夏の日ざしも優しくさし込んでくる深い深い森。
う〜ん涼しそう。
暑さを忘れたいあなたに「サキどり」がお送りするテーマは「林業」。
その心は…。
お寒い現状は暑さも吹き飛ぶほどなんです。
しか〜し!「サキどり」ではニッポンの林業復活に挑むクールな現場を発見。
更に若者たちの挑戦が森に新風を吹き込んでいます。
アレレ林業結構いい感じ?国土の2/3が森という森林大国ニッポンに今新たな林業の夜明けがやって来た!
(2人)おはようございます。
カビラさん「サキどり」ではこれまでたくさんのお宝ご紹介してきましたよね。
ザクザクあるんですよね。
例えば「レアメタル」。
そして「産業遺産」。
ありました。
それから。
「オープンデータ」ね。
今日ご紹介したいのがこちら。
デッカイ。
何ですか?これは。
そう「林業」です。
そびえ立っている。
今日本の山に一番多く植えられていると言われているのがこのスギなんですが日本のスギの学名。
どんな意味があるんですか?実は「日本の隠れた財産」そんな意味があるとも言われているんですよ。
まさに宝物。
という事でその財産今すごい事になっています。
こちらのグラフ横軸が森林の年齢何年頃前に植えられたかを示していて縦軸が面積を示しています。
つまりスギやヒノキで商品価値が高い樹齢50年前後のものが今一番多いんです。
なるほどまさに「機」が熟している。
という事でこの今注目が集まる日本の木世界も注目しているんです。
「気」になる。
スギの産地に程近い…ここで今かつてない異変が起きているそうなんです。
至る所に丸太丸太丸太の山!うわぁこれはすごい量だ!一体どこに行くのかというと?この港から輸出される丸太は2012年の3万5,000m^3から僅か1年で3倍の10万m^3に急増。
経済成長を果たしたアジア諸国で建築用などの木材が不足しているためです。
う〜んこの活気!来てますね〜。
日本の林業にとって久々の明るい話題。
スギの一大産地宮崎ではこのチャンスをものにしようと新たな挑戦が始まりました。
こちらは日南市で60年続く製材会社。
従業員は100人日本有数の規模を誇ります。
木の性質を知りつくす男社長の吉田利生さんです。
宮崎産スギの価値を世界に伝えるためには丸太を高〜い技術で加工してその魅力を最大限に引き出す事が大切だと考えています。
海外の市場でライバルとなるのは北欧やアメリカなど林業大国の材木です。
その人気の秘密は品質の高さ。
曲がりにくく寸法が正確なため使いやすいんです。
「外国の木には負けないぞ」吉田さんは最新の製材機を導入。
一本一本の丸太の形をスキャン。
コンピューターがさまざまなサイズの材木の組み合わせを考え無駄なく正確にカットしていきます。
吉田さんが特に重視しているのが乾燥です。
実は日本のスギは水分が多く乾燥が十分でないと割れたり曲がったりしやすいんです。
また水分量は幹の中心と外側でも大違い。
乾燥の高い技術は欠かせません。
吉田さんの乾燥方法はまず3か月間の天日干し。
ここからが本番。
材木を運び入れたのは倉庫ではありません。
巨大な乾燥機です。
全国でも有数の規模を誇ります。
目指す水分量は10%以下。
板の状態を常にセンサーでチェックしムラなく乾燥。
8万枚の板を一度に処理する事ができます。
最後に…乾燥させた板を何枚も張り合わせて「集成材」にします。
板が互いに曲がる動きを打ち消し合うためゆがみにくい質の高い材料になるのです。
宮崎の木材の売り込み先として吉田さんが注目するのがお隣の韓国です。
韓国では1970年代以降に建てられた家はコンクリートやレンガ造りが一般的。
しかし最近時代劇に出てくるような木を使った伝統的な家「韓屋」の人気が高まっているのです。
こちらは…太い梁に柱。
落ち着きますね〜。
でも韓屋ブームには課題が…。
韓屋を建てられる職人が足りないんです。
木造住宅の減少で伝統の技がうまく受け継がれていないのです。
宮崎産スギを韓屋に使ってもらいたい吉田さん。
彼には秘策がありました。
それは!木造建築で柱や梁をつなぐための「継ぎ手」や「仕口」と呼ばれる技術。
この加工をあらかじめ日本で施してから出荷します。
