Updated: Tokyo  2014/09/19 01:18  |  New York  2014/09/18 12:18  |  London  2014/09/18 17:18
 

日経平均8カ月ぶりに1万6000円回復、米金利見通し上げ円安

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  9月18日(ブルームバーグ):東京株式相場は3日ぶりに反発し、日経平均株価は8カ月ぶりに1万6000円台を回復した。米国の連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利見通しを引き上げ、為替が円安に振れたため、業績期待の買いが輸出関連株中心に入った。東証1部33業種の上昇率上位に機械や輸送用機器、精密機器が並んだ。

TOPIX の終値は前日比12.95ポイント(1%)高の1317.91、日経平均株価 は178円90銭(1.1%)高の1万6067円57銭。TOPIXは2008年7月以来の高値を更新、日経平均の終値での1万6000円乗せは1月8日以来。

明治安田アセットマネジメントの小泉治取締役執行役員は、FOMCの結果を「為替と債券市場はタカ派、株は上昇し、ハト派に捉えている」と指摘。1ドル=108円台に入った円安で「企業業績は上振れる可能性が高く、日本株は堅調」との見通しを示した。

FOMCは16-17日に開いた定例会合後に声明を発表、景気が緩やかに拡大し、インフレ率は目標を下回っていると指摘した上で、資産購入の終了後も事実上のゼロ金利政策を「相当な期間」維持する方針をあらためて示した。同時に発表された15年末のフェデラルファンド(FF)金利誘導目標の予測(中央値)は1.375%と、6月時点の1.125%から上方修正された。

1円以上円安に、売買代金も膨らむ

17日の米金融市場で5年債利回りが1年ぶりの高水準に上昇、為替がドル買い優勢となった流れを受け、きょうのドル・円相場は1ドル=108円40-70銭台と08年9月以来のドル高・円安水準で推移した。前日の日本株市場の終値時点107円25銭からは1円以上円安が進んだ。

きょうの日本株は、朝方から輸出関連を中心とした幅広い業種に買いが入り、午後は先物主導で一段高。日経平均の上げ幅は一時200円を超えた。明治安田アセットの小泉氏は、「1ドル=105円台くらいを想定していた企業は多い。108円台になってくると輸入、内需系は辛いが、株式市場全体にとっては増益要因」と言う。6月の日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)では、14年度の想定為替レートは通期で1ドル=100.18円とされている。ただ同氏は、今後業種間にパフォーマンスのばらつきがみられるだろう、とも話した。

またきょうは、英国でスコットランド独立の是非を問う住民投票も行われるため、終盤の株価指数はやや伸び悩んだ。東証1部33業種は機械、輸送用機器、保険、その他製品、精密、銀行、ガラス・土石製品など31業種が上昇。空運、建設の2業種のみ安い。東証1部の売買高は22億5644万株、売買代金 は2兆3823億円と、代金は前日に比べ32%増えた。値上がり銘柄数は1290、値下がりは423。

売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、三菱UFJフィナンシャル・グループ、ホンダ、マツダ、富士重工業、クボタ、日立製作所、ファナック、コマツ、三菱商事、三菱重工業、ヤフー、住石ホールディングスなどが上昇。一方、スマートフォン分野の減損処理で今期の最終赤字見通しが拡大、上場来初の無配方針を示したソニー は大幅安。セイコーエプソン、熊谷組、資生堂も安い。

記事についての記者への問い合わせ先:東京 竹生悠子 ytakeo2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net院去信太郎

更新日時: 2014/09/18 15:45 JST

 
 
 
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