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iPhone6販売前行列、先頭の田村哲也さんにいろいろと聞いてみた

クランクイン! 9月17日(水)19時30分配信

 2014年9月17日、朝方の銀座・アップルストア前では寝ぼけまなこをこする人びとが集っていた。彼らの目的はただ一つ、発売を2日後に控えた「iPhone6/iPhone6 Plus」を手に入れるということだ。もはや毎年の恒例行事ともなりつつある行列だが、彼らが胸中で何を抱いているのかを知りたいと思い、先頭で並ぶ田村哲也さんにお話を伺った。

【関連】「iPhone6/iPhone6 Plus」販売前行列の様子<写真>


 数日前から行列ができるようになったのは、「iPhone4」以降ではないかと語る田村さん。これまでも行列に並び続けてきた。iPhoneシリーズは、初代から現行モデルまで約30台ほど所有しているほか、5Cも全色を揃えているそうだ。いったい何が田村さんを突き動かすのか、率直に、田村さんの思うiPhoneシリーズの魅力を伺ってみた。

 「iPhoneシリーズというより、もともとApple製品が好きなんですよ。主に使っているのもMacだし、かれこれ30年ほど愛用しています。それこそMacがまだ“Macintosh”と呼ばれていた時代からですね。歴代のiPhoneシリーズはもちろんですが、Macも自宅にはストックしてあります。何となく捨てられないんですよね」。

 iPhoneシリーズのみならず、Apple製品への愛を語る田村さんの笑顔は暖かい。行列の顔としても広く知られており、インタビュー中に、道行く人が「テレビで見ました。頑張って下さい!」と声をかけられる場面もあった。今回は「iPhone6/iPhone6 Plus」発表前の6日から並んでいたというが、発売までは期間も長い。そのあいだ、食事や睡眠はどうしているのかが気になったので聞いてみた。


 「睡眠時は寝袋を使っています。まわりの人達が暖かく、地元の方や道行く人から差し入れを頂いたりもしますね。iPhoneやiPadの充電も顔なじみの仲間が“バッテリー使いなよ”と貸してくれたり、アップルストアの方が声をかけて下さったりします。息子といっしょに並ぶのが恒例となっているのですが、先日も、地元の方が“ウチで風呂入ってきなよ”と息子を誘ってくれたりしました」。

 iPhoneを通じて、行列に並ぶ仲間や地元の方、道行く人までが繋がる…心暖まるエピソードである。毎回のように先頭へ並んでいるようだが、日本中の誰よりも早くiPhoneの新製品を手にした直後にどうするのかも尋ねてみた。

 「たいてい、行列に同じく並んでいる仲間たちと食事したりします。毎年、1年に1度の恒例行事とはなっていますが、普段からも交流しています。ただいつも思うことですが、並んでからようやく手に入れられる瞬間は解放感もやってきますが、同時に、寂しさも押し寄せてきますね。“もう終わっちゃう”という思いが湧き上がってきます」。

 田村さんは1年に1度の行事に合わせて、毎年の計画を立てているという。行列に並ぶというのはもはや、田村さんにとってある種の「人生そのもの」といっても過言ではないかもしれない。

 今年もまもなく「iPhone6/iPhone6 Plus」の発売を迎えるが、その日がやってくればまた、おそらく来年も発売されるであろう新製品に向けて、田村さんにとっての新たな1年がスタートするのである。(取材・文・撮影:カネコシュウヘイ)

最終更新:9月17日(水)22時3分

クランクイン!

 

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