(吉平)ほれじゃあもものこん頼むじゃんな。
(ふじ)英治さん。
はな。
もものこんよろしくお願えしやす。
(花子)もも。
うちで一緒に暮らそう。
お嫁に行く時もも言ってくれたじゃない。
回想
(もも)お姉やんの新しい物語楽しみにしてる。
書えたら送ってくりょう。
あの時ももがああ言ってくれなかったらお姉やん…お話を作る夢諦めてたかもしれない。
私が今翻訳したり童話の仕事をしていられるのはもものおかげだよ。
もものかじかんだ心が解ける日は来るのでしょうか。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」皆さんごきげんよう。
今日もよろしくお願い致します。
(漆原)これはこれは。
(黒沢)村岡先生の放送大変な反響です。
まあそれはうれしいです。
では後ほど。
ごきげんよう。
「ごきげんよう」か…。
すいません。
では逓信省の許可を取ってきます。
お願いします。
これ全部村岡先生宛てのお手紙です。
どうぞご覧になって下さい。
ありがとうございます。
では行ってきます。
はい。
それは病気の坊やを持つお母さんからのお手紙でした。
(かよ)もも。
少し休んだら?私…一生懸命働くからここに置いて。
でもお姉やんが寂しがるよ。
ももと一緒に暮らしたいってお姉やん心から思ってるよ。
お姉やんはきっとそんな事思わないよ。
あんなに忙しそうだし。
お姉やんがあんなに仕事をするようになったのは坊やが亡くなってからだよ。
それからは日本中の子どもたちに物語を届けるんだっていつもたくさん仕事を抱えてる。
ラジオのおばさんもそんな気持ちで引き受けたんだと思う。
「村岡花子先生。
『コドモの新聞』息子が大層楽しみにしております。
息子は入院していてふさぎ込む日もあるのですが村岡先生の放送を本当に心待ちにしております。
息子にとって先生の放送は希望なのだと思います」。
あの…。
(英治)ももさん…来てくれたんですね。
花子はラジオ局に行ってますけど帰ってきたら大喜びします。
違うんです。
荷物を取りに…。
えっ…ああ。
はい。
これですね。
すみません…。
実を言うと…僕はももさんが羨ましいです。
けんかができる兄妹がいて羨ましいです。
僕は弟を亡くしました。
けんかも仲直りも一人じゃできません。
あっそうだ。
ももさんちょっと待ってて。
花子が書いた新しい本持っていって下さい。
ももさん。
お願いがあるんです。
この写真をラジオ局まで届けてもらえませんか?えっ?僕が行ければいいんですが急ぎの納品があって…。
はあ…。
花子に渡してほしいんです。
どうかお願いします。
分かりました。
はあ…助かった…。
あっじゃあ今地図描きますから。
あの方に聞いて下さい。
あの!村岡花子はどこにいますか?どうなさったんですか?忘れ物を届けたいんです。
どうぞこちらです。
あの…ご相談があるんですが。
今度は何ですか?原稿を変更したいんです。
またですか…。
(有馬)放送はもう間もなくです。
逓信省の承認を取る時間はもうありませんからそのままお読みになるしかありません。
そういう事ですので。
変更といってもひと言だけです。
最後の挨拶を「さようなら」ではなく「ごきげんよう。
さようなら」にしたいんです。
冒頭にも「ごきげんよう」と述べて最後にまた「ごきげんよう」と述べるのですか?よほど「ごきげんよう」という挨拶をしたいのでしょう。
あなたは修和女学校のご出身だそうですね。
はい。
うちの家内も修和の出身で「ごきげんよう」は朝から晩まで耳にタコが出来るくらい聞かされます。
そうでしたか…。
あそこは家柄のいいお嬢様たちが通う名門です。
しかし…あなたは給費生だったそうですね。
ええ。
そうです。
(漆原)貧しい家の出であるあなたが殊更に「ごきげんよう」という言葉を使いたい気持ちは分かります。
しかし「ごきげんよう」が似合う人間と似合わない人間がいるんですよ。
そうでしょうか。
「ごきげんよう」はさまざまな祈りが込められた言葉だと思います。
(漆原)祈り?「どうかお健やかにお幸せにお暮らし下さい」という祈りです。
人生はうまくいく時ばかりではありません。
病気になる事もあるし何をやってもうまくいかない時もあります。
健康な子も病気の子も大人たちもどうか全ての人たちが明日も元気に無事に放送を聞けますようにという祈りを込めて番組を終わらせたいんです。
どうかお願いします。
挨拶の部分ですから変えても問題にはならないと思います。
いいえ。
一行一句変えてはなりません。
まあいいでしょう。
問題になったら降りてもらえばいい。
時間だ。
始めよう。
あ…村岡先生。
もも。
お姉やんこれお義兄さんから。
あ…ありがとう!じゃあ私は。
もも。
本当にありがとう。
「コドモの新聞」の時間です。
村岡花子先生です。
全国のお小さい方々ごきげんよう。
これから皆様方の新聞のお時間です。
最初のお話です。
「大阪でヒヒが逃げたお話です。
今朝の6時ごろの事です。
大阪市のある幼稚園で飼っていた大きなヒヒ…これはお猿の一種ですが普通のお猿よりも犬のように口がとがっています。
そのヒヒがどうしたのか急に鉄の首輪をちぎっておりの中から飛び出しさあ大変」。
今日の新聞のお時間はここまでです。
それでは皆さん。
ごきげんよう。
さようなら。
ごきげんよう…。
花子の声が魔法の言葉のようにももの心にしみこんでいきました。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/08/23(土) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(126)「ラジオのおばさん誕生」[解][字][デ]
もも(土屋太鳳)を村岡家に迎え入れたい花子(吉高由里子)は、かよ(黒木華)の店へ説得しに行くが、ももの心は解けないまま。花子は仕方なくラジオ局へ向かうが…
詳細情報
番組内容
もも(土屋太鳳)を村岡家に迎え入れたいと願う花子(吉高由里子)は、かよ(黒木華)の店へ説得しに行くが、もものかじかんだ心は解けないまま。花子は仕方なくラジオ局へ向かう。かよと暮らそうと思い、村岡家へ荷物を取りにやって来たももに、英治(鈴木亮平)は花子の新しい本を持って行って欲しいと話す。本を取りに書斎へ来た英治は、花子がラジオ局へ必ず持って行くある“お守り”を忘れていることに気付く…
出演者
【出演】吉高由里子,土屋太鳳,伊原剛志,室井滋,黒木華,鈴木亮平,岩松了,堀部圭亮,木村彰吾,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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