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こんな日本で生きてたら怒らない方が嘘でしょ?

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45歳のおっさんが怒っててなにが悪い? 横山健の生き方に学ぶ

インタビュー・テキスト:金子厚武 撮影:田中一人(2014/09/18)

横山健、45歳。言わずと知れた、Hi-STANDARDのメンバーであり、2004年からは「Ken Yokoyama」としてソロ活動を開始、現在までに5枚のアルバムを発表している。自らのバンド「KEN BAND」を率いて、ライブ活動も積極的に行う一方、自身のレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」の社長も務め、二児の父でもある。昨年限定公開され、このたびDVD化されるドキュメンタリー映画『横山健 ―疾風勁草編―』は、当初2010年発表のアルバム『Four』をめぐる記録の予定であった。しかし、2011年3月の東日本大震災発生により、物語は思いもよらぬ展開を見せ、想定外だったHi-STANDARDの再結成、そして『AIR JAM』開催の裏側における横山健の知られざる苦悩が、生々しく刻まれている。一人の人間のドキュメンタリーとして、また震災を切り取った一人の表現者のドキュメンタリーとしても、必見の価値がある作品だと言っていいと思う。

特に印象的なのは、震災を境に、彼にとっての絶対的な支柱だったパンクに対する概念までもが変えられたということだ。以前の横山健にとっては、「拒絶」こそがパンクであり、それこそが自らの孤独な魂の拠り所であった。しかし、震災後の彼は、手を取り合って、ユナイトすることの重要性を歌い、オーディエンスの期待を真正面から受け止め、社会に対して様々な問題提起を続けている。そこで今回のインタビューでは、この変化についてじっくりと語ってもらうことで、彼のこれまでの歩みと、今現在の姿を浮かび上がらせることを目的とした。常に怒りを抱え、葛藤を続けながらも、それでも自らを信じ、未来を手繰り寄せようとする。横山健の生き方に学ぶところは、とても大きい。

PROFILE

横山健(よこやま けん)
1969年東京出身。1991年にHi-STANDARDを結成、ギタリストとして活躍。1999年にレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」を設立、社長を務める。 Hi-STANDARD活動休止後の2004年にはアルバム『The Cost Of My Freedom』でKen Yokoyamaとしてソロ活動を開始。2011年9月18日にロックフェス『AIR JAM 2011』を横浜スタジアムにて、Hi-STANDARDで主催する。そこで、11年 ぶりにHi-STANDARDの活動を再開させ、12年には念願の東北で『AIR JAM 2012』を開催。11月にはソロとして5枚目のアルバム『Best Wishes』をリリース。また自身の主宰するレーベル「PIZZA OF DEATH RECORDS」でも精力的に活動し、これまでSNUFF、HAWAIIAN6、COMEBACK MY DAUGHTERS、GARLICBOYS、MEANING、SLANG等の国内外のバンドを輩出してきており音楽シーンにおいて常に第一線で活躍している。
PIZZA OF DEATH RECORDS | ピザオブデスレコーズ

幸せなはずなのに、いつでも怒ってるし、いつでも不満なんです。

―まずは、「健さんにとって、なぜパンクが重要なのか?」というところから訊かせてください。パンクの原体験はいつだったのでしょうか?

横山:10代の頃に、海外のハードコアパンクや初期パンク、日本のハードコアパンクをよく聴いてましたね。Sex Pistols、The Clash、Discharge、日本ではGAUZEとかですね。歌詞も一通り読んでましたし、ドキュメンタリー映像もよく見てました。

―具体的に、パンクのどういう部分に惹かれたのでしょう?

横山:パンクの精神やアティテュードって、虚勢を張っていて、僕がよく言う言葉だと「拒絶性」があって、それが10代の自分にすごくフィットしたんですよね。結局僕も一人ぼっちだったんです。いつもいわれようもないフラストレーションを抱えていて、そんなときにパンクを聴いて「あ、これ自分じゃねえか」ってリンクしたんですよね。

横山健
横山健

―お父さんがあまりお家にいらっしゃらなかったりして、小さい頃から孤独感を感じていたそうですね。

横山:環境もそうでしたし、もう根がそうなんでしょうね。今でもなんですけど、いつも腹立ててるんですよ(笑)。幸せなはずなのに、いつでも怒ってるし、いつでも不満なんです。今日家出てくる前もそうでしたし、昨日の夜もそうだったし。45歳のおっさんになって、こんなこと言うのも恥ずかしいんですけど(笑)。

―アウトプットの仕方は人それぞれでも、誰しもに、孤独や怒りっていうものはあるんだと思います。それはきっと、お金で解決できるものでもないんでしょうね。

横山:そうなんですよ。お金でも地位でも埋められなくて、僕の場合、結局自分の次の作品で埋めて行くしかないんですよね。




怒りはあんまりポジティブなエネルギーを生まないって言う人もいるんですけど、それは怒り方の問題だと思んですよね。

―最近よく思うのが、女の子は10代とか20代前半の子がかっこいいんですよね。オシャレだし、発想も自由で。でも、男性のミュージシャンは40代がかっこよくて、それはなぜかと考えると、精神性の強かった時代のパンクを通ってるからなのかなって思うんです。「拒絶性」という言葉を言い換えれば、満足することなく、チャレンジをし続けるということだと思います。

横山:そうなのかもしれないですね。パンクって、人によって意味が違うとは思うんですけど、生き方を考える上で、1つのキーワードだとは思うんですよね。年をとって、いかに自分が社会と相対するかとか、どうやって自分の人生を生きて行くのかを考えたときに、「パンクがあるのかないのか? そこに内包されてるあなたのパンクってなんなのか?」それは大きなポイントな気がします。

横山健

―健さんにとっては、「怒り」の要素が、45歳になった今でも重要だということですよね?

横山:そうですね。10代の頃は「得体の知れないなにか」にフラストレーションを抱いていたのが、今はある程度人生を過ごしてきて、世の中の理屈もわかって、終わりも見えてきている。それでもなぜまだ怒るのかというと、根っこの部分は10代の頃と一緒な気がするんです。つまり、別にずっと怒ってていいんじゃないかって思うんですよ。

―「怒り」から生まれるプラスの要素もあると。

横山:怒りはあんまりポジティブなエネルギーを生まないって言う人もいるんですけど、それは怒り方の問題だと思んですよね。だって、現状こんな日本で生きてたら、「怒らない方が嘘でしょ?」って気もするんです。だから、怒ってていいんですよ。


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