ドスパラのパソコンはカスタマイズして買うべし!

電源とは?

電源ってなんだ?

電源電源とは、パソコンの各パーツに電力を供給するモノです。つまり電源が無いとパソコンは動きません。家庭にあるコンセントは交流(AC:Alternating Current)電源というものモノですが、パソコンは直流(DC:Direct Current)電源というモノによって動くため、ACをDCに変換しないとならないんです。そこで登場するのがこの電源というワケです。

電源は、電源ボックスとか電源ユニット、とも呼ばれます。電源が電力を供給する各パーツとは、マザーボートやCPU、HDD、SSD、グラフィックボードたちのことですね。そして、パソコンに関して「電源」と言えば、大抵デスクトップパソコンのタワー型用の電源を指します。

電源(オウルテック SS-760KM)ですから電源のカスタマイズというのは、タワー型パソコンの電源をどれにするか?という意味と一緒です。電源も他のパーツと同じで、性能や品質などによって様々で、値段もピンキリです。

基本的に、性能が高い電源ほど多くの電力容量(W…ワット)を供給でき、寿命が長く、電源の冷却用に装着されているファンの音が静かです。

因みに、これはパソコン自作系の話になってしまいますが、ケースを単体で買う場合、電源が一緒に付いているパターンと付いていないパターンがあったりします。大抵電源が付いているパターンの電源は安く、単品で買うものよりも性能は低い、というのが一般的です。

電源を気にする場合は、電力(W…ワット)や静音性に注目しよう!

電源選びの最大のポイントは、総出力(容量)

電源で一番重要なチェックポイントがこの総出力W(ワット)です。容量とも言いますね。パソコンの各パーツは、それぞれ動くために必要な電力が違うので、各パーツたちが必要な電力の合計W(ワット)が、電源の総出力W(ワット)を超えてしまうと、パーツの動作が不安定になったり、パソコンが急に落ちたり(電源が切れたり)してしまいます。

必要なW(ワット)はどれくらい?こんな状態のままパソコンを使ってしまえば、電源だけでなくパソコン自体が壊れてしまい、酷い場合だと焦げて煙がモクモクと出たり燃えてしまうので要注意です! ですから電源を選ぶ際には、なるべく余裕をもったW(ワット)数のモノを選びたいですね。

『じゃあ実際何W(ワット)の電源容量があればいいの?』ということですが、2011年現在での管理人意見ですと、一般的な仕様用途でいけば500Wあれば十分です。

自分のパソコンに必要な電源の総容量W(ワット)が知りたい人へ

この500という数字はどうやって出したか?と言いますと、ASUS(アスース)というサイトが提供している電源用ワット数計算機というものを目安に出しています。これは、メニューから自分が構成するパーツを選択していくと、自動で必要な最低W(ワット)を計算してくれるというアツいツールです。

ここから私なりに大体の人が当てはまるであろう、各パーツの必要W(ワット)の一覧表を作ってみました。あくまで管理人がザックリと考えて出した数字なので、あくまで目安として欲しいです。細かく計算したい方は電源用ワット数計算機を活用して下さいね。因みに計算して合計が出た後、100W位の余裕をプラスしておくべきでしょう。

主なパーツ 消費W(最大ワット)
CPU(Intel Core i7) 1枚 130W
CPU(Intel Core i5) 1枚 95W
CPU(Intel Core i3) 1枚 73W
グラフィックボード(上位モデル) 1枚 250W ~ 500W
グラフィックボード(中位モデル) 1枚 100W ~ 250W
グラフィックボード(下位モデル) 1枚 100W
メモリ 1枚 ~ 8枚 50W
光学ドライブ 1台 50W
HDD 1台 50W
SSD 1台 25W
マザーボード 1基 50W

大体こんな感じですね。ここから一般的な人が買うパソコンの構成を予想すると、CPU(Core i5)95W+グラフィックボード(下位モデル)100W+メモリ50W+光学ドライブ50W+HDD50W+マザーボード50W+余裕100W=495Wなので、やはり500Wあれば大丈夫ですね。

この表の数字も一番負荷がかかる時のモノなので、さらに余裕があると思って下さい。電源はいつでも一定の電力を消費するワケではなく、車みたいにアイドル時があって省エネしてくれるんです。

500W以上の電源が必要になってくるパターンとして一番多いのは、SLIやCrossFire(グラフィックボードの複数枚差し)とかをする人だと思います。(詳しく知りたい人はグラフィックボードの項へ。)また、HDDを何台も増設したりする人もちょっと注意かもしれません。とにかく高性能パソコンを買おうと考えている人は要チェック!

