Bamboo Stylus fineline | あのWacomが挑戦。iPadで使える1.9mmの細型Bluetoothスタイラスペン [レビュー]
ペンタブレット業界では世界トップメーカーであるWacomが遂にiPad向け細型スタイラスペンをリリースしました。「Bamboo Stylus fineline」は1024レベルの筆圧感知にも対応した、手書きメモやアイデアスケッチに使えるスタイラスペンです。
発売日に購入して来たのでまずはファーストインプレッションをお届けします。
1024レベルの筆圧感知にも対応した細型スタイラスペン
Wacomも遂に細型のスタイラスペンをiPad向けに発売。
液晶画面に静電気を増幅して返すことで細いペン先でも感度がよい「アクティブ方式」のスタイラスペンになります。
ケースは付属しませんが、キャップが付いているので携帯にも安心。
キャップにはクリップがついていて、ポケットにいれて持ち運ぶのにも便利です。
ペン先は1.9mmと極細タイプ。交換不要な硬質な素材でできています。
付属するUSB充電コードをペンの後ろ側に差し込んで充電します。
コードの取り外しは硬くてちょっと手こずりました。
ペンの側面のランプの赤色点滅がなくなったら充電完了。
使用環境にもよりますが、約26時間ほど使用可能だそうです。
Bamboo Paperで試し書き
まずはWacom製のスケッチアプリ「Bamboo Paper」で使用します。このスタイラスペンは個々のアプリとBluetooth接続することで、筆圧感知やパームリジェクションなどの機能が使用できるようになります。
ページ左端に表示されている接続ボタンをタップ。スタイラスペン側面のボタンを長押しして青くランプが点滅したら、接続パネルの上の円形のマークにペン先を押し付けます。
しばらくすると接続が完了してバッテリー残量が表示されます。
側面のボタンには消しゴムなど4種類のショートカット機能を割り当てできます。
間違って押してしまうことがある人は「設定無し」を選ぶとよいでしょう。
ペンを「Bamboo Paper」アプリに接続すると通常有料で購入する必要がある画材(鉛筆・ペン・マーカー)が無料で追加されます。
すでに過去に購入済みの場合は「入手済み」と表示され追加機能はありません。
↑「Bamboo Paper」と「Bamboo Stylus fineline」のみでスケッチしたものです。多少描画位置のズレは感じましたが(ペンを傾ける角度でわずかにズレが発生する)、慣れてくるとズームして描いたり工夫できます。
筆圧の変化については「Bamboo Paper」でしか確認できないのですが、柔らかい感触で個人的には好みの書き味です。
主にスケッチ用途の製品であることを考えると満足度は高いと思います。
少し使い込んでみて思うところ
鉛筆ツールなどを使って描き込もうとすると「パームリジェクション」の誤動作が多いですね。フルスクリーンモードにするとかなりマシになります。
(iOS8になると「パームリジェクション」の性能UPが期待できるため、改善されていくのではないでしょうか。)
描画精度は他のアクティブス方式のタイラスペンのトップクラス(Alupen DigitalやRenaissance)と同じレベル。さらに保護フィルムなど気にせず使えるほど感度は高いです。
液晶画面の影響で起きる「ストロークの波打ち」やペンの角度によるズレを解決するまでには至っていませんが、ペン先の感触は非常によく柔らかい筆圧感知が楽しめます。
問題点としては筆圧対応している「Bamboo Paper」で、描画位置のズレが気になること。むしろBluetooth接続しない方がズレが少なく安定して描画できることもあり、この点は今後のアプリのアップデートで改善できると思います。
さらに筆圧機能対応アプリも少ない!
私が確認した範囲では「Bamboo Paper」以外には、「PDF pen」「ArtRage」しか見つかりませんでした。
これは非常に残念です。
今後対応予定アプリ
Noteshelf/NotePlus/INKredible/GoodReader
| Bamboo Paper – ノート (2.4) カテゴリー:仕事効率化 価格:無料 開発:Wacom |
これからに期待できるスタイラスペン
いろいろと未完成なところもあるスタイラスペンですが、今後開始される予定の「ワコムクラウド」対応やペンIDなど新しい機能も期待できますね。
対応アプリがこれから増えていくのは間違いないので、購入してからアプリのアップデートも楽しみな製品です。(対応アプリが少ない不満もありますが、iOS8リリース前の微妙な時期なので気長に待つしか無いですね)
【現時点での評価まとめ】
・同じ価格帯アクティブ方式ペンと比べてデザイン・性能共に優れています。
・筆圧感知機能も対応アプリが増えてくればかなり楽しめそう。
・USB充電式だから安心して携帯できる。
・パームリジェクションと描画位置補正の改善はiOS8後待ちになりそう。
この価格帯で筆圧感知あり、アクティブ方式極細スタイラスペンは他にありません。
しかもWacom製なので使用感も良好です。
iPadでスケッチや手書きメモに細いペンを試してみたいならおすすめ。
お絵かき専用でより高性能な製品を求めるなら10月発売予定のIntuos Creative Stylus2待ちとなるでしょう。
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対応機種:iPad mini、iPad(第3世代)、iPad Air以降
(筆圧感知などのBluetooth接続機能についての対応機種)
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