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 さいたま市の全盲男性(61)の盲導犬「オスカー」がけがをした事件から、1カ月余り。刺されたような傷が見つかる前に鳴き声が聞こえなかったため、思わぬ風評が広がった。関係者も困惑する。

 〈「何をされてもほえないように訓練されている」という誤った記述が多く見かけられますが、こういった訓練は一切行っていません〉

 八つの盲導犬団体などからなるNPO法人「全国盲導犬施設連合会」は今月初旬、こんな声明を出した。事件後、「痛くてもほえない訓練をしているなんて、かわいそう」などと、動物虐待を思わせるような意見が寄せられたためだ。