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第9回 業界インタビュー [フェルカ様]

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今回は福岡県宗像市にてホームページ・広告作成等の事業を営まれている工房、フェルカの代表 高浜岳路様にお話をお伺いしました。 今まさに事業展開中のホームページ・広告作成をはじめとして、 フェルカが目標としているカメラ開発事業などユニークなインタビュー内容となっております。 フェルカ様は、当サイトではホームページ作成のカテゴリにご登録いただいており、個性的なコラム記事をご提供いただいております。


築100年超の古旅館で生まれる最新のデザイン

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記者:
「コラム記事をご提供いただきありがとうございます。 今回はインタビューとなりますが、まずは御社についてお聞かせいただけますか。」

高浜:
「フェルカは2011年4月に事業を開始したばかりの新しいデザイン工房ですが、私自身は個人デザイナー・ライター・編集者として10年以上活動してきました。 しかし色々とやりたい事があるので(笑)、宗像市にある築100年超の旅館の2階を改装してオフィス兼工房とし、正式に事業主としてのスタートを切りました」

記者:
「築100年超ですか!文化財級ですね。なぜそんな古い物件をオフィスとしてお借りになったのですか?」

高浜:
「ホームページや広告、電子書籍などはパソコンの画面上で作られるものです。当然、仕事をしている時間の大半は画面をずっと見ている事になるのですが、 そんな生活を長年送っていると、インターネット時代到来以前に見たり感じたりしていたモノやカタチ、空気などを忘れがちになってしまうんです。」

記者:
「レトロな感覚を忘れないようにという事ですか。」

高浜:
「単なるレトロというよりは…古いモノも新しいモノも、古い美意識も新しい美意識も並行して今を生きる、というのが今のインターネット時代ならではの時間軸なのではないか? と思うのです。だから、私の工房では幕末期・昭和時代・21世紀などの時間軸が並行して流れ、それぞれの時代の美意識を肌で感じながら[時代性にとらわれない] コンテンツ創りができるように空間そのものを演出しています。魅力的な賃貸物件づくりにも、そういう考え方が生かせるのではないでしょうか。」

記者:
「すみません、もう少しわかりやすくご説明頂けたら…」

高浜:
「あああっ失礼しました(汗)。要するに、良いモノや美意識は時代に関係なく取り込んでいきたい、という事です。回りくどく説明してしまいました。」

記者:
「大丈夫です、今度はよくわかりました。ありがとうございます」


ホームページ作成と賃貸ビジネス

記者:
「フェルカ様はホームページ作成の業務をなさっておられますが、賃貸経営においてホームページを持つ事にはどんなメリットがあるのですか?」

高浜:
「ホームページは物件の宣伝や魅力をアピールする時、或いは大家様・管理会社様ご自身が広告や情報発信を行う時に威力を発揮します。 紙のチラシと併用するとなお効果的です。まずはチラシで地元での認知度を高めて、チラシのキーワードでインターネット検索を掛けるよう誘導する事で ホームページにアクセスしていただくという方法が単純確実でオススメです。携帯でインターネットするのが当たり前の時代ですが、 特定地域にピンポイントで情報発信する場合は、インターネット広告費よりもチラシを作成して配布した方が安上がりな場合も多いんです。」

記者:
「でも、チラシとホームページで同じ内容を載せても意味がないのではないでしょうか?」

高浜:
「そこでチラシとホームページとの違いが活きるんです。チラシは多くの年齢層の方に読んでもらえるけどホームページのような情報の更新ができません。 一方、ホームページは常に最新の情報を掲載できるけどパソコンや携帯を使いこなせる層の、さらに一部の人にしか見てもらえない。 その両方をセットにする事で欠点を相互に補った効果的な情報発信ができます。」

記者:
「確かにインターネット検索だけだと情報が多すぎて情報の整理が大変です。」

高浜:
「そういう悩みを抱えた時こそ賃貸経営NETでしょう(笑)」

記者:
「ご宣伝頂きありがとうございます(笑)。普通のインターネット検索だと検索結果の情報を整理するのが大変なので、 賃貸経営NETでは都道府県別・業種別で大家様のお悩みを解決できる業者様を一発検索できる仕組みを取っています。 ホームページ作りのプロとして、賃貸経営NETについて何かご意見はありませんか?」

高浜:
「…オレンジ色ですね。」

記者:
「オレンジ色?」

高浜:
「はい、オレンジ色です。賃貸経営NETさんは全体的にオレンジ色やブラウン系の色調が目立ちますね。 ゴチャゴチャと様々な雰囲気の色や文字が溢れ返るポータルサイトの中にあって、賃貸経営NETさんはページ毎のテイストが一貫していて好印象です。 人間というイキモノは基本的に漠然としたイメージやシンプルな単語で物事を記憶するので、記憶に残るような言葉や色、デザインがページに備わっていれば、 一度ページを見た人から忘れ去られる可能性も減ってリピーター率も上がります。 しかし、それは派手な色彩や変なデザイン、凝ったページ構成が良いという事では決してありません。
シンプルなデザイン・色彩でも強烈なインパクトを与える事は出来るのです。iPhoneのように。」

記者:
「ありがとうございます、iPhoneと比較されると恐縮です。」

高浜:
「iPhoneはあくまで比喩ですけど(笑)ホームページは第一印象が命です。 しかし、フェルカとしては不必要に凝ったページ構成や重い動画・アニメーション、複雑なシステムなどは推奨していません。 飽くまでシンプルで軽く、パソコンのみならずiPadやスマートフォン等からも快適に見る事ができるページという条件を厳守しつつ、 第一印象で好感を持たれ易いデザインのページを低価格でご提供しています。」