集成材を使えば寸法はぴったり。
現場に熟練の職人がいなくても簡単に組み立てる事ができます。
工期短縮建設費ダウンのおまけ付きです。
木の家の国日本のお家芸で宮崎のスギの価値を引き出します。
6月宮崎空港に韓国からのお客さんがやって来ました。
どうも。
アンニョンハセヨ。
宮崎のスギを使った韓屋の建設を検討するためです。
吉田さんたちは木材の強度実験を行い集成材のメリットをアピール。
視察の結果。
宮崎産のスギの使用を前向きに検討してくれる事になりました。
あのアイデンティティーたっぷり古式豊かな韓国のまた宝が日本の素材でできているというすごい事になっていますよ。
チャンス来てますね。
びっくりですよ。
さあ田中さんご実家実は林業を。
そうですね。
うちのおじいちゃんがやっていますね。
更に大学では建築学ですよね。
そうです。
日本のこの宝物の木がここまで来ている。
いいですね。
お隣韓国でも木造が見直されていて。
我々もやっぱり木造建築の良さ年取っていくとより感じてくるというか。
ちょっと待って下さい。
まだお若い。
私も38ですからそろそろお金もまあまあたまってきまして家を建てるならっていう事を考えているんです。
したらやっぱり木造の建築であの縁側でお茶飲んで死んでいきたいなみたいな。
ちょっとちょっと。
もうちょっと夢を見ても。
将来的な夢ですよ。
林業からこの木材の産業までお詳しいという安藤さんよろしくお願いします。
お願いいたします。
日本のこの木が海外進出の可能性を秘めているんですね。
日本の宝ですから。
それを海外特に東南アジアですけれども今産業成長著しいわけでそこに木材って必要なんですね。
経済が成長する時本当に必要なんです。
いろんな意味で。
その中で…やはり木材は必要なので我々にチャンスがあると。
特に人口で考えると当然中国のマーケットって相当これ注目されますよね。
これまでは日本の木を使えなかったんです正式には。
向こうの建築基準法に書いてないんですね。
それを入れて頂くという今取り組みが最終段階まで来ています。
実は海外だけじゃないんです。
国内でも需要がどんどん広がっているんですね。
今まで考えられなかったような場所に木材が使われているんです。
例えばこちら。
静岡県で建設中の日本最大級の体育館なんです。
2,500tもの屋根を支えているのが木材なんですよ。
これ新たな技術とかもあったりするんですか?
(安藤)そうですね。
例えばヨーロッパですと今10階建ては当たり前なので木造で。
計画でいうと20階建てまで木造が。
(田中)そんな高いのできるんですか?「CLT」クロスですね。
木をこう板を張り合わせて。
要するにクロスさせて張って。
縦横ですか。
そして大きな盤を造る。
すごく巨大なパネルを造ります。
それが今まではコンクリートの世界でしたけどもそれが木でできる。
これ田中さん建築学的に縦横これクロスすると強度はやはり。
いろんな方向に強くなりますからこれは私も勉強させて頂きました。
私よりもっとすごい方が隣にいるのに語るの恥ずかしいんですけど。
そうなるとですよ林業いろいろイメージ的には厳しいというイメージなんですけれどもいけそうじゃないですかかなり。
と思いたいんですがやっぱりそう甘くはない。
まだまだ厳しいというのが現状なんですね。
そこである方の実家を訪ねました。
「サキどり」がやって来たのは広島県の山あいの小さな町。
え!?あれ!?うちの方に向かってんじゃん!こちらのお宅裏手に広がるのがおよそ7ヘクタール東京ドーム1.5倍の広さの山です。
見覚えありますよね?僕の実家ですよ。
何勝手に行ってるんですか。
さあこの山の山主はこちらの方。
うちのおじいちゃんですね。
こちら田中さんの祖父の久一さん御年91歳です。
いや〜元気ですね。
元気です。
めちゃめちゃ元気です。
田中さんのご実家は農業のかたわら林業をされていらっしゃるんですよね。
こんな切ってるところ見るの初めてだ。
久一さんに林業の厳しい現状について教えて頂きました。
その1。
この日枝打ち作業を始めた久一さん。
こうして高い所に生えた枝をのこぎりで一本一本切り落としていくんですが…。
