文字の食卓
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文字の食卓の感想・レビュー(60)
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光村教科書体!ってのがあったのか!!ザ国語教科書。子どもの頃、転校して国語の教科書が光村じゃないとこのになったとき、国語の教科書じゃないっぽいなぁって子ども心に思ったことを急に思い出し腑に落ちた。
『紙つなげ!』を読むまで文庫の紙が会社ごとに違う(たとえば角川は赤い)というのは知らなかった。同じように僕らが思う以上に本は丹念に似合う書体を選んで作られている。それを無意識にではなく、きちんと意識して受けとっているこんな人もいるんだなあ。素人DTPで書体を選ぶときのような奇をてらう書体は紹介されず、オーソドックスな明朝・ゴシックばかりが何種類も使われている本の一部とともに紹介されるエッセイ。この微妙な違いは確かに読み手が感じる手触りに繋がっているのかも。あらためていろんな愛読書の書体を確認したくなります
書体、フォントを食卓にあがるものに喩え、味わう本。フォントの魅力を表現する、その筆力がすごい。「むっちりとくいこんだ太い線と、ユーモラスな表情(スーボ)」、「描かれた女の太腿をみているようだ(艶かな)」、「目に絡みついてくる粘度、(中略)歯のあいだに残るような後味(石井細明朝体横組み用かな)」といった具合。『ジョジョの奇妙な冒険』のスタンド「レッド・ホット・チリ・ペッパー」、あの文字はゴーシャという書体だそう。同じ書体で、次頁のグリム童話のタイトルが、新たなスタンド使いに見えるってのは笑いました。
この作者の恐るべき美しい比喩力!そして、「絶対音感」ならぬ「絶対文字感」の持ち主である作者の文字への深い愛と観察力。文字との出会いと印象、文字の持つイメージ、文字を作った作者へのオマージュ、本来は自己中心的な内容と表現になってしまいそうな本なのに、作者のあまりに美しい言葉のチカラによって、まるで文字の水脈をそろりそろりと旅した錯覚に襲われる、そんな本です。残念なのは、抜粋されているサンプルの文字が、解像度の問題か、とっても小さく、大きさがまちまちなこと。でも、私はとても堪能しました。
本を買うとき、読むとき、装幀や用紙を気に留めたことはあっても、どんな書体が使われているかまで気にかけたことはなかった。著者は本や雑誌の書体を見分けられる能力を持つ。それだけでなく「文字を食べる(書体を味わう)」ことができるのである。ある書体がどんな味のイメージと結びついているかは、著者自身何度も断るとおり「個人的な記憶」に過ぎない。しかし、であるからこそ、その記憶の断片を辿ることは、彼女の読書にまつわる記憶を追体験することにもなる。書体への蒙を啓かれただけでなく、他人の個人的な読書録を読む悦びも味わえた。
昔からそれなりに本を読んできてはいるつもりだけど、全くと言っていいほど書体やフォントに気を配ったことがないので、こういう読書体験もあるのかというのがまず衝撃だった。著者がそれぞれの書体を食べ物やニュアンス、形容詞で評するのは「そう言われれば確かに」といった感じで興味深く話を聞くことができた。
その人の性格の出る手書き文字もいいけど印刷文字もなかなか魅力的!食卓と題して色んなタイトルに分けているのも面白い。あらためて並べられると絵本にコミック、単行本に文庫本まで色んな文字を使ってる。かわいらしなぁ
著者の書体に対する味わい深い思いを堪能できた。 面白い視点だなーと感じながら読み進めていたけど、確かにそうだと納得する部分もあり、読書好きなら誰もが楽しめる一冊だと思う。
こんなに文字の形を気にしたことがなかった…驚き。もちろん、見出しになるとか、強調されるときに使われるとか、そういう特徴がわかりやすい(わたしにとって)文字はわかるけど、ゴシック、明朝はさすがに違いがぱぱっとわからない。作者すごし。
正に「書体」を味わいつくす一冊。本の内容や装丁ではなく書体ってのがいい。著者は絶対音感のように何の書体かすぐわかってしまうくらいの書体好き。この本を読んで、ようやく吉田篤弘の本に使われて書体が精興社書体ってことが判明。このちょっとノスタルジックな書体が大好きで、ずっと知りたかったことがわかって大変ありがたかった。
