先どり きょうの健康「子どものぜんそく こうして対処」 2014.08.23

(テーマ音楽)知っておきたい健康知識分かりやすくお伝えしましょう。
「きょうの健康」です。
早速今回のテーマこちらです。
ぜんそくというのは主にこちらご覧下さい。
息苦しさそれから激しいせきまたぜん鳴といって呼吸をする時にゼーゼーヒューヒューという音が出るなどの発作が現れる病気なんです。
幼稚園児から高校生までの子どもを調査したあるデータによりますとおよそ10%前後の子どもがぜんそくにかかっている事が分かりました。
多いですね。
そこで今日は子どものぜんそくの治療対策についてお伝えしていきます。
今日も専門家をお迎えしています。
分かりやすく教えて頂きましょう。
ご紹介致します。
子どものぜんそくなどアレルギー治療がご専門です。
どうぞ今日はよろしくお願い致します。
さて秋が近づいてくるようなこういう季節の変わり目ぜんそくにとってやはり注意が必要な季節という事ですか?そうですね。
世界的に9月はぜんそくの発作が起こりやすい時期だといわれています。
急に寒くなったりしますと免疫力が下がってきます。
そして風邪などのウイルスとか冷たい空気にさらされたりすると発作が起こりやすくなります。
そして学校が始まるとやはり感染の機会も増えますのでそういう事もあってこの時期は注意が必要という事になります。
それではお話を進めるにあたってぜんそくという病気の基礎知識をまず入れておきましょう。
久田さん。
ではこちらの模型で見てみましょう。
私たちが呼吸をする時の空気の通り道を気道といいますが気管から肺の中へ行って気管支。
そして更に細い枝に分かれているんですね。
ぜんそくというのはこの気道の細い部分先の方に炎症が起きて中の空気の通り道が狭くなってしまう病気なんです。
ではこの細い部分その中をこちらの図で大きくして見ていきましょう。
健康な人の気道の状態は気道の中に空気が通る十分なスペースがあります。
しかしぜんそくの人の場合は発作がない時でも気道がやけどのようにただれて炎症を起こしていてむくんで分厚くなっている事で健康な人より空気の通り道が狭くなっています。
気道の炎症が強くなったところに何らかの刺激が加わりますと気道が一層狭くなってしまうんです。
またたんが出る事でもまた気道が狭くなります。
そこで空気が通りにくくなって息苦しくなったりせきが出るなどのぜんそくの発作が起きてしまうんです。
そもそも気道に炎症はなぜ起こり発作が引き起こされるのか?これはどうしてなんですか?まだ正確には分かってはいないんですがいろいろなアレルゲンといいますかアレルギーの原因となる物質にさらされてそれが傷がついた気道とかあるいは湿疹のある皮膚から入っていきますとそれに対して抗体を作るようになります。
そうした事で炎症が出来てくるんじゃないかと考えられています。
アレルゲンと呼ばれるアレルギーの原因となるものいくつかありますね。
ダニは日本では非常に多い抗原になります。
それからかびですとか動物の毛だとかふけだとかほこりなんかはダニも含んでいろんなものを含んでいますがこういうアレルゲンがたくさんございます。
こういうものがあって発作の引き金きっかけになるものがやっぱりあるという事なんですか?そうですね。
やはり多いのは風邪をひいた時ですね。
ウイルス感染をした時なんかに刺激となって発作を起こす事が多い。
それから激しい運動をした時。
それから寒さとか気候の変わり目悪天候の時。
そしてたばこの煙を浴びた時に発作が起こりやすくなります。
刺激になりそうですが運動で刺激になるのはどういう事でしょうか?運動した時には乾いた空気を吸ったりします。
そういう事も刺激になって発作が起こりやすいという事です。
息が激しくなりますからね。
この子どものぜんそくどうやって治療していくのか柱を教えて下さい。
大きな柱としては薬物療法とそれから環境整備を含めた生活改善という事になります。
1つずつ伺ってまいりますがまずお薬ですがどういったものが使われますか?お薬としては今は吸入ステロイド薬が代表的なお薬になります。
これは炎症を抑える薬です。
それから飲み薬でロイコトリエン受容体拮抗薬というものがあります。
これも吸入ステロイドほどではないですが弱い炎症を抑える作用がありますし抗アレルギー作用があります。
予防のために毎日とありますが発作がなくても毎日使う事が大事なんですか?そうです。
発作のある時だけ治療するのではなくてぜんそくの人はそもそも発作がない時でも気道に炎症があります。
