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国際
モディ印首相、領土紛争や経済に懸念表明 習近平国家主席表情固く… 経済協力も日本下回る
【ニューデリー=岩田智雄】インドを訪問中の中国の習近平国家主席は18日、ニューデリーでモディ印首相と会談した。会談後の共同記者会見でモディ氏は、両国が領有権を争うカシミール地方などで中国人民解放軍の越境行為が続いていることに懸念を表明し、領土問題への強い姿勢を示した。経済協力では、中国が5年で200億ドル(約2兆1700億円)を投資するとしたものの、両国の溝が改めて浮き彫りになった。
「国境地域で起きていることに懸念を表明した。問題解決が必要だと申し上げた」
モディ氏は会談で厳しい表情でメモを読み上げ、それを見守りペンを走らせる習氏の表情は硬かった。
印メディアは最近、当局者らの話として、カシミール地方で中国軍が実効支配線を超え、インド支配地域に侵入していると連日伝えている。中国軍は道路を建設し、両国軍が対峙(たいじ)する事態になっている。モディ氏が、こうした越境行為を非難したのは間違いない。
両国はカシミール地方と印北東部アルナチャルプラデシュ州で領土問題を抱え、1962年には国境紛争が起きている。モディ氏は今月1日、訪問先の日本でも中国を念頭に領土拡張主義を批判していた。
中印両国は18日、高速鉄道分野での協力の実現性を研究することや、中国企業専用工業団地の建設における中国側の投資、ヒンズー教徒の中国・チベット地方への新たな参拝ルートの開設などをうたった合意文書に調印した。モディ氏は両国が原子力協力協議を始めることも明らかにした。
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