高齢で全ての木の枝打ちはできなくなったという久一さん。
中には生育が悪く幹が痩せ細ったままの木ですとか…。
こうして枯れてしまった木もあったんです。
その2。
採算面でも厳しい現状があるんです。
60年前に植林した2,000本のヒノキのうち1/3は木材として出荷できる太さに成長したんです。
ところが…。
これまで久一さんは木の伐採・販売を地元の森林組合に頼んできました。
しかしヒノキの丸太の価格今ではピーク時の3/3にまで下がってしまったんです。
森林組合に委託料を支払うと赤字になってしまう事もあるんだとか。
現状その3。
多くの山主が抱えているのが後継者問題です。
久一さんの孫卓志さんには兄と弟がいますが皆さん実家を離れてそれぞれの仕事に就いています。
さあこの山をどうするのか。
「サキどり」の取材がいつしか田中家の緊急家族会議に発展!でもお母さんに最近うれしい事が。
ですって。
いや〜勝手に行ってるんですね。
びっくりしましたよ。
驚かせてしまいました。
びっくりしましたけどでも将来的にはうちの兄貴が継がなかったらあそこに行ってやってもいいかなとか思っているんです。
それはでも…え?6070。
そのぐらいになって誰もいなければ僕がやってもいいと思ってます。
なかなか微妙なところですけれど。
安藤さん田中さんのご実家のような状況これが普通ですか?要するに小規模で農業と兼業しているあるいは漁業と兼業しているこういう林業という実態が大半だという事ですね。
小規模地主といいますか。
植えた時と今が社会が変わっていますので儲からないという意識になってしまったと。
こんなデータもあるんですね。
小規模の林業を営む山主さんたちに聞きました。
林業経営をするつもりはないと答えた方全体の77%。
8割近い方なんですよ。
う〜ん厳しい。
儲からないお金にならないしきついから林業から離れるあるいは山を放置するという状態ですね。
もったいないな。
ですから林業を応援しなきゃいけない。
要するに水の問題雨ですね。
雨があったら森が強くないと水を蓄えられないし飲み水も作れないし。
だから放置したらいけないんですよ。
川下の都会に住む人たちも森のおかげで生きているという部分があるので。
行きましょうよ。
こっから先があるんでしょう。
「サキどり」だったら。
ここから兆しが見える…。
まさにそうなんですよ。
小規模な林業でも利益を上げられ更に山をよみがえらせる事もできる。
そんな仕組みが始まっています。
「サキどり」がやって来たのは清流仁淀川が流れる高知県の中部。
すみませ〜ん。
訪ねたのは林業を始めて2年になる谷岡宏一さん21歳です。
(取材者)どんな林業?「自伐林業」?それは一体どんな林業なのか?早速見せてもらいましょう!やって来たのは谷岡さんのおじいさんが残してくれたヒノキの山です。
山の管理は「森林組合」にお金を払って委託するのが一般的。
しかし「自伐林業」では…谷岡さんは3年前自伐林業の講習会に参加。
木の切り方から林道の作り方まで自分一人で行う方法を半年かけて教わりました。
実際に自伐林業を始めるには道具が必要です。
林道を作るためのパワーショベルも思い切って中古で買いそろえました。
もともと車好きの谷岡さん。
今ではパワーショベルを手足のように操り林道作りもお手の物です。
この日伐採した木は3本。
これでおよそ1万5,000円の売り上げになります。
木を山から下ろしたと思ったら谷岡さんもう一仕事。
車に積んでいたのは短くて材木としては売れない端材です。
こうした木も買い取ってもらえるんです。
値段は100kgで400円ほど。
薪や木質チップとして活用されます。
谷岡さん去年の売り上げは180万円で初期投資は無事に回収。
これから夢が広がります。
この日仕事のあとスーパーに立ち寄った谷岡さん。
買ったのは?わ〜ごちそうですね。
お仕事お疲れさまでした!谷岡さんに自伐林業の指導を行った高知県を中心に活動するNPOです。
代表の中嶋さんは山林の荒廃を食い止めるためには林業で利益を上げられる仕組み作りが重要だと考えています。
高知で始まった自伐林業。
