広島カープ情報【さあこい!Carp2013】
ドーム響く 宮島さん
大舞台で熱い試合を見せて――。22年ぶりの日本シリーズ進出をかけて、広島カープが巨人と戦うクライマックスシリーズ(CS)の最終ステージが16日始まった。試合には敗れたが、東京ドームでも全国から集まった多くのファンが熱い声援を送った。
◇ CS最終ステージ初戦
午後6時の試合前から、東京ドームの左翼席はカープのユニホーム姿のファンで埋まり始めた。カープを応援するために上京した広島市東区の自営業、笹田憲雄さん(59)は午後4時に球場に着いた。「CS最終ステージなんて、次にいつ出られるか分からないからね」と笑顔を見せた。
この日未明、台風26号が関東地方を中心に大きな爪痕を残した。埼玉県川口市の会社員、鈴木亜里沙さん(24)も台風の影響で会社が休みになり、東京ドームに駆けつけた。「急いで友達にチケットを確保してもらいました」と観戦した。
東京ドームでも赤く染まる左翼席。2回の先制点で早くもファンの盛り上がりは最高潮に達し、球場には応援歌「宮島さん」が響き渡った。東京都板橋区の大学生、鈴木明日菜さん(21)は「今日も行けます」と喜んだ。
逆転されて最終回。好機を逃してゲームセット。スタンドにはため息が漏れた。千葉県市川市の会社員、高田潤さん(28)は試合後、「今日の一敗は痛いけど、巨人と互角に戦えている。明日に期待します」と前向きに語った。(山本孝興)
◇ 開門前から行列
パブリックビューイング(PV)があったマツダスタジアムでは、早くからファンが行列を作った。PVには5243人が集まり、東京ドームの選手たちに声援を送った。
午後3時ごろから並んだ広島市南区の会社員大神香織さん(37)は「梵選手と菊池選手に期待。日本シリーズに行ってほしい」と試合を待ちわびた。呉市のコンビニ店員、萬谷有紀さん(30)も午後3時に到着。「第1ステージの阪神戦以上の戦いを見せてほしい」
「下剋上(げ・こく・じょう)第二幕」とボードに書いて応援していた呉市の会社員白石紀彦さん(48)は、2回に巨人の失策で先制点を奪うと、「相手の隙を突くカープらしい野球」と満足げ。試合には敗れたが、阪神戦もPVで観戦した廿日市市の公務員、亀田恭輔さん(28)は「ピッチャーはよく抑えた。明日は打線がつながってほしい」と反攻に期待を寄せた。(伊藤賢)
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