大抵の人は500Wで十分!高性能(ハイスペック)を目指す人は一応計算!

電源の事をもっと知るための基礎知識、V(ボルト)・A(アンペア)・W(ワット)

ここからは、ちょっと電源にこだわる人向けの内容になります。初心者の方は読み飛ばして大丈夫です。電源を選ぶ時には、総出力W(ワット)の他にもいくつか注目するべき点があります。まずは電源のスペック表を参考に、特にチェックしておきたい項目を解説していきます。

まずは、V(ボルト)・A(アンペア)・W(ワット)は、という電気に関する単位を知ろう!

V(ボルト) Vは電気を押し出す力電圧)をあらわします。 電圧には色々種類があり、日本の家庭用のコンセントのV(電圧)は100Vとなっています。パソコンの電源の場合は、+12V、+5V、+3.3V、-5V、-12V、+5Vsb などがあります。>詳しくは DC Output へ。
W(ワット) Wは消費される電気エネルギー電力)をあらわします。 パソコンの各パーツを動かす時に使う電気エネルギーの大きさを表し、この数字が大きいほど電力を多く消費します。
A(アンペア) Aは電気の流れる量電流)をあらわします。例えば、100Wのエネルギーを消費する電球には1Aの量の電流が流れます。つまり、電力を運んでくるのが電流(A…アンペア)ということですね。

V(ボルト)・A(アンペア)・W(ワット)の関係と計算式

A(アンペア)とは?のところで説明した数字はどうして分かの?と言いますと、この V・W・A の関係は以下のようになっているからです。

W(電力…ワット)= V(電圧…ボルト)× A(電流…アンペア)

電球は家庭用の交流電源100Vが使用されるため、

100W = 100V × ?A

となりますから、1Aという計算になります。応用としてもう一例挙げると、120Wのエネルギーを消費するグラフィックボードは、10Aの量の電流が流れます。後で解説していますが、グラフィックボードはパソコン用電源の直流電源12Vが使用される(決まってる)ため、

120W = 12V × ?A

という計算式になります。但し、この計算式はザックリしたものなので、あくまで目安として考えましょう。

V(ボトル)・W(ワット)・A(アンペア)について大まかに分かればOK!

電源のスペック表の見方

それでは、実際にスペック表を見ていきましょう!参考電源は、ドスパラでもカスタマイズできる、Owltech(オウルテック)のAURUM SERIES、AU-700です。

オウルテック AU-700の電源スペック

テキストに書き出してみました。表の中でリンクしてある文字は、クリックすると解説してる場所までスイーっと移動してくれますよ。

Owltech AURUM SERIES AU-700 スペック表
DC Output +3.3V +5V +12V1 +12V2 +12V3 +12V4 -12V +5Vsb
Max(Peak)Current 28A 28A 18A(20A) 18A(20A) 18A(20A) 18A(20A) 0.5A 3.5A(4A)
Max Combined 160W 672W 23.5W
Total Power 700W(750W Max peak time : 0.5sec)

DC Output

DC Output(直流出力)

Direct Current Output の略で直流出力という意味です。パソコンの電源は、家庭用の交流電源100Vを、直流電源の+12V、+5V、+3.3V、-5V、-12Vと言った様々な種類(系統)の V(電圧)に変えて各パーツに送っているのです。そして実は、パーツごとに送ることができるV(電圧)は決まっています

V(電圧)の種類 使用できるパーツ
+12V CPU・グラフィックボード・HDD・光学ドライブなど
+3.3V マザーボード
+5V マザーボード
-12V ほとんど使用されていない
-5V ほとんど使用されていない
+5Vsb パソコンのスタンバイ時に使用される

