朝日新聞:記者がツイッターで「萎縮」「ミスリード」
毎日新聞 2014年09月12日 11時28分(最終更新 09月12日 11時35分)
「吉田調書」を巡る記事を朝日新聞が取り消した問題で、同社の一部社員らは11日夜の木村伊量(ただかず)社長の記者会見前後から、短文投稿サイト「ツイッター」で思いを明らかにした。会見では、木村社長自らが「痛切な反省」と謝罪した同社。社員たちも同様の言葉をつぶやいた記者が多かった。
「社内の雰囲気は明るくありません。現場も萎縮しています」(社会部記者)。同日午後7時半の会見前から、つぶやきは始まった。会見途中からは「記事取り消し」を報告するツイートが増え始め、地方支局の記者も「所属記者の一人としてお詫(わ)びします」。デジタル編集部の記者は「フォロワーの方々をミスリードしました」と謝罪した。
こうした記者たちの一方で、今回の問題に全く触れない記者も多かった。12日未明になってから、社会部の記者は「この件の詳細を知った時から、どんな言葉も見つからず、ツイートできなくなりました」と吐露した。
ある特別編集委員は「同僚が『社内事情は週刊文春&新潮で知る』みたいなことをつぶやいていました。このたびの社長会見、私は産経さんのサイトで知りました。風通しがいいなんて強弁はしません」と打ち明けた。【高橋昌紀】