2014年9月13日03時02分
朝日新聞社は12日、5月20日付朝刊で報じた「吉田調書」報道の間違いを認めて記事を取り消したことを受け、抗議書を送っていたジャーナリストや雑誌、新聞社におわびの意思を伝えた。
伝えた相手は、ノンフィクション作家の門田隆将(りゅうしょう)氏、週刊ポスト(小学館)、写真週刊誌のFLASH(光文社)、産経新聞社。いずれも、朝日新聞が「東京電力社員らの9割にあたる約650人が吉田昌郎(まさお)所長の待機命令に違反し、福島第二原発に撤退した」と報じたことに対し、「事実をねじ曲げた」などと報じていた。
朝日新聞社は11日、吉田調書の記事に関し、「命令違反で撤退」という記述と見出しは間違った表現だとして記事を削除した。同日の記者会見で、これまで朝日新聞社が行った抗議について、「前提となる事実が覆ったと認識しており、誤った事実に基づいた抗議ということで、撤回、おわびしたい」と表明していた。
一方、朝日新聞12日付朝刊1面に載った記者会見記事と木村伊量(ただかず)社長のおわびの言葉を、英語、中国語、韓国語に翻訳し、朝日新聞デジタルや英語サイトAJW、中国語サイト「中文網」などで配信した。5月20日付朝刊記事の問題点や朝日新聞社の今後の対応なども伝えた。
間違った経緯の社内調査結果をまとめた「吉田調書をめぐる本社報道 経緯報告」については、近く英文で配信する。
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朝日新聞社会部
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