Think outside the box

Unus pro omnibus, omnes pro uno

増やすマネタリーベース/停滞する生産活動

景気の先行き不透明感が強まっています。


鉱工業生産7月は+0.2%、自動車など在庫増が止まらず内容は悪化 | Reuters

7月鉱工業生産、0.2%上昇-予想下回る伸び、判断は据え置き - Bloomberg

SMBC日興証券の宮前耕也金融経済調査部シニアエコノミストは……「6月の急落後の反発としては極めて弱い。少なくとも製造業にとっては『想定外』の需要減が起きているとの評価になろう」と述べた。

宮前氏は「……足元の生産の弱さは反動減を超えた需要の弱さを示唆しよう」との見方を示した。  

鉱工業生産指数マネーストック伸び率は、年初をピークに低下しています。

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マネーストックの伸びの要因分解からは、政府向け以外への信用が縮小していることが窺えます。

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安倍政権誕生直前から連動していた鉱工業生産指数と準備預金残高は、4月以降デカップリングしています。日本銀行インフレターゲットを掲げて日銀当座預金残高を増やしていけば、実体経済活動が活発化するはずだったのですが、どうしたことでしょうか。

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ちなみに、鉱工業生産と日銀当座預金の長期の関係は下のグラフの通りです。これから「日銀当座預金を増やす→生産活動が活発化する」と読み取れるでしょうか。

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今年末に生産水準がリーマンショック前を上回れば、めでたしめでたしなのですが。