それをとっていく事によって発作が起こらなくなります。
ですから発作を起こさないようにするため発作のない時に毎日これらを使う事がとても大切な事です。
しかし日常ありがちな事は調子がいいからまあいいかなという事でお薬を使うのをやめがちですよね。
それが危ないです。
そうすると知らないうちに炎症が増えて思わぬ時に発作が起こってしまうという事になりますから発作がない時に治療しないのは間違いという事になります。
自分の判断で勝手にやめてはいけないという事ですよね。
今日は吸入ステロイド薬の見本をお持ち頂きました。
これでご説明頂きましょう。
いろいろありますね。
こちらがエアゾールタイプです。
それからこちらが直接吸っていくパウダータイプになります。
比較的年齢の大きなお子さんや大人はこちらを使う事が多いかと思いますがお子さんの場合はどちらかと言うとエアゾールタイプを使う事が多いかと思います。
具体的に使い方を教えて頂けますか?このエアゾールタイプをちょっとやってみましょうか。
例えばこういうのを…。
(噴射音)…とやった場合にはこれ全然効き目がないんですね。
ちゃんと口に入ったじゃないですか。
きちんと炎症のある気道の奥まで届かせないと効果がないのでこれはタイミングを合わせる必要がある訳です。
息をしっかり吐いておいてそして…。
(噴射音)ちゃんと吸って奥まで届かせないといけないんです。
十分に吸い込まれた訳ですね。
しかしお子さんには難しそう。
タイミングがありますよね。
ですから小さなお子さんの場合それはなかなか難しいのでこういうスペーサーを使う事によってそれをうまく対処する事ができます。
エアゾールをはめましてシュッと…見えましたかね?
(噴射音)あっこの中に噴霧されました。
ここにたまっています。
これを吸えばいい訳です。
吸うとここの弁が動きますので吸っているかどうかが分かります。
あ〜動いてますね。
吸えているという事ですね。
そうすると小さなお子さんでもきちんと吸う事ができる訳です。
しかしこれはいいですね。
ちゃんと吸えているかどうか…。
チェックできますよね。
これだとつまり慌てずにゆっくり吸い込みなさいよという事ができる訳ですよね。
ですからお子さんの場合にはこういうスペーサーを使うのがいいと思います。
こういったもので日常的にちゃんとお薬を使っていくという事ですが期間が長くなると思いますからステロイド薬の吸入ですよね。
これは副作用は心配しなくていいですか?ステロイド薬の副作用を心配される方はとても多いです。
ところが吸入ステロイドは飲み薬のステロイドと違ってほとんど副作用がないんです。
ただ大量に使った時にはお口の中にたくさん残りますので口内炎が出来たりとかあるいは声がかれたりする事があるんじゃないかといわれているんです。
ただ吸入したあとにしっかりうがいをして出してしまえばそういう副作用はありませんしあるいは小さなお子さんでうがいできなければお水を飲んでしまうのもいいでしょう。
それは胃の中に入っていってもそこから吸収されて全身に働く事はありませんので副作用は避ける事ができます。
飲み込んでしまっても心配はないという事なんですね。
ただ吸入ステロイド薬に関しては子どもの身長の伸び方に影響があるのではないかという事を最近耳にしたんですがどうなんでしょうか?飲み薬のステロイドはそういう副作用がやっぱりあります。
それを避けるために出来たのがこの吸入ステロイドなんですね。
ただやはり大量に長い期間使うと身長抑制が若干起こる事もあるんじゃないかという事が最近いわれている訳です。
ただそういう副作用は避ける事ができます。
最初きちんと吸入ステロイドを使って炎症を抑えてしまいますと発作が起こらなくなります。
そうすると吸入ステロイドの量をどんどん減らしていく事ができるんです。
ですから長期間にわたって使ってもきちんと炎症を抑えて発作の起こらない状態を続いていけば量を減らす事ができますので副作用を避ける事はできるんです。
発作が起きないような状態にきちっと持っていくとそもそもステロイドを使う量が減ってくるという事なんですね。
そこ肝心ですね。
それでは予防薬を使っていてももし発作が出てしまった場合どういう対応があるんですか?発作が起こった時には気管支を広げるために短時間作用型のβ刺激薬という気管支拡張剤を使います。
これは飲み薬も吸入薬もありますが即効性があるのは吸入薬です。
それを使う事によって小発作なら治まります。
ですがこれを吸入しても治まらない場合は中発作か大発作が起きていますので病院を受診する必要があります。
すぐに医療機関ですね。
