日銀総裁:追加緩和措置にはいろいろな可能性-必要あれば実施
9月12日(ブルームバーグ):日本銀行の黒田東彦総裁は11日夜のテレビ東京の番組で、「経済情勢によって必要があれば、金融政策で対応する」と表明し、「追加緩和でやれることはもうないということはない。緩和措置にはいろいろな可能性がある」と述べた。
テレビ東京によると、黒田総裁のテレビ番組生出演は初めて。同日昼には安倍晋三首相と官邸で約5カ月ぶりに会談し、経済情勢などで意見交換した。
黒田総裁は「為替水準について言うのは避けたい」としながらも、「円安が経済にマイナスになることはない」との考えをあらためて示した。
黒田総裁は米国の経済が着実に回復し連邦準備制度理事会(FRB)がテーパリング(量的緩和の縮小)の段階に入っている一方、日本は量的緩和を継続、欧州中央銀行(ECB)は一段の緩和に踏み切っていると指摘。市場は「各国の金融政策の違いに注目している」と述べた。
黒田総裁は4-6月の国内総生産(GDP)が下方修正され、リーマンショック以来の落ち込みとなったことについて、消費税率引き上げ前の「駆け込み需要の反動減が一番大きい」と述べた。さらに「反動減の回復が自動車などで遅れていることは確かだ。天候面の影響もある」と付け加えた。
一方で、企業収益を背景に「設備投資計画はしっかりしており、反動減の影響は薄らいでいく」との見通しを示した。その上で、「物価安定の目標に向かって着実な道筋をたどっている。今の時点では追加緩和が必要だとは思わない」と言明した。景気の「好循環の中で、物価目標の2%に近付いていくのが望ましい」との立場を示した。
来年10月に予定されている消費再増税については、実施が見送られた場合、政府の財政再建に向けた決意に市場が疑念を持つと対応が困難になると指摘。その上で、政府が財政再建と中長期的な経済対策を両立させることに期待を示した。
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更新日時: 2014/09/12 00:39 JST