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【大リーグ】

イチロー、逆転呼ぶ二塁打 2年ぶりPSへ「ぎりぎり残った」

2014年9月13日 紙面から

◇ヤンキース5−4レイズ

 土俵際で踏みとどまった。ヤンキースは11日、地元ニューヨークでのレイズ戦で8回途中までノーヒットに抑えられるなど敗色濃厚だったが、9回にクリス・ヤング外野手(31)の逆転サヨナラ10号3ランが飛び出し、5−4で競り勝った。今季残り18試合で、ポストシーズン(PS)進出圏内のワイルドカード(WC)2位タイガースとの差を4ゲームに縮めた。9回の左中間二塁打で逆転に貢献したイチロー外野手(40)は、共同電などによれば「ぎりぎり残った」と語り、2年ぶりのPS進出に希望をつないだ。

 主将ジーターの“予言”が、現実のものとなった。0−4、しかも、いまだ無安打に抑えられていた8回表。球団公式サイトによれば、投手交代時に内野陣がマウンドに集まった際、ジーターは「8回に2点取る。そして、9回に3点取って勝つ」とげきを飛ばした。

 その8回裏。1死からヤングの右中間二塁打でノーヒッターを破ると、プラードが追撃の11号2ラン。9回はイチローの二塁打などで1死二、三塁とすると、ヤングが逆転サヨナラ3ランを左翼席にたたき込み、大逆転勝利が完結した。ジーターは「予言者なんかじゃないよ(笑) でも、どんな状況でもチームを信じなきゃいけないんだ」と語り、殊勲のヤングは「雲の上に浮いているような気分。あまりよく覚えてないよ」と夢見心地だった。

 「ぎりぎり残ったという感じ。負けていたら空気が変わる試合だった」。イチローは、際どくPS争いに生き残った勝利を、そう表現した。ヤ軍はWC6位。この日試合がなかったWC2位タイガースとの差は4ゲームに縮めた。残り18試合で競争相手は多く、状況は依然として厳しいが、この劇的勝利で望みを残したことは確かだ。

 そのイチローも、きっちり貢献した。9回は直前の打者ヘドリーが顔面に死球を受けた。イチローは「初球は怖くて振れなかった。相手が狙ってやっているわけではないから怖い」。恐怖心と闘いつつ、3番手マギーの97マイル(約156キロ)低め直球を左中間にはじき返して千金弾をお膳立てし、「別に踏み込んでいるというつもりじゃなかった。いつもと何かを変えた意識はない」とクールに流した。

 「シーズンのこの時期、過去を変えることはできない。グラウンドに出て、全試合に勝つため必死にやるだけだ」とジーター。今季限りで引退する主将の花道を飾るためにも、最後まで2年ぶりのPS進出を諦めない。

 

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