注目するのはCPUやグラフィックボード、HDDなどの主要パーツが使う+12V系と呼ばれるものです。例に挙げたAURUM SERIES AU-700でいうと、+12V1・+12V2・+12V3・+12V4 の4つの系統(種類)に別れていることが分かります。

+12V を複数に分けるのは、表にもある通り、パソコンのパーツのほとんどが +12V を使ので、さらに分けておいた方が安全だからです。つまり+12Vの系統が沢山ある電源は安全性が高いと言えます。

しかし!『じゃあ、+12Vの系統が沢山ある電源を選べばいいね!』という単純な話ではなかったりします。それは、後に解説する Max Combined が関わってくるので、そちらで絡めて説明しますね。

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Max(Peak)Current

Max(Peak)Current(最大出力電流と瞬間最大出力電流)

Max Currentというのは、最大出力電流(A…アンペア)という意味です。スペック表でいうと、各電圧(DC Output の種類)ごとに出せる最大の電流(A…アンペア)が読み取れますね。例で挙げた AURUM SERIES AU-700 で言うと +12V1 は、最大で 18A 出力できる、ということです。

当然この数字を上回る電流が流れれば、電源に不具合が発生することになります。

また、(Peak)というのがありますが、これは瞬間最大出力電流のことです。パソコンは、許容できる範囲以上の大きな発熱をする場合があり、そうしたイレギュラーな事態に対応するために瞬間最大出力あります。ですから、18A(20A)というのは、連続的に出せる最大A(アンペア)が18、瞬間的に出せる最大A(アンペア)が20、という意味です。

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Max Combined

Max Combined(最大電力)

Max Combined は、最大電力(W…ワット)という意味です。スペック表を見ると、+12V(+12V1~+12V4)で、合わせて672Wまでの電力を供給することが出来ると読み取れます。

もっと読み取ろうとすれば、+12V の 1~4系統 においては最大 18A まで出力できるので、

12V × 18A = 216W

ひとつあたり、最大216Wの電力を供給することが可能です。つまり、+12Vは、最大電力672Wでなおかつ、いち系統あたりでは最大216Wまでですよ、ということが分かります。『えっ?216W×4=864Wじゃん!』と思った方も居ると思いますが、そうじゃありませんよ。どちらの最大値も越えてはダメです。最大電力は、単純に各系統の合計ではないことを覚えておきましょう!

実は、電源選びの際は、総出力Wよりも+12Vの最大電力W(Max Combined)の方が重要だったりします。なぜなら、先にも説明したように、パソコンパーツのほとんどがこの+12V系の電圧(DC Output)を使用しているからです。

因みに+12Vが複数に分かれているのは、パソコンのパーツのほとんどが +12V を使うので、さらに分けておいた方が安全だからです。つまり+12Vの系統が沢山あるの電源は安全性が高いと言えます。

+12V は沢山系統があった方が良いのか?

ここで、さっきも言った『じゃあ、+12Vの系統が沢山ある電源を選べばいいね!』という話に戻るのですが、別れていた方が良いということばかりでは無く、メリット・デメリットがあるのです。(段々複雑になってきましたが、ガンバって下さい!)

例えば、672W が複数の系統に別れていない場合、系統としてはひとつなので、ひとつで最大 672W の電力を供給できますよね?でもこれが4つに別れていて、ひとつ頭 216W だとすると、216W以上のパーツを接続することが出来なくなってしまうのです!

この辺りまで電源について考えられれば「通」だよ!でも女の子にはモテないかもね!
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Total Power

Total Power(総合出力)

Total Power は、電源の総合出力、いわゆる電源の「容量」と呼ばれるものです。全系統の合計で同時に出力できる最大値ですから、各系統の合計とは限りません。実際に例で挙げている AURUM SERIES AU-700 でも、Max Combined で割り振られているワット数(w)の合計は855.5Wと、Total Power の700Wを軽く超えています。

言うまでもなく、この数字が高いほど沢山の電力(W)を供給できるので、基本的には高性能の電源です。最近の電源は、総合出力と+12V系合計出力の差が少ないのが特徴ですね。

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Max peak time : 0.5sec

これは、パソコンパーツたちの瞬間的な要求に対し、超短時間だけ供給できるピーク出力のことです。

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スペックの見方のまとめ

大きな電力を必要とするパーツは、複数の電源ケーブルを付けられるようになっているのがほとんどなので、各系統ごとの最大出力に気を遣わなければならないことは、ほとんどありません。

最もBTOパソコンでカスタマイズする時なんて、その辺の問題をクリアしているから選択肢として存在するワケで、電源のスペックは自作する場合でない限り、読めなくて大丈夫です。

身も蓋もないけど、電源のスペックは自作する人意外は読めなくて大丈夫!