記者:
「最新でないパソコンや携帯電話をお使いの大家さんや管理会社さんも多いからそれも大事ですね。」

高浜:
「はい。紙のチラシと見やすいホームページの二段展開で効果的なアピールを行えます。」


21世紀の絵筆・写真にこだわる

記者:
「冒頭にも申しましたが改めまして、コラム記事をお送りいただき、ありがとうございます。」

高浜:
「いえいえ、モノカキは好きなので楽しく執筆させて頂いてます。 コラムには賃貸経営とは直接関係ない内容もありますので、逆に載せて頂いて恐縮な位ですよ(笑)。」

記者:
「私達も楽しませてもらっていますから。フェルカ様のコラムや企業紹介ページではカメラが目立ちますが、やっぱり目玉的存在なのでしょうか?」

高浜:
「はい。私は元々油彩画の世界で芸術活動を行っていた身なのですが、現在はカメラを絵筆の代わりにして写真での表現活動を模索しています。 それ故にカメラはフェルカにとっても、そして私にとっても大きな存在です。」

記者:
「素人目から見たら、油絵と写真は全然違う世界のように見えるのですが?」

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高浜:
「そうですね、絵筆と違ってカメラは手で直接線を引いたり色を塗ったりする訳ではありません。
しかし、カメラは光をレンズで捉えて、光で絵を描く機械なんですよ。写真の英語表記がPhotograph(フォトグラフ)なのはご存じかと思いますが、 Photographを正しく和訳すると”光の画”、つまり”光画”となります。写真という昔の和訳そのものが本来の定義を誤っていたのです。 ゆえに、写真は”光で描く絵”というのが本来の在り方なので、絵筆で絵を描くように写真を撮る、という表現手法はむしろ普通なのです。 絵画とは全然違う世界、とはいえない部分もあるんですよ。」

記者:
「へーっ!ちょっとしたトリビアをありがとうございます(笑)。写真は光の絵だったんですか。」


高浜:
「はい、光の絵です。私は業務上の取材・撮影や作品制作のみならず、個人的な趣味としても写真撮影を楽しんでいますが、より21世紀の時勢に合った、 いや、時勢をねじ曲げてしまう程のインパクトを持ったプロジェクトを実行するために、このフェルカを立ち上げたのです。」

記者:
「頂いたプロフィールにはオリジナルカメラ開発のため、と書いていますが、ご自分でカメラを作るんですか?」

高浜:
「ご指摘通りです。ボディ・シャッター・レンズ、全て自力設計のカメラを開発中です。2012年発売を予定しています」

記者:
「デジカメですよね?」

高浜:
「いえ、デジカメラ内の画像処理によってありのままの事象が小奇麗に修正されてしまうのは”21世紀の絵筆”として相応しくないとの考えからフィルムカメラです。 デジカメに比べるとフィルム代や現像代が掛かりますが、水彩画を書くのに絵の具代や画用紙代が掛かるの同じ感覚、とご理解いただけたら判り易いかと思います。 単なる画像記録はデジカメにお任せして、絵を描く感覚で使っていけるカメラを皆様にご提供できるよう頑張っています。」

記者:
「絵を描く感覚で写真を撮るなんて面白いです。携帯のカメラで風景やペットを撮って遊ぶ感覚みたいなものでしょうか。」

高浜:
「あっ、その感覚で間違いないです。そういった意味でも、絵画も写真も同じく人間の表現手段である事には変わりありません。 そしてホームページや広告、電子書籍などのパソコンで作成する作品・コンテンツも然りです。 昔の手描きの看板やポスター、銭湯の壁絵などが一部で作品・アートとして評価されているように、現在のホームページや広告も立派な作品であり、表現手段たり得ます。 様々な表現手段を模索する私がホームページを作成しつつカメラ開発を行うというのも、あながち支離滅裂とは言えない関連性があるが故です。」

記者:
「なるほど。絵も写真もホームページも、描く手段が違うだけという事ですか。」

高浜:
「賃貸経営においても、大家様や管理会社様には情報発信を表現手段として楽しんでもらえたら嬉しいです。」

記者:
「楽しく賃貸経営ですね。本日は濃いお話をありがとうございました。」

高浜:
「こちらこそ楽しかったです。写真も楽しいですよ!記者さんもどうですか?はい、ヤシカエレクトロ35」


     (銀色で頑丈そうな古いカメラが高浜様のバッグから現れる) 


記者:
「いえ遠慮しておきます(笑)。ありがとうございました」




取材日 平成23年12月13日

[お話戴いた方]
フェルカ 代表  高浜 岳路様

[出身地]
長崎県

[主な経歴]
10代の頃カーデザイナーを志すも油彩画を筆頭とした表現活動に傾倒。社団法人二紀会(現)理事・滝純一に師事するため 福岡教育大学へ入学、師より古典絵画を学ぶ傍ら広告デザイン事務所にも所属し、店舗内外装・広告等デザインを手掛ける。 二紀展に代表される絵画展覧会への出品活動のみならず、児童を対象とした体験型芸術教室及び同教室の展覧会なども精力的に行う。

その後、ギャラリーにキュレーター兼デザイナーとして就職するも経営悪化のため個人デザイナーとして独立。 デザイナーという枠に捉われず出版業・ライター業をも手掛ける中でフィルム写真の「21世紀の絵筆」としての可能性を再発見し、 2010年にオリジナルカメラ開発を目的とした工房「フェルカ」設立準備を開始、11年4月に事業体としての活動を開始する。
アナログとデジタルを巧妙に織り交ぜた個性的なデザイン手法が特徴とされる。



(社名:フェルカ 〔フェルカ宗像ファクトリー〕


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