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栩内被告無罪主張 ASKA名指しで告発

5月29日東京地検に送検される栩内香澄美被告
5月29日東京地検に送検される栩内香澄美被告

 歌手ASKA(本名・宮崎重明)被告(56)の知人で、覚せい剤取締法違反の罪に問われた栩内(とちない)香澄美被告(37)の第2回公判が9日、東京地裁で行われた。初公判で第三者が覚せい剤を体内に入れた可能性があるとした主張を変更。第三者を覚せい剤常習者のASKA被告と断定した上で、一貫して無罪を主張した。また2回目は陰性だった毛髪鑑定をめぐり、弁護側と検察側が真っ向から対立した。次回公判は10月2日午後1時半から行われる。

 黒いジャケットに紺色のパンツ姿で現れた栩内被告は終始、落ち着いた様子だった。唯一、冒頭の罪状認否補正だけは、証言台に置く手が少し震えていた。

 同被告は「鑑定ミスか、第三者が何らかの方法で(覚せい剤を)私の体内に入れた」という初公判の主張を変更。「もし鑑定が事実なら、宮崎さんが私に使用しました。第三者としたのは誤りで、宮崎重明さん以外にいないです」と断定。第三者とした理由を「著名な芸能人の名前を出すと、報道が過熱すると思った。『第三者』の表現が妥当だと考えました」と、か細い声でメモを読み上げた。

 ASKA被告は初公判で栩内被告を「大事な存在」と話したが、栩内被告はASKA被告を徹底的に突き放した形になった。弁護側は鑑定の陽性反応を「周囲で違法薬物を使用していたのは宮崎だけ。覚せい剤常習者の宮崎の存在によるもの」とし、無罪を主張。その根拠を次々に挙げた。

 まず、栩内被告の自宅から押収され、覚せい剤反応が出たゴミの詳細を明かした。ゴミは4月7、12、14日の3日分。7日分はティッシュ、ASKA被告愛用のたばこ、吸い殻、ASKA被告着用マスクなどと、細かく挙げた。ティッシュは「性交渉をもっており、精液と考えられる」。12日のゴミとして挙げたコットンは「宮崎は大量の汗をかく。被告がクリームをつけたコットンで化粧を落とす際、汗も一緒に落としたのでは」と指摘した。

 栩内被告の自宅のエアコンフィルターから覚せい剤反応が検出された件にも言及した。ASKA被告は栩内被告宅に到着した時や、性交渉中、帰宅時など、ガラスパイプを使って何度も煙のようなものを吸引したが、栩内被告には「ハーブのようなものだ」と説明。「やめてほしい」と請うと、吸わなくなったという。その後、性交渉時に「寝言が面白いから聞きたいんだ」と言われ、睡眠導入剤の使用を勧められるようになったといい、弁護側は「宮崎被告は栩内被告に知られることなく、吸引していた可能性がある」と主張した。初公判同様、2人のメールのやりとりも公開した。

 次回は尿にASKA被告の体液が混ざったとする弁護側の主張をめぐる攻防が予想される。検察側は尿鑑定を実施した担当検査官、弁護側は産婦人科医の証人出廷を検討していることを示唆した。【近藤由美子】

 ◆ASKA被告初公判VTR 先月28日に東京地裁で行われた。ASKA被告は栩内被告の毛髪から薬物の陽性反応が出たことについて「信じられません。(薬物を)入手する手段はないはずだと思います」と断言。「一緒に薬物を使ったり、知らないうちに使ったり(使用させたり)したことはない」と述べた。また栩内被告について「大事な存在だと思っています」とも発言した。

 [2014年9月10日7時27分 紙面から]

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