臨死体験は、昔からたくさんの報告があるけれど
科学的には「ただ単に夢を見ている状態」つまり「幻覚」。
信じることが大事と、宗教や信仰
また死を控えた方々を否定しない締め方で番組は終わった。
死が目前に差し迫った状況下で
苦痛とか恐怖を回避するためにエンドルフィンやらセロトニンやら
大量に脳内麻薬が分泌されて、多幸感に包まれ幻覚を見るようですが
確かに、私の夫は胃液や胆汁の黄緑色のものが気道に詰まって
呼吸がとまったとき、そして次の息を吸わなくなったとき
表情が確実に和らぎました。
そのまま口角が少しあがった表情で亡くなりました。
あの瞬間の、あの夫の表情は一生忘れません。
夫は死の瞬間、脳内から分泌された物質によって多幸感に包まれ
幸せそうに微笑んだのでしょうか。
夫は目を覚まして起き上がろうとすれば
痛がっているとの義母の判断でナースコールを押され
ケタミンとオキファスト(モルヒネ)を15分間隔で交互に投与されている状態でした。
最後に入院していた、がんセンター東病院の緩和ケア科の医師からは
がん専門病院でもあまり例のない程の投与量と言われていました。
夫のように、幻覚剤に分類されるケタミン多量投与されていても
呼吸が止まる直前で次の息を吸わなくなった瞬間には
それを超える多幸感、幻覚があるのでしょうか。
現世で一番大切な人を亡くした立場から言わせて頂くと
死に至る瞬間の多幸感は
肉体に閉じ込められた魂が大きな宇宙へと解き放たれる開放感から感じる幸福。
そして、肉体を離れた魂同士は再会できる…
そんな世界であってほしいなと思います。