尼子騒兵衛先生が、本特別展のために描き下ろしてくださった新作2点を、8月13日(水)から公開します。
2点の新作は、いずれも本展で特に取り上げている瀬戸内海の海賊集団「兵庫水軍」を題材としています。
1点目は「兵庫水軍 船中の四功之図」と題された作品で、「乱太郎」の世界に登場する「兵庫水軍」のうち、船頭の由良四郎(ゆらしろう)、舵取の蜉蝣(かげろう)、手引の疾風(はやて)、山立の鬼蜘蛛丸(おにぐもまる)が勢揃いです。
なお、「船中の四功」とは、軍船の長である「船頭」、舵を操作する「舵取」(かじとり)、水先案内する「山立(やまだち)」、帆を操作する「手引」の四名を指します。水軍書の中にも実際に登場する用語です。
2点目は、「船中の四功 山立・鬼蜘蛛丸」と題された作品です。白波が湧き立つ瀬戸内の海を背景に、兵庫水軍の「船中の四功」の一人、鬼蜘蛛丸を描いています。
潮風を浴びる鬼蜘蛛丸の上部には、次の賛が記されています。
滄海(そうかい)に
漢(をとこ)有けり
瀬戸内の
静寂(しじま)を破り
風を呼べ
兵庫水軍 海は
我等が庭の池
本作品は尼子先生がこれまで描いた一枚の彩色作品としては過去最大の大きさとのことです。
なお、尼子先生の創作過程を知ることができる「船中の四功之図」の下書きもあわせて展示します。
見て、体験して学べる特別展「忍たま乱太郎 忍者の世界」は9月15日(月・祝)まで開催中。
まだ本特別展をご覧になっていない方はもちろん、一度ご覧になった方もぜひご来場ください!