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【スポーツ】

<首都スポ>NZで世界を学ぶ ラグビー関東高校SL11人が留学

2014年9月13日 紙面から

スーパーラグビー、ハイランダーズの本拠地フォーサイスバースタジアムのピッチで、ゴキゲンな留学生団(ENZ提供)

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 未来を担う精鋭がラグビー王国で夢の時間を過ごした。関東地区の強豪校で結成されたラグビーの関東高校スーパーリーグ代表11選手が、7月20日から8月9日までの3週間、ニュージーランド(NZ)政府の企画による学業とスポーツの研修プログラム「Game On English」(ゲーム・オン・イングリッシュ)でNZ南島のダニーデンに短期留学。今月11日、東京都渋谷区のNZ大使公邸で行われた留学報告会に、同じプログラムで留学した石見智翠館高(島根)女子選手とともに出席した。少年少女はラグビー王国でどんな時間を過ごしたのか? (大友信彦)

◆夢のプロジェクト

 「家族で海外へ短期間の旅行に行ったことはあったけど、もっと長く海外で過ごしたいなと思っていたんです。そしたら、このプログラムは3週間という長い時間をかけて、ラグビーもできて、語学の勉強もできる。最高です。手を挙げない理由はなかったです」

 NZ留学チーム11人のリーダーを務めた前山武蔵(茗渓学園2年)は、そう言って笑った。

 同校には帰国子女の生徒も多く、留学プログラムは個人別、グループ別など多彩に組まれているというが、ラグビー部員の前山にとっては、ラグビー王国NZで、トップレベルのプロコーチの指導も受けながら、英語も勉強できるというのは、まさに夢のプロジェクトだった。

 このプロジェクトは、NZ政府が今年、英語の集中学習プログラムと専門的なスポーツコーチングを同時に受けられるものとして設立。初年度は、試験的なパイロットプログラムとして、石見智翠館女子が6〜7月にオークランドで4週間、関東高校スーパーリーグの参加11校から1人ずつ選ばれたメンバーが7〜8月にダニーデンで3週間にわたり、それぞれ奨学生として留学した。

 「いつもは対戦相手だし、行きの飛行機ではみんなよそよそしかったんです。でも、国内線に乗り継ぐころからうち解けてきました」(前山)。現地では午前中は他国からの留学生と一緒に英語による英語の集中授業を受講。午後は、南半球のプロリーグ、スーパーラグビーの施設指導者によるラグビーの実戦指導、ウエートトレーニングなどに取り組んだ。

◆生活はすべて英語

 試合でも日本人が固まるのではなく、複数のチームに分散。「日本とは違ったNZのスタイルを経験できて楽しかったです」(前山)。ダニーデンを本拠とするスーパーラグビーのハイランダーズには日本代表のSH田中史朗(パナソニック)が在籍しており、全員で面会して激励のメッセージをもらったという。

 選手は全員が別々の家庭に1人ずつホームステイしたため、生活はほぼすべてが英語。講義も、授業を静かに聞く日本スタイルとは対極の活発な意見交換にカルチャーショックを受けた。「初めはなかなか聞き取れなかったけど、だんだんとうまく受け答えできるようになってきました。またこういう機会があれば行きたい。無理だったら…今度は自分が行かせる側になりたいですね」(前山)。外の世界に目を見開いた若きラガーマンの未来は、学校の枠も国境も越えて広がりそうだ。

◆勘違いされちゃった 石見智翠館・青木

 「英語の自己紹介を覚えておいて、ホームステイ先に着いた日にスラスラとあいさつしたんです。そしたら英語をしゃべれると勘違いされちゃって。すごい早口で話し掛けられるようになって大変でした」と笑ったのは、石見智翠館3年の青木蘭(神奈川県出身)。

 「日本の練習は長時間同じことを反復するのが多いけど、NZでは次々にメニューが変わって選手を飽きさせない。ウエートトレーニングのメニューも多彩で新鮮でした。またNZに行きたいし、自分も代表になってNZと対戦したい」と目を輝かせた。

    ◇

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