80PLUSで電源のエコ(省エネ)度と静音性が分かる!

電源には変換効率というモノが存在します。 電源は、家庭コンセントからの電気をパソコンの各パーツが使用できる電気に一生懸命変えているのですが、この時に、電気をある程度ロスしてしまうんです。

つまりおもらしですね。変換効率とは、どれだけおもらしせずに電気を上手に変換できるかを表す数字です。例えば変換効率が65%だとしたら、35%は漏らしちゃってる、ということです。

そこで80PLUSというのが登場するのですが、これは電気のエコ(省エネ)の観点から、80PLUSプログラム という団体が推進している電気機器の省電力化プログラムのことです。こういう製品認証って、なんかお金の匂いがプンプンしますね。

80PLUSは「電源の変換効率が80%以上」である事を証明するもので、さらに以下の4つの種類に分かれます。

  80PLUSスタンダード 80PLUSブロンズ 80PLUSシルバー 80PLUSゴールド
  80PLUS 80PLUS BRONZE 80PLUS SILVER 80PLUS GOLD
電源の負荷 変換効率
負荷20%の時 80% 82% 85% 87%
負荷50%の時 80% 85% 88% 90%
負荷100%の時 80% 82% 85% 87%

例えば、電源を変換効率を70%のモノから80%のモノにした場合、ロス分は30%から20%へなります。つまり、電源の消費電力を1/3も減らすことができるのです!あるパーツの電力が100Wだとすると、電源による損失分が43Wから25Wに、つまり18Wの電力削減になりますね。

1年で数百円~1,000円位の電気代が浮くかもしれないよ!

80PLUS認証の電源は音も静か!

変換効率が高い、というのは実は静音性が高い、とも言い換えられます。変換の際にロスしてしまった電力というは、そのままになるからです。パソコンは熱が苦手なので、頑張って冷やそうとします。その冷却の際にファンとかをブンブン回しますから、その結果騒音をもたらします。なので、変換効率が高い電源は静音性に優れているというワケなんです。 

ドスパラの電源のカスタマイズはどうなってる?

ドスパラは電源のカスタマイズ項目は割と豊富で、DELTA ELECTRONICS(デルタ電子株式会社)Antec(アンテック)Owltech(オウルテック)ENERMAX(エナーマックス)、などがありますね。(2011年現在)80PLUS系の用語はコチラを確認して下さい。

ドスパラ公式サイトの電源のカスタマイズ

電源は、BTOパソコンの場合はメーカーの人がちゃんと考えてるから大丈夫!

…どうでしょう?電源に関する疑問は解決しましたか?それでは、Let'sカスタマイズ!!

ドスパラのパソコン一覧を見る

勉強しよう!ドスパラの主なカスタマイズ項目一覧

OS(オペレーティングシステム)
OS(オペレーティングシステム) Office(オフィスソフト) Office(オフィスソフト)
セキュリティ対策 セキュリティ対策 CPU CPU
グラフィック機能 グラフィック機能(グラフィックボード) CPUファン CPUファン
メモリ メモリ SSD SSD
ハードディスク(HDD) ハードディスク(HDD) ハードディスクの静音化(HDDの静音化) ハードディスク(HDD)の静音化
パーティション分割 パーティション分割 マザーボード マザーボード
光学ドライブ 光学ドライブ サウンド サウンド
ブロードバンドポート(LAN) ブロードバンドポート(LAN) カードリーダー カードリーダー
無線LANアダプタ 無線LANアダプタ ケース ケース
ケースファン ケースファン 電源 電源
モニター(ディスプレイ) モニター(ディスプレイ) キーボード キーボード
マウス マウス プリンター プリンター