「増税の痛みは統計が証明しています」
安倍晋三政権は2015年10月に予定されている消費税増税をどうするのだろうか。上げるのか上げないのか、年末に判断する方針だが、安倍首相に影響力をもつ浜田宏一内閣官房参与(エール大学名誉教授)に9月11日午前、東京都内でインタビューした。
浜田参与は慎重に言葉を選びながらも、景気が伸び悩むようなら増税を延期するか、あるいは段階的な引き上げを検討すべきだ、という見解を示した。一方で、消費増税以上に力説したのは法人税引き下げの必要性である。
外国から日本に投資を呼びこむだけでなく、日本経済の供給能力を高めるうえでも法人税の引き下げは重要と指摘し、その財源として租税特別措置の見直しや将来的には炭素税の導入も検討すべきだと提言した。
以下は浜田参与との一問一答である。
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ーーーまず、いまの景気の現状をどのようにご覧になっていますか。
浜田内閣官房参与(以下、浜田):いま潮目というか、いろいろに解釈できるときだ、と思いますね。外食産業とか建設とかよく言われますが、有効求人倍率やデフレギャップをみると、労働市場はひっ迫しつつある。地方を見ても、この傾向は一般的です。そういう基調は強いと思いますが、他方、生産は伸びていても在庫が積み上がっている。つまり在庫循環で見ると、そんなに楽観ばかりはできないのではないか。
設備投資も機械受注が伸びている、という解釈もありますが、全部が安心なわけではない。リフレ派の中でも、片岡剛士(三菱UFJリサーチ&コンサルティング経済・社会政策部主任研究員)さんみたいに十分、注意すべきだという考え方もある。日本銀行はおそらく岩田規久男(副総裁)さんも含めて、他の指標は強含みだ、という一般的な解釈をしていると思います。
言えることは、4月増税の駆け込み需要があって反動が来た、GDPの数字はノイズというかショックにさらされている数字なので、いまは消費増税の可否も含めて将来の政策を決めるのにいい時期ではない。やはり安倍首相が言うように、7~9月の第3四半期の速報が出たところで考えるというのが正しい。
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