野村、バットで稼いだ７勝目

　中日は先発の若松が逆転を許し、このカード６連敗。広島は１点を追う５回に野村、菊池、丸の適時打など５安打を集中し４得点。５投手の継投で逃げ切った。先発の野村は６回途中３失点で７勝目。ミコライオが２２セーブ目を挙げた。

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　逆転Ｖにはワンチャンスをものにしないといけない。投手・野村がバットの方で、逆転劇を呼んだ。１点を追う５回１死満塁で打席に立つと、若松の６球目スライダーを中前に同点タイムリー。さらに梵、菊池、丸と３連続打点で一気に逆転した。

　「打席に入る前、監督からバッターボックスの前に立て、と言われました。言われた通り打てました」と狙い通りの一打を強調した。

　しかし、これまで勝ち星が伸びない野村は、リードすると心理面で守りに入ってしまう。森野にストライクを取りにいった初球を右中間席に運ばれると、２死から下位打者を出塁させ、無念の降板となった。

　「もう少し向かっていく気持ちが欲しいよなあ。よく打たれている藤井を抑えると、かわしていくピッチングになるから。もったいない」と野村監督。野村も「もっと長いイニングを投げないといけない」と反省しきりながらも「自分どうこうより、チームが勝てたのが良かった」とチームの勝利を素直に喜んだ。

　野村に７勝目が付いたのと同時に、前夜（９日）、前田の勝利を消した守護神ミコライオが三者凡退で仕留めたことは、今後、巨人と優勝争いをする上では大きい。

　「ミコも本来のピッチングではないけど、天谷の２つのファインプレーで３人で片付けたのは良かった」と野村監督。中田、中崎のセットアッパーも完璧リリーフ。このカードは２００３年に８連勝して以来となる６連勝で、巨人追撃態勢は整った。　

　　（宮脇渉）