朝日新聞:誤報「痛恨の極み」…記事取り消し、異例の会見
毎日新聞 2014年09月11日 22時50分(最終更新 09月12日 00時36分)
記者会見では、ジャーナリストの池上彰さんの連載コラム「新聞ななめ読み」をいったん不掲載にした経緯について、杉浦信之取締役編集担当が「自分の判断だ」と述べた。
ななめ読みは当初8月29日朝刊掲載予定で、池上さんが朝日新聞の慰安婦報道検証を取り上げたが、朝日新聞は前日に不掲載を決めた。杉浦取締役は「過敏に判断しすぎた。判断が間違っていた」と話し、下を向いた。
木村伊量社長は「内容は朝日に厳しいものとの報告を受けたが、編集担当の判断に委ねた」と述べた。週刊誌記者から「木村社長の判断もあったのでは」と質問が出たが「私の指示ではない」と強い口調で述べ、改めて杉浦取締役が「私自身の判断」と言う場面もあった。
記事のどの部分を問題視して不掲載としたかについても質問が飛んだが、杉浦取締役は答えなかった。
朝日新聞は今月4日朝刊で読者へのおわびや池上さんのコメントとともに「ななめ読み」を掲載し、6日朝刊では市川速水報道局長名で、おわびと経緯を説明する記事を載せた。【青島顕】