それでは治療のもう一つの柱ですね。
生活改善。
これも大事なんでしょうね。
どういった内容でしょうか?生活改善ですのでやはりぜんそくを悪化させるもとになるアレルゲンをできる限り少なくする工夫が必要かと思います。
やはりダニ対策それからかびの対策動物の毛の対策そしてほこりの対策ですね。
こういうものをいろいろ行う必要があります。
かび対策なんかですと結露のある場所なんかですとどうしても多いですからそういう所をちょっと注意してあるかどうか見る事とかそれから観葉植物がありますと湿度がありますので比較的かびが増えたりします。
あとエアコンですよね。
エアコンなんかは中が結露してそのあとかびが発生する事がありますからちょっと点検をされるのも必要かと思います。
しかし何と言っても注意が必要なのはダニでしょう。
これを少し詳しく伺いましょう。
ダニ対策家庭の中でどこにダニが多いかというとやはり布製のソファーとお布団にたくさんダニがいます。
ですから布製のソファーは使わなければ一番いいんですがどうしても使いたいという方は合成皮革にされるといいです。
それから買ったばかりのお布団にはダニはいませんので安い布団を買って毎年買い替えるという手もあるかもしれません。
それは割合に手軽だと思いますがしかしそれもちょっともったいないという場合はダニを通さない布団カバーが今ありますのでそういうものをお使いになって週に1回そのカバーは洗濯をするという対策もよろしいかと思います。
今久田さんの手元にあります。
ツルッとしてるんですね表面が。
それでダニを通さないという事なんですね。
こういうものも活用するといいという事ですね。
対策について伺ったんですが先ほど激しい運動も発作のきっかけになるという事でしたね。
そうしますとぜんそくの子どもに運動はさせない方がいいのかなと思ってしまいますがどうなんでしょうか?子どもにとっては運動する事はとても大事な事です。
そしてまた適切な運動を行う事によってぜんそくの発作も起こりにくくする事ができますので発作が起こるから運動しないという事ではなくて是非運動しながら治療をして頂きたいと思います。
きちんと薬でコントロールすれば運動ができるようになりますので。
水泳がよいと聞きますがどうでしょう?運動すると気道が乾いて発作が起こりやすくなりますが水泳をした場合は気道が水の中ですから乾きにくいです。
ですから確かに水泳は発作が起きにくいスポーツだという点ではよいんですがただプールには塩素が入っていますよね。
塩素はやっぱり気道の障害になりますのでぜんそくを治そうと思ってとにかく水泳ばっかりやるというのは逆効果になるという事がありますので。
それでは今日のお話のポイントです。
きちんと治療をすれば普通の生活は大丈夫だという事ですね。
そうですね。
適切な治療をしますと発作が起こらなくなってきます。
そうすれば当然学校を休む事がありませんし自分の好きなスポーツを激しくやっても大丈夫だという事になります。
しかし子どもですから大人の側のケアもポイントがありますね。
これはやはり保護者のサポートが欠かせないです。
薬の吸入が適切にできているかどうかという事もチェックしてあげてほしいと思います。
それから環境整備なんかもやはり手伝ってあげて発作が起こらないようにしてあげてほしいと思います。
ありがとうございました。
2014/08/23(土) 04:15〜04:30
NHK総合1・神戸
先どり きょうの健康「子どものぜんそく こうして対処」[解][字]

子どものぜんそく発作は、吸入ステロイド薬などの薬を使い、適切な日常管理を行うことによって発作を0(ゼロ)に抑えることができる。生活改善を目指す対処法を紹介する。

詳細情報
番組内容
季節の変わり目である9月は、ぜんそくの発作が起こりやすい時期。新学期が始まり、子どもにとっては集団生活の中でウイルスや細菌に感染する機会が増えるため注意が必要。治療の柱は薬と生活改善。吸入ステロイド薬などを使いながら、悪化の原因になるダニやカビなどを生活環境からできる限り少なくすることが大切。日常的に発作が起こらなくなれば学校を休むこともなくなり好きな運動もできるようになる。対処法を詳しく伝える。
出演者
【講師】国立成育医療研究センター医長…大矢幸弘,【キャスター】濱中博久,久田直子

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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