J Football日本代表

協会幹部が激白「W杯イヤーに強化試合ができなかったワケ」

2014.09.05

  • 杉山茂樹●インタビュー interview by Sugiyama Shigeki 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

検証ザックジャパン(6)
原博実専務理事インタビュー(前編)

2014年ブラジルW杯でグループリーグ敗退に終わった日本代表。今回、その実質的な最高責任者だった日本サッカー協会の原博実専務理事(前技術委員長)を直撃。ザックジャパンの4年間について検証してもらった――。
前回の記事>検証ザックジャパン(5)

総合的に見て日本の力が足りなかった

――新たな指揮官としてアギーレ監督を迎えた日本代表がいよいよ始動します。だからこそ今、ブラジルW杯で結果を残せなかったザックジャパンについて、きちんと検証しておくべきではないでしょうか。そこで今回は、日本サッカー協会(以下、協会)として、ザックジャパンの4年間をどう総括し、どう検証したのか、うかがえればと思っています。

ザックジャパンの4年間を振り返る原博実専務理事。 ブラジルW杯の検証については、技術委員会をはじめ、さまざまな場で議論を重ねてきて、最後のまとめに入っているところです。それについては、言える範囲内でお答えしますよ。

――まずは、グループリーグ敗退という結果について、その敗因をどうとらえているのでしょうか。

 その答えは、ひとつではありません。いろいろな要因が複雑に絡み合っての結果だった、ということは間違いないと思います。それでも、総合的に見て言えるのは、(日本の)力が足りなかった、ということではないでしょうか。

――素朴な疑問なのですが、協会としては今回のW杯でどのくらいの成績を目標にしていたのでしょうか。

 選手たちは高い目標を掲げていましたが、僕ら技術委員会としては、グループリーグ突破、それが現実的な目標でした。ザッケローニ監督も、それ以上のことは言っていなかったですよね。しかも、それが簡単なことではないこともわかっていました。W杯ともなれば、楽なグループなどないのですが、日本が入ったグループCは難しいグループだな、という思いがありましたから。それは、コートジボワール、ギリシャ、コロンビアはどこも強いチームですが、でも絶対に勝てない相手ではない、と捉えることもできるからです。そこに、難しさを感じました。極端なことを言えば、今大会なら例えば、オーストラリアが入ったグループB、スペイン、オランダ、チリという組み合わせのほうが、精神的には楽に戦えたと思います。

――チャレンジャーという、自分たちの立ち位置を明確にして戦えたでしょうからね。

 そう。ある意味、負けても仕方がないな、という見方ができます。誰がどう見ても相手のほうが格上ですから、チャレンジャーとして、思い切った戦い方ができたと思うんです。

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