国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は12日午後、同日開幕した国際会議「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」(日本経済新聞など主催、12日から14日)で基調講演した。女性の労働参加について「国の潜在成長率を引き上げることに貢献できる」と語り、グローバル経済にとって女性を労働力に取り込むことは「計り知れない好材料になり得る」と女性の力の活用を訴えた。
ラガルド氏は個人消費の需要の大きな担い手であるとして「経済を成長させたければ女性に主導権を握らせようではありませんか」と呼びかけた。
高齢化が急速に進む日本では、女性が力を発揮できるよう経済的地位を向上させることができるかが緊急性を持つ問題であると指摘。「日本の中長期的な潜在成長率は1%程度」との認識を示したうえで、安倍晋三首相が進める女性活用の施策が積極的に展開されれば「成長率を年0.25%ずつ押し上げる」との見方を示した。
政策面では子育て支援の不足に言及し、政府に対し規制緩和で民間が参入しやすくすることを求めた。加えて「技術を持った移民の受け入れも1つの選択」であると語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