福島の国道6号線 全線で通行可能に9月15日 6時39分
福島県の沿岸部を走る国道6号線は、東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、一部の区間で一般の車の通行止めが続いてきましたが、除染や復旧作業が終わり、15日午前0時から全線で通行できるようになりました。
福島県の沿岸部を走る国道6号線のうち、浪江町と富岡町の間のおよそ14キロの区間は、3年半前の原発事故の影響で立ち入りが制限された帰還困難区域を通るため、許可を受けた車以外は通行できませんでした。
この区間の除染や復旧作業が終わったことから、15日午前0時に通行止めは解除され、全線で一般の車の通行が可能になりました。
富岡町に設けられていた検問所では、午前0時が近づくと路上に置かれていた照明機具などが撤去されてバリケードが開けられ、車が次々と通っていきました。
ただ、帰還困難区域内の区間ではオートバイや自転車、それに歩行者の通行は認められず、車を途中で停車して外に出ることはできません。
国の原子力災害対策本部の有倉陽司参事官は「幹線道路の国道6号線が通行できるようになったことで、復興の加速につながると期待している」と話しています。
警察がパトロール強化
福島県内の国道6号線が全線で通行できるようになったことを受け、警察は、空き巣などの犯罪の増加が懸念されるとしてパトロールを強化しています。
14日夜、福島県富岡町の双葉警察署ではパトロールの出発式が行われました。
およそ80人の警察官を前に、渡部敏久署長が「積極的に声かけをして地域の人の安心や犯罪の抑止につなげてほしい」と指示し、警察官たちはパトカーに乗り込んで、パトロールに向かいました。
帰還困難区域を含む避難区域内では、空き巣の被害などが相次いだことから、国道6号線の通行再開で犯罪がさらに増えることが懸念されています。
警察官たちは不審な人物がいないか見て回ったり、通行する車に目を光らせたりしていました。
双葉警察署の渡部署長は「復興のために国道6号線の自由通行は必要だが、この地域に入ってくる人も増えるので、治安が悪化しないよう努めていきたい」と話しています。
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