『火刑戦旗を掲げよ!』本格戦記。炎に焼かれるかのように読むことに没頭した。
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火刑戦旗を掲げよ!
オリジナル戦記。
砲や銃器が開発されていない、剣と弓、騎兵が戦う中世のような世界設定だが、根幹である主人公の生の成り立ちをはじめとして、長寿な種族も存在していたりして、ファンタジー要素も含まれている。
物語は、様々な人間の視点をもって、または第三者の視点をもって、群像劇で進行する。
主人公の人となりは、様々な人間の視点をもって、知ることになるが、その異質さが際立つように描かれる。
読んでいて主人公は、良いキャラ悪いキャラとか、単一のような存在には思えず、この世界の歴史の流れのように感じられた。いや、小説タイトル的に「流れ」というよりは、「炎」と表現するべきか。
「炎」は、始まりを静かに立ち上っているだけだが、様々な思惑を持った火がくべられて、周りを巻き込み、やがて業火となっていく。読者の自分は、まさにその炎に身を焼かせるかのように読み進めた。
群像劇は、視点が頻繁に切り替わるから、物語にはまりきれないところが多々あって自分はあまり好きじゃない方だが、この小説の描き方は好きだ。物語に核とした熱があって、そこに惹かれるようにして没頭できるんだよね。
さっきから感想が抽象的すぎるって? こまけぇこたぁいいんだよ!
そんなことより、なろうのジャンル「戦記」に巨人が現れたことを喜ぶべきだよ・・・ってジャンルは「ファンタジー」か。
・・・・・。こまけぇ(ry
難点は、やはり重厚な物語なので、堅苦しい言い回しが多用されているので、「難しい」と言われたら否定できないところか。逆にこういう物語が乏しい語彙で描かれていたら、残念に感じるだろうから、改善すべき点ではないけど。
そういうのが苦じゃなければ、言い回しに痺れますホント。55話とか表彰式典とかでの言で。
小説には章立てがされていないけど、大きな転換点まで一気に読めます。
是非戦記ものが好きな人にオススメしたい。
■関連:
『VRMMOをカネの力で無双する』こんなノリノリなロールプレイしてみたい。
『天と地と狭間の世界 イェラティアム』滅びを迎える世界で、少年は翔け抜ける。
『ロスト=ストーリーは斯く綴れり』 陰鬱な空気を抜けた先から面白くなる
『僕と彼女と実弾兵器(アンティーク)』ライトSF。個性的なキャラと艦隊戦が魅力。
『俺の彼女が可愛すぎてときめきが止まらない』頭がビックリした。
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