国際【国際情勢分析 田中靖人の目】「スパイ」騒動が中台に落とす影 首脳会談は棚上げの見通し+(1/3ページ)(2014.9.15 07:00

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【国際情勢分析 田中靖人の目】
「スパイ」騒動が中台に落とす影 首脳会談は棚上げの見通し

2014.9.15 07:00 (1/3ページ)国際情勢分析

 台湾で対中政策を主管する行政院大陸委員会の張顕耀前副主任委員(50)=副大臣級=の「機密漏洩」事件が、中台関係に影を落としている。馬英九総統(64)が政治任用した張氏が中台交渉の舞台から転落したことで「政治対話」への機運は薄れ、実務協議にも停滞感が出ている。台湾での報道に中国当局は不快感を表明。2月以降に浮上した11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)での中台首脳会談の可能性は、今や話題に上ることすらまれになっている。

当局の迷走

 張氏の事件は「政治捜査」と指摘されてもやむを得ない展開をたどった。張氏の「家庭の事情による辞任」が発表されたのは8月16日。張氏が「辞任を迫られた」と反論すると、大陸委員会は19日、法務部(法務省に相当)調査局に協力を求め、「安全保障上の機密漏えい」の疑いで捜査が始まった。主要紙が21日、「中国のスパイ」疑惑を報じると、調査局はその日のうちに「外患罪」の適用を、主管する台湾高等法院検察署(高検)と協議。だが、高検に適用できないと拒否され、捜査の指揮は台北地検に移った。

 現在、有力視されているのは、貿易協議の台湾側情報を知人を通じて中国に漏らした疑いだが、地検は28日に張氏から事情聴取しただけで、身柄は拘束していない。機密漏えい事件では、逮捕を経て発表とほぼ同時に起訴するのが常識とされる。このため、張氏の更迭は、直属の上司や馬総統の側近との関係悪化が原因で、「証拠不十分で不起訴になる」との観測も出ている。政権側が張氏に辞職後のポストとして公営企業の会長職を提示していたことも、こうした憶測の根拠になっている。

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