大関稀勢の里(28)=田子ノ浦=が11日、東京都墨田区の春日野部屋へ出稽古したが、十両の栃ノ心に14勝9敗と返り討ちにあった。
場所前初の出稽古の目的は、体重が197キロでパワーのある東前頭3枚目の碧山。まずは栃ノ心と汗を流して…のはずが3連勝してから4連敗。稀勢の里が得意の左四つになればいいが、右四つやもろ差しを許すとグルジア出身の栃ノ心に攻め込まれた。
「栃ノ心が気合入ってたんでね。熱くなりました」という大関は、そのまま栃ノ心との稽古を続行して、目的だった碧山との稽古はできずに終了した。
初日3日前といえば最終調整。栃ノ心は三役経験者ではあるが、現在は十両だ。優勝を期待される大関だけに、稽古場でも結果を残しておきたいところだった。
反省点は「攻め急いだところ。かなり焦ってしまう」といい、逆にいいところは「ない」と苦笑いを浮かべた。体調は「真ん中くらい。よくも悪くもない」という。「本場所で力を出せばいい」と気持ちは前向きだ。 (岸本隆)
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