今山の荒廃に悩む全国の人たちから注目されています。
この日は宮城県気仙沼市に招かれての講習会。
集まったのは山主や林業に関心のある大学生などです。
全部で8回の講習でチェーンソーの使い方などを教わり林業デビューを目指します。
最小限の人と機材を使ってコツコツ利益を上げるこの新しい林業。
これまで全国で100人以上が講習会に参加し既に50か所以上で実際に始まっています。
田中さんいかがですか?いやいいじゃないですか自伐でねやっていくというのは。
兆しは見えた感じしたんですけどうちのじいちゃんとか体力がないという人にもできるんですか?大丈夫なんです。
VTRでご紹介したNPOは是非山に入りたいという若者と山をどうにか手入れしてほしいという山主さんとをマッチングしてくれるそんな仕組みもあります。
すばらしい。
もうこれにしましょう。
もう採用ですか。
これで行くしかないですよ今チャンスなんですから。
仕事を山のところで作ると。
どんどん若い人特に男性ばかりじゃないです。
女性もどんどん山に入って。
丸太を担ぐイメージじゃないわけですよ。
要するに機械力が使えますからこれが現代近代化なわけですから。
そうしますとどんどん若い人達が山で働く事ができる。
林業から広がるビジネスも当然これは開拓できるわけですよね。
その木の広がりどんな物があるか一部をご用意いたしました。
いろいろあるんですよ。
例えばコースターですとか器その向こうスピーカー。
雰囲気も何だかいいですよね。
癒やされる感じがしますよね。
それから木の折り紙。
(田中)え!?相当薄い。
手触りどうですか?手触りも柔らかいし木の香り。
これいいですよ子供にね。
こんなものまでありますよ。
こちら服。
これ木なの?木です。
間伐したスギやヒノキを使った糸を開発してそれで作ったワンピース。
ひょっとして香りとかも?何かでも普通に…。
女性のワンピースを嗅ぐという。
どなたもお召しになってないので大丈夫です。
すみません。
今日本の木材の自給率は28%ぐらいですから日本の木をどんどん使って頂く。
そこの発想の転換が今必要になってきた。
これほんとに長いスパンで考えなければならない?木は植えてから最低でも50年80年ぐらいはかかりますので。
要するに孫の代ぐらいでどういうふうに資源を日本はつくるかという事になっているわけでこれは大変大きな仕事です。
そうです。
格好いい仕事なんですよ本当は。
だから50年後100年後を見据えて…まとまりましたね。
まとまりました?なかなかね都会に住んでいると林業遠いところにあると思いがちですけれども都会が元気になるためには実は山も元気じゃなきゃいけないという事がよく分かりましたね。
森林大国日本ですからね。
日本の元気のために林業がカギ。
やっぱり木もっと使っていかなきゃ駄目ですね。
そうですね。
「きづかい」の国日本ですからね。
エンディングナンバーはIndigoGirls「TheWoodSong」。
2014/08/24(日) 08:25〜08:57
NHK総合1・神戸
サキどり↑「イイ感じ(^_^)v ニッポンの林業!」[字]
いま日本の木の輸出が急拡大。宮崎では木材の品質向上を追求。高知では最小限の機材で行う新たな林業が登場。日本の山に希望はあるか? 田中卓志(アンガールズ)ほか。
詳細情報
番組内容
「もうからない」「後継者がいない」暗い話題の多かった林業に変化が。経済成長するアジア諸国への木材輸出が急拡大しているのだ。杉の一大産地、宮崎では品質や製材技術の向上を推進。韓国の住宅用に付加価値の高い木材の輸出をもくろむ。一方、高知では一人で最小限の機材で行う「自伐林業」が広まり、若者の働き口としても期待される。林業を希望の持てる産業へ転換させていく道は?【ゲスト】田中卓志(アンガールズ)ほか。
出演者
【ゲスト】田中卓志,東京大学大学院特任教授…安藤直人,【キャスター】ジョン・カビラ,片山千恵子
ジャンル :
情報/ワイドショー – その他
ニュース/報道 – 経済・市況
バラエティ – その他
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