3日曜美術館 アートシーン ▽ジョージ・ネルソン展 ほか 2014.08.24

「アートシーン」です。
20世紀後半アメリカのモダンデザインを確立したデザイナージョージ・ネルソンの展覧会です。
数字のない時計。
針の位置が時刻を告げています。
過度な装飾を排しシンプルでユニークなデザインが生まれました。
こうしたデザインの発想は大量生産を可能にし1950年代アメリカの大衆の心を捉えました。
アメリカのライフスタイルを家具や建築などを通して革新的に変えたのが…ネルソンの大規模な展覧会を通してそのデザイン感を展望します。
1945年写真雑誌「LIFE」に掲載された写真。
あふれかえった物を前に困り果てる女性。
ネルソンはそうした家庭にこれまでにない収納家具を考案しました。
住宅の壁の厚みに注目し各部屋の壁面を使って収納家具にしたのです。
画期的なインテリアデザインとなりました。
ネルソンはこのシステムを更に展開しアルミフレームを柱にした収納家具を作りました。
棚や引き出しは使う人の好みに応じて配置できるようになっています。
「シンプルな構造」。
「使い方のバリエーションが豊富」。
これはネルソンのデザインに共通しアメリカのライフスタイルに大きな影響をもたらしました。
ネルソンのユニークな才能は建築や展示にも発揮され次々と新しいデザインを発表しました。
その一つが箱形の部屋を必要な数だけ組み合わせるアイデアです。
住む人のニーズに応じて住宅のサイズが自由に決められるという空間を創造しました。
1959年アメリカはモスクワで開催した博覧会のプロデューサーにネルソンを抜てきしました。
ネルソンが考案したパビリオンは大小の四角いフレームで組み立てられ最新のアメリカ製品をさまざまな角度から眺める斬新な展示でした。
使う人の要望を徹底的に研究・デザインするネルソン。
その発想はオフィスの家具にも反映されています。
そのアイデアの一つが天板の高いデスクです。
通常のデスクより天板の位置を高くしたこのデスク。
立ったり椅子に座ったりさまざまな姿勢で使えるようになっています。
働きながら体に刺激を与え仕事の創造性を高めようとしたのです。
さまざまなアイデアに満ちたジョージ・ネルソンの展覧会。
60年代のアメリカンデザインをイサム・ノグチやイームズたちと共に確立させた一人ですよね。
家具などのプロダクトは身近に感じられるしとても有名ですけれど教育者や建築家ライターそういった側面を押さえた展覧会なのでとても興味深いです。
そうですね。
幅広さも体感できそうですね。
ではその他の展覧会です。
陶芸家川崎毅と草木を使うかごの作家関島寿子。
2人の作家を「空間」をテーマに紹介します。
川崎はさまざまな街の風景を焼き物で作り続けています。
崖を思わせる荒々しい土の質感。
その上には1軒の建物。
青い釉薬は海のようです。
家の形をいくつも積み上げて作った街。
家と家の間に目をやるとどこまでも続く細い階段。
それに沿って寄り添うように家屋が連なります。
もともと何ていうか風景を描きたいってのが自分の中であって。
取りとめがないような感じに広がっていくようななんかそういう感じが立体…塊みたいなものにでも出来れば面白いのではないかと思って。
街の風景は川崎がふだん目にする景色幼い頃遊んだ空き地映画のワンシーンなど記憶の断片が集まっています。
見る者の想像が広がる空間です。
植物の皮やツルを使って制作する関島寿子。
コウゾとクルミの木の皮を編みまるで織物のように仕上げた作品。
繊維質の皮は複雑に編み込まれています。
2つの植物が持つ固有の性質を見抜きどう組み合わせるか挑戦しています。
ツルも草木で空間を創作する重要な要素です。
自宅の庭に生えていたヘクソカズラのツルで編み上げた作品。
弾力を生かして出来た空間はまるで小さな建築物を作るようだと感じています。
線をたどったりしてるとここんとこずっと自分が歩いてたらどうとかそういう感じになったり登ったらどうとか下から見上げたらどうとか。
安定するところを探し探ししていく。
紙に設計図を描いてのりできちっとくっつけていくようなものと若干違うフレキシブルな造形の面白さ。
クルミの木の皮を使った大きな球体。
皮に細かく切り込みを入れ交差させて作った造形には植物の生命力が宿るようです。
写真家荒木経惟。
「愛」と「旅」をテーマに初期から新作まで並ぶ写真展です。
31歳の時妻との新婚旅行を撮影したシリーズ。
荒木は妻陽子をその死まで撮り続け愛の形を表現しました。
雪降る新潟の町でシャッターを押した一枚。
少年たちの笑顔が印象的です。
被写体への慈しみに満ちた写真を撮り続ける荒木。
手のひらに収まる小さな漆の作品を集めた展覧会が開かれています。
般若の文様が蒔絵で表されたタバコ入れ。
漆を塗った上に金粉と銀粉を蒔いて表情を描いています。
黒漆をのみで彫り金粉などで表す「沈金」。
人間国宝前大峰は細い線と点描で柔らかな羽根を表しました。
日本の近代洋画の先駆者浅井忠。
ゆかりある千葉県佐倉市での展覧会です。
江戸時代の末に生まれ明治に西洋美術を学んだ浅井。
水彩画の才能は際立っていました。
43歳でフランスに渡りパリ近郊のグレー村で描いた油絵の作品。
光に満ちた紅葉の季節。
ミレーなどバルビゾン派を思わせる色調です。
日本美術の源流を訪ねシルクロードを旅した画家平山郁夫。
東西シルクロードの十字路アフガニスタンのバザールを描いています。
およそ4mの画面にはさまざまな人々が行き交うけん騒を表情豊かに捉えています。
真珠や金で花の形を表した指輪。
七宝の技法で作ったトンボは羽がリング状で共にアールヌーボーの時代です。
古代から現代までおよそ300点の指輪を紹介する展覧会です。
古代エジプトの指輪。
紫色の宝石アメシストはフンコロガシの形に彫られています。
フンを転がす姿が太陽の動きに似ている事から太陽神としてあがめられてきました。
ひときわ大きな指輪。
中世ルネサンスのローマ教皇が大聖堂の儀式などで使いました。
金メッキと水晶をあしらったもので手袋の上からはめられ人々の目を引いた豪華な一点です。
ダイヤモンドとルビーで飾られた17世紀の指輪は婚礼などで使われました。
実はこの指輪は2つの輪が交差するように出来ており2人の永遠の誓いを表しています。
(2人)「アートシーン」でした。
2014/08/24(日) 09:45〜10:00
NHKEテレ1大阪
日曜美術館 アートシーン ▽ジョージ・ネルソン展 ほか[字]

「ジョージ・ネルソン展 —建築家、ライター、デザイナー、教育者」(目黒区立美術館 7月15日〜9月18日)ほか、展覧会情報

詳細情報
番組内容
「ジョージ・ネルソン展 —建築家、ライター、デザイナー、教育者」(目黒区立美術館 7月15日〜9月18日)ほか、展覧会情報
出演者
【司会】井浦新,伊東敏恵

ジャンル :
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
情報/ワイドショー – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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