面白い!こだわりのある人の言葉はホントにおもろい。書体に色や匂いなどをイメージしちゃうんだ!と感動。数字を色でイメージする才能のある人達を思い出した。なかなかマニアな見方だけど、何故か懐かしさや書体に対する感触みたいなものを覚えてしまった。
【図書館】文字を見ておいしそうと思える感覚は独特だなぁ、と思いながら、ページを繰っているうちに、なんとなくその気持ちがわかるような気がしてくる。「ナカフリー」と「ゴナ」が同じデザイナーの書体だったなんて意外、と言われて「肉の文字」まで戻って、ああ、ほんとうにこれを同じ人が作ったとは思えん、と共感できるまでになってくる。また、どんな書体で、どんな文章が書かれるかによっても、読んだ時の印象が随分と異なるもの。文字(写植)の世界。おもしろくて深みのある世界です。
文体が柔らかくてとても好き!非常に文字に対して繊細な感覚をもっていらして羨ましい。職場の昼休みに読みながら心をほっこり緩めていました。お勧めです。
面白い!!もう、ゲラゲラ笑いながら読んだ。(注*ゲラゲラ笑いながら読む本ではありません)。というのも、個人的な写植に対する思い入れや思い出が、「わかる!わかる!」という感じだったもので。世の中DTPで作られた印刷物ばかり。紙のもの自体が減っていて、読むといっても画面上で、という事態へ移行しつつある昨今、「写植」という廃れつつある技術にこんなにも思い入れを持って向き合っている方がいたことに感動。と同時に、豊かな活字時代に育んでもらった、私自身の読書経験に、深い感慨と感謝を憶えました。
ページを開いてみて取っ付きにくいなぁと感じることがある。なんだか生理的にイヤとか、それって活字の字体が原因だったりすることも多々。この作者のように○○明朝とか○○ゴシックとか専門的なことはわからないけどうーんなるほどと納得させられた。文書作成してるときにたくさんの書体の中から選ぶのに「こんなにたくさんの中から選ぶなんて無理!」と作者と同じように悩んだことがあったが愛のある、ユニークで、豊かな書体をみつけることが大事だったんだね。
装丁というと、表紙にばかり目が行ってしまう。お気に入りの装丁家さんが居ても、お気に入りのフォントがあると言う人はきっと少ない。でも、本好きならきっと感じた事があるだろう。教科書とそれ以外の本のフォントの違い。その小さな違和感に気付いたのは、一体いつだろう。そして出版社ごとに文庫ごとに、何かが違う。新潮社や文芸春秋社の漢字ひらがなのメリハリの利いた文字、講談社のまるくて上下にぎゅぎゅっとつまった文字、集英社の少し細みの文字、角川書店の多様なバリエーション。この本のフォントは何?そして読メのフォントは何だろう
音や文字に色を感じる共感覚というものがある。この著者には、書体に人並み以上の「何か」を感じているに違いない。それは書かれた文章やその時の感情も、密接に関係している。わたしも文字は好きだけれども、とてもじゃないけとそこまでの書体は覚えていません。でも確かに本を手に取り開いた時に、「読みやすそう」「読むのにてこずりそう」という直感はあるので、それはおそらく書体の好き嫌い。
懐かしい写真植字の数々を豊富な比喩とたっぷりの熱量で紹介。デザイン性が高い文字に目が行きやすい中で、雑誌の本文を五感で味わっていらっしゃる。写研好きなんでしょうか。良く真似して書いたタイポス、従姉妹の字を思い出すナカフリーに思い入れが強いです。リョービと言ったらナウだったなぁ。
写植書体を中心に、それぞれの書体にまつわる自身のエピソードや、書体から受けた印象などを思い入れたっぷりに綴っている。表紙で本を選ぶことはあっても、使われている書体で本を選ぶという発想はなかった。
さまざまな活字の書体を取りあげて、そこから浮かび上がるイメージを綴ったエッセイ集。どれもが見知っていて、その違いを分かっているけれど、明確に言語化することが難しかったあの感覚を表現してもらえた快感を楽しみました。読書好き、活字中毒なひとならば、どこかしら楽しめる部分が見つかる本だと思います。
ブログでも拝見していましたが、やはりこれは紙の本を手にとって読みたかった一冊。文字(書体)の楽しさをたっぷり味あわせてもらいました。 「文字の意味を読んでいるようで、ほんとうは別のものをみているということ」 「(…)文字を『情報』じゃなく『物質』として見つめているとき(…)」 「この文字で書かれた言葉に感じる、神秘性や、敬意や、畏れの背後にある物語を大切にしたい」 …それにしても、こんなに奥深くて楽しい書体の世界を、説明してもらわないととちゃんと見分けられない自分のナマクラな眼が悔しいこと!
