2014.9.19 05:00

【記者の目】復帰には「謝罪会見」などJBCが納得する手段が必要

 入札が中止となり、興毅の活動再開はまた振り出しに戻った。ライセンス失効中の4月下旬にWBAから指名試合の命令を受け、角海老宝石、新日本木村など、JBCが条件とする「世界戦開催の実績がある」ジムへの移籍を模索したが、交渉は不調に終わった。新たな移籍先が見つからないまま入札しても、試合そのものが行えない見通しで、自ら身を引いたようだ。

 4階級制覇を国内で実現するにはJBCの条件にかなうジムを探すしかないが、現状は厳しい。東京近郊では条件を満たすジムは少なく、ほとんどが受け入れに後ろ向きだ。出身の関西地方では父の史郎氏が開いたアマチュアのジムをめぐって反発が強いといい、八方ふさがりの状況。「謝罪会見をすべき」と批判するJBCが納得するような手段を取ることが、まずは国内復帰への第一歩になるはずだ。 (ボクシング担当・伊藤隆)

(紙面から)