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留学生倍増計画、文科省が改善本腰 予算20億円増、6年後は12万人に
2014.9.14 13:29
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■続く“負の連鎖”
「日本の若者は、海外より国内での安定した生活を選ぶ『内向き志向』だといわれてきたが、潜在的には一概には言えない」
留学事情に詳しい東大の村上壽枝・特任専門職員(45)はそう話す。留学にあこがれても、就職を考えてためらう学生は多い。村上氏は「時期を逃すと就職が難しくなるという通念が、挑戦意欲を後退させている。内向きにならざるを得ない」と説明した。
留学が就職の足かせと考える学生は多い。平成19年に文科省が国立大87校に学生が留学を躊躇(ちゅうちょ)する理由について聞いたアンケートでは「帰国後、留年する可能性が大きい」という回答が59件で最多だった。留学後に就職できず、留年する先輩を見た現役学生が夢をあきらめる“負の連鎖”が続いている。
世界では、国の発展のために他国との関係を強化して成長を取り込もうとする動きが盛んだ。留学生の獲得競争が激化し、留学生の派遣数も伸びている。
■「目標達成困難」
出遅れ感の強い日本は、26年度の留学に関する予算を前年度比20億円増の355億円に。東京五輪のある6年後に学生の留学生数を現状の約6万人から12万人に倍増させる目標を立てた。留学を生かしたキャリアプランが描けるように、今年7~8月には留学予定の学生約280人を対象にした事前研修を開催。複数の企業に留学生に求める人物像などの説明を受けた学生が順次海外に飛び立っている。
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