私はその会話ができていないと気づき、違う視野を向けられた瞬間でもありました。この痛みを知っているから、人にも優しくできるはず。頑張れば自分ひとりでもある程度は成長できるけど、出会う人、周りの人のサポートなど、取り囲む環境に紡がれて自分ができていくと思います。モデル時代は、ここまで精神的に深く考えることがなかったと思います。悩みや課題に取り組んでいる時間こそが、やりがいなのかもしれません。役者をはじめたばかりで、なにが役者としてのやりがいかと考えたときに「なるほどね!」ってみなさんが納得する答えが出せないんですが、根底にある苦しさ、つらさがやりがいとしてつながっていくんだと思います。今は『ルパン三世』が公開され、気持ちが後ろを向いていちゃいけない時期に来ています。だから、「何でも来い!」です。厳しい環境に行って散々にやっつけられて、知らなかった自分に出会いたい。コンプレックスに思っていたことが強みになったりとか、多様な表現の世界があるので、いろんな肉付けをしていきたいと思います。
©2014モンキー・パンチ/「ルパン三世」製作委員会
アクション超大作として、実写版『ルパン三世』が世界を駆け巡る! 中山由香は美しく透明感ある日頃の姿から一変! ワイルドな衣装に身を包みバズーカを軽々と操りながら、「上京してきてから一番苦しかった!」という特訓で培った激しい格闘シーンを披露。http://lupin-the-movie.jp/
■メインテーマ:布袋寅泰
■出演:小栗 旬 玉山鉄二 綾野 剛 黒木メイサ 浅野忠信ほか