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コラム:出口戦略なき米国の「イスラム国」掃討作戦

2014年 09月 11日 18:18 JST
 
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Bill Schneider

[10日 ロイター] - オバマ米大統領が演説を通じ、シリア領内の「イスラム国」に対する攻撃を表明することで、米国民は紛争に巻き込まれることを覚悟するだろう。しかし、出口戦略を一体どうするかの方が実際には問題だ。

米国民のオバマ大統領に対する支持率は、危険水域にまで落ち込んでいる。オバマ大統領は2008年、ブッシュ前大統領より思慮深く、無謀ではない指導者として政権に就いた。ただ、米国民はブッシュ氏の決断力や断固たる姿勢は常に高く評価していた。それはオバマ大統領には見当たらない資質であり、米国民が今まさに求めているものでもある。

米国民はオバマ大統領を、善意はあるが無力な指導者だとみなしている。経済でも、移民政策でも、気候変動問題でも結果を出していないからだ。無力な軍最高司令官というのは国民にとって受け入れ難い存在だ。

オバマ大統領は、自身を分別ある人物としてアピールする。しかし、イスラム国のような過激派組織は、話せばわかる相手ではない。米国民の9割以上は現在、米国の重大利益にとって脅威だとみなしている。

約1年前、化学兵器使用が疑われたシリアのアサド政権に対する空爆に対し、米国民は3対1以上の割合で反対していた。今は武力行使を4対1の割合で支持している。形勢は完全に逆転した。

イスラム国は、1年前にはほとんど警戒さえされていなかった。それが今では、シリアとイラクの広大な地域を支配下に置いている。米国人ジャーナリスト2人が殺害される陰惨な映像が公開されたことで米世論は変化し、イスラム国を武力によって排除すべき狂信的集団とみなすようになった。

米国民の間には確かに、イラクとアフガニスタンでの約10年に及ぶ戦争で厭戦気分がある。それ故に、イスラム国の残虐性に対する憎悪はある一方で、米軍地上部隊の派遣には反対している。オバマ大統領も地上部隊の派遣は一切しないとしている。米国民は、空爆や米情報機関による支援、現地民兵への軍事支援には賛成なのだ。   続く...

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 9月10日、オバマ米大統領が演説を通じ、シリア領内の「イスラム国」に対する攻撃を表明することで、米国民は紛争に巻き込まれることを覚悟するだろう。しかし、出口戦略を一体どうするかの方が実際には問題だ。 ワシントンで代表撮影(2014年 ロイター)

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