門田隆将氏、朝日の歴史的大誤報を糾弾「独善に鉄槌、生き残りは厳しい」  (2/3ページ)

2014.09.12


朝日新聞社の木村伊量社長(左)と杉浦信之取締役らの記者会見は約2時間に及んだ【拡大】

 門田氏が疑問視したのは、朝日の記事で指摘された吉田氏の「命令」の有無だった。朝日の記事では、「吉田調書」中の吉田氏の「2Fに行けとは言っていない」との発言を引用して「命令」としていたが、そこには意図的な印象操作があったという。

 「前後の文脈を読めば、命令ではなく、伝言が伝わっていなかったのだとわかる。朝日は意図的に重要な部分を削っている。言葉尻を捉えているだけで大事なファクトが抜けている。そのことに幹部の誰も気がつかなかったのか。彼らのジャーナリストの能力の欠如に驚きを禁じ得ない」

 門田氏は、震災翌年の12年に吉田氏に長時間にわたるインタビューを行い、『死の淵を見た男−吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP)を出版している。

 何度も現場を取材し、吉田氏の人柄や考えも熟知しているからこそ覚えた憤りもあるという。

 「そもそも11年3月15日は(原発の)2号機から衝撃音がして圧力抑制室の圧力がゼロになるという、最も危機的な状況にあったときだ。朝日の記事通りの命令があったら、吉田氏は2Fに避難した人たちに死ねと言ったようなものだ。あの人がそんな命令をするはずがない。大誤報であるだけでなく、温かみのない新聞だと思った」

 「吉田調書」を元にした朝日の記事には、現場作業員や関係者の証言が登場しない。この点についても、門田氏は疑問を投げかける。

 

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