前回、記憶を高める最新心理学
、にてマインドフルネスについて書きました。今回から数回に渡り、メンタルトレーニングに関する話題について書いていこうと思います。
ここで書いて行くメンタルトレーニングには2種類あり、一つはやる気を高める方法。もう一つは不安の鎮め方、です。どんなに実力があっても、不安に押しつぶされてしまったら、実力を発揮出来ないまま試合終了、となってしまいます。また普段の勉強に関しても、不安な気持ちや緊張感一杯で取り組んでも集中力が落ちるだけですし、記憶力も低下してしまいます。
やる気の出し方、については『本気の勉強法』とわざわざタイトルでつけたブログを読まれているみなさんですから、やる気に満ち溢れているかと思います。ですので、まずは不安の鎮め方、からご紹介していきます。
いくら勉強しても、試験の時に緊張して失敗しないだろうか、と思うと益々不安になることってあると思います。そしてリラックスしたり気を紛らわせようとして別の事をしてみても、益々不安感が増大してしまうこともあります。これは逆説的思考侵入効果、と呼ばれている現象です。
不安、という感情を無理に抑え、不安ではない・リラックスしている!と無理に考えると余計に不安という感情に囚われてしまい、益々不安になってしまうのです。
これには脳のメカニズムが関係しています。
怒りや悲しみ、と行った感情が起きたとき、それを抑制しようとすると前頭前野背外側部と眼窩野という感情の制御を行う脳の部分の活動が活性化して、感情を抑えようとします。
ところがこの眼窩野は視床下部という怒りや悲しみ、そして不安といった情動行動の中枢と繋がっており、理性を働かせて感情を抑制しようとすればするほど、視床下部も働いてしまう、という仕組みになっています。
つまり、リラックス出来る音楽を聴いたり、アロマキャンドルを焚いたり、別の事をして気を紛らわせよう、と理性を働かせても不安感はどんどん増大してしまう、という仕組みになっているのです。
それではどのように不安を鎮めてば良いのか?前回の記事
でご紹介したマインドフルネス等の心理療法で使われている方法は不安を鎮める一つの方法です。ただこちらは練習が必要です。数ヵ月単位で練習しないと効果は出ないのではないでしょうか。
それ以外の方法。それについて次回は書いていきます。