日本語の印刷物には、こんなにも多種多様な書体があったのか、と驚きました。
今まで、どんなに自分が書体に無頓着のまま文字を追っていたのか…なんてもったいない、
とも思います。
様々な書体について、作者の思い出を織り混ぜつつ、魅惑的な文章で紹介されています。
食べ物や香りや…書体なのに?と思うなかれ、
確かにその書体で書かれた文字を読むと、
味が、香りがしました。
今後は文章を味わうだけでなく、
書体も愛でたいと思います。
文字のフォントによって受けとる印象はぐっと変わる。それを食物になぞらえて卓という題名になっている。
石井太明朝ニュースタイル、光村教科書体、ボカッシィ、、
フォントの名前を知らなかったものも多い。
人がかく書く文字と同様、フォントも相手に与える印象を大きく変えるものだと改めて気づく。
そしてなぜか懐かしい、ほっとする本。
文字の形から立ち上がるイメージを食べ物にたとえた、斬新なアイデアの本です。こんなにたくさんの活字があるとは・・・!!本はストーリーや内容だけでなく、見た目そのものを味わう楽しみがあると再認識させてくれます。
本は文章や挿絵、よくいって、表装や装丁を楽しむことはあっても、字体が醸し出る雰囲気を楽しむなんて、思わなかった。それだけに、すごく新鮮な本です。 気に入ったのは、楳図かずおの漂流教室に使われた淡古印」。 幽霊やおばけを連想するってほんと、その通り!!
書体のチカラというものは、当然あるのだけれど、忘れられているというより、気にされていないのだと思う。先日、ある会計事務所よりもらったカレンダーは、絶句するものだった。こんなカレンダー要らない。3ケタ級くらい馬鹿でかいゴナUの縁取りのある文字で写真の上に格言らしいものが並んでいる。写真を隠したいのかな?という意図の見えないカレンダーは当然お蔵入りです。(笑)書体使いのうまいデザインが良いですね。
わたしにとっては大ご馳走の本に出会えて幸せです。特定の書体のサンプルとそれにまつわるマニアックかつわかる人だけわかればよい的な感覚的エッセイを集めた本。雑誌dancyuに使われてたためにいつの間にかその字を見ると美味しそうに感じるようになっていたとか、文庫の文字が大きくなる前のあの書体の時代に村上春樹の初期の作品を読めてよかったとか、子供の頃本を読んでいてとつぜん虫歯になりそう!と思ったのは書体のせいだったとか。わかる!わかる!の連続でしたが、そもそもなんのこっちゃ、て人のほうが世の中多いのかも。
エッセイ自体はちょっと僕の趣味ではないが、小説や漫画、雑誌の実物の書体があれこれ見られるのは楽しい。「ハチミツとクローバー」のなかで個人的に妙に印象的だったセリフがドンピシャで出てきたのにはワロタ。しかし、スーボやイナブラシュ、淡古印なんかの変わった書体もいいけど、やっぱり石井中明朝や岩田明朝体など明朝体は美しいなぁ。
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