カビない山崎パンは添加物で危険なのか?を検証した結果
『山崎製パンの製品が腐らないのは添加物まみれだからだ!』という都市伝説的な主張が色々なところから上がっています。
山崎製パンに限らず、市場に出回っている商品には少なからず(法の基準に則った範囲で)食品添加物が使用されているのは間違いありません。某ファーストフード店の揚げ物にはマーガリンに使われているショートニングが大量に使われているという話もあります。
今回はそういった、山崎製パンの添加物利用に関する真偽を追求してご紹介したいと思います。
『添加物まみれ』派の主張
まずは添加物まみれだと主張される方々の内容を確認したいと思います。
様々な記事を確認しましたが、主に『臭素酸ナトリウムの使用』『合成保存料の使用』の2点に集約されていました。詳細をご紹介します。
臭素酸ナトリウムの使用
『発がん性物質』であり、『犬の抗てんかん薬』にも使われている臭素酸カリウムを使用している。『世界中で禁止されている』添加物であり怖い毒入りパンである。というような主張がされています。
合成保存料について
山崎製パンの製品(特にランチパック)において合成保存料が使われている。その中にはソルビン酸Kやリン酸塩が使用されていて、発ガンの危険性がある。という主張です。
山崎製パン側の主張
これらに対して山崎製パンはコメントを残していないに等しいほど、目立ちません。山崎製パン側はどのように考えているのでしょうか。
ホームページを確認するとこのような記載がありました。(下のキャプチャー参照)
山崎製パンの製品にカビがはえないと言われている理由についての説明や、防カビ剤などの添加物は使用していないというお話が書かれていました。(参考:パンのカビ発生メカニズムと保存試験の結果について)
また、ショートニングに関しては現状も使っているが、問題視される以前の量から比べると1/5〜1/20に減らしているとのことです。(参考:トランス脂肪酸に関する情報開示について)
ちなみに現在は臭素酸カリウムは全く使用していないとのことです。こちらは山崎製パン側は正式発表していない?ようですが、山崎製パンに勤める品質管理に携わる中の人から聞きました。
実際にカビないのか?
実験してみようかと思いましたが、既に実験されている方がいらっしゃいました。(参考:ヤマザキパンは本当にカビないのか?調べてみた)
見てみると…。
程度の差こそあれ、がっつり黴びております。写真は賞味期限から約2週間過ぎた時の図だそうです。
その他の主張
最初の『添加物だらけ』と主張される方々の反対記事も沢山書かれています。
その中の主な内容は『量の論理が入っていない』と『カビがはえるメカニズムをわかっていない』という2つに集約されていました。
量の論理とは
添加物は確かに発ガンの危険性があるものや、危険なものが多いが、『発ガン』するだけの量をとらなければ大丈夫だし、基本的に添加物利用に関する基準は『一生食べても発ガンしない量』と定められているから大丈夫である。という主張です。
カビがはえるメカニズムとは
カビとは生物であり、生物は『何も無い状態』からは絶対発生しないということを主張されています。山崎製パンの完全なる清潔状態での製パン作業でカビが入る余地がないのでカビが生えないという主張です。
※上の実験では開封し、ビニールに移すまでの家庭でカビがついたと考えられるでしょう。
まとめ
発ガンする危険性が高いという話でしたが、どうやらそうでも無いようです。しかも現在は臭素酸カリウムは使われていないというのですからその危険性はさらに減っているでしょう。
ちなみに発ガンの原因について、主婦と癌の疫学者との認識の違いという調査がされているようです。
主婦は食品添加物に過剰に反応する反面、その他の危険な物事に対して無関心過ぎるという結果です。一番大きなのは『普通の食べ物』に関する認識です。我々は普通の食べ物を食べていれば安全だと思っていますが、専門家からすれば、『農薬のかかっていない植物』は害虫から身を守るため少なからず毒性の物質を体内で生成するのだそうです。
また、日常よくある組み合わせで食事するのも危険なケースもあるようです。(参考:強力な発ガン物質になる6つの危険な食べ合わせ)
これは山崎製パンを推奨するものではありませんが、過剰に反応するほどではないというメッセージです。もちろん、コンビニの食品や少なからず添加物の入った食品は取らないにこしたことはないかもしれません。
しかし、今の世の中添加物なしでは生きていけません。ですから、その他の部分でしっかりケアしていく必要があると思います。
是非、何かは悪いという極端な偏った見方ではなく、しっかり色んな側面から物事を見て、それへの対策をねるような習慣を持って頂ければ幸いかと思います。
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