獣医さん、事件ですよ「体売る落ちぶれ女優に養母が一撃」 2014.08.21

(柴健太郎)♪〜晴〜れた空〜でもねえか。
♪〜そ〜よぐ風〜かぁ。
(パンクする音)おっとっととっとっと!あ〜!何だよ!あ〜ついてねぇな〜。
(クラクション)あっ!あっぶねえな〜!
(アラン:フランス語)
(英恵:フランス語)ゲッ!見なかったことにしよう…。
見なかった何も見なかった。
見なかった。
見なかった俺は見ていない。
日菜子!英恵さんがな…。
(日菜子)どうしたの?その汗。
実はな…。
ん?ん〜んん…言わない。
え〜!見なかった見なかった見なかった。
えっ何を見なかったの?自分そんな軽い男じゃないんで。
なにそれ。
あっそれよりさ来てるのよ浜名リカが。
誰だ?それ。
はっ?知らないの?ほら『ゼロの悲劇』とか『奇妙な女たち』に出てた女優さんの。
女優!?
(玉木)マドレーヌちゃん。
(マドレーヌ)ワン!ワン!
(玉木)おっおい!ちょっと…。
おとなしくしてて!
(リカ)ちょっと〜。
もっと優しく扱ってくれない?すいません。
元気がいいんで…。
(リカ)先生の扱いがヘタなんじゃないの?
(マドレーヌ)ワン!ワン!ワン!玉木くん私が代わろう!
(玉木)院長…。
この若きドクターが失礼しました。

(玉木)ちょちょっともう〜。
あ〜ビックリしたね大丈夫?院長の柴健太郎です。
いかがされましたか?散歩後の嘔吐と粘度の高いヨダレが出るそうです。
あ〜それはいけませんね。
犬は人間と同じで体温調節がききませんのでこの時期熱中症…。
大丈夫だよ。
よしよしよし。
かかることが多いんです。
なんだか妙に暑いな。
玉木くんエアコンの温度が高いんじゃないのか?えっ?いつもと同じですけど。
バカ!早く診て下さい!承知しました。
よかったねマドちゃん。
たいしたことなくって。
熱中症を軽くみないで下さい。
命を落とすことだってあるんですから。
いやそれホント稀にです。
稀にええ…。
あのこちらが治療費になります。
(リカ)あぁごめんなさ〜い。
慌てて出て来ちゃったから持ち合わせがないの。
今度来た時一緒に払うから。
そういうのはちょっと…。
私を誰だと思ってんの?こんなはした金踏み倒すとでも思ってる?いえそういうわけじゃ…。
玉木くん。
いいじゃないか。
え?すいません近頃の若い者は融通が利かなくて。
う〜んさすが院長。
話がわかる〜。
じゃあ表までお送りします。
それは結構です。
えっ?じゃあ失礼。
(ドアの開閉音)知らないよおばあちゃんに怒られても。
すぐに払いに来てくれんだろ。
でもドラマとイメージ違ったよな〜。
ホントもっと優しい人だと思ってた。
ハッハハハ…お前たちは何もわかっていないな。
俳優という職業はとかく役柄と同じような人間だと見られがちだ。
だが彼女はそれイヤがってイメージを打ち消そうとわざと横柄なキャラを演じているんだよ。
哀しいじゃないか…。
哀しいじゃないか。
何?また!?そうなのよ。
まったく…。
(扉の開く音)ああ!英恵さん帰っていたの。
お疲れさまでした!お風呂入って来よう!
(ねぎま)ワン!ワン!健太郎ちょっとそこへ座んなさい。
英恵さん大丈夫何にも話してませんから。
え?えっ?えっ?ていうか自分見てませんから。
ウソおっしゃい!えっ?女優さんのことジロジロ見てたんでしょ?えっ女優さんのこと?この辺この辺。
おまけに治療費ツケにしたんだって?いやそのあれは…。
明日必ず貰って来なさい!イエッサ!メゾン・ド・シャンパーニュ…。
んっ?んんんっ?えっここ?101…102…。
103…104。
んっ?テメエ誰だ?いや…自分は集金に来ただけなんですけど。
ほおじゃお前も追い込みかけに来たのか?いやぁ追い込みっていうほど怖いもんじゃないんですけど…。
浜名さ〜ん!いるのはわかってるんですよ!
(ドアを叩く音)・おいコラッ出て来いやコラ!・あっ!浜名さん!浜名さん!浜名さん!あっ!ああっ!どこ?今ねチャリに乗って左に行った。
左に行った左に行った。
チャリに乗ってチャリに乗って。
・待てコラ!・
(ノック)リカさん柴健太郎です。
もう大丈夫ですよ。
自分追っ払っいましたから。
あ…どうも。
《へえ女優さんの部屋か…》
(心臓の音)《あベッドだリカさんのベッド》
(心臓の音)《はあ〜いい匂いがする女優さんの匂いだ》
(心臓の音)《あっすんご!靴すんご!》
(心臓の音)
(心臓の音)《あっ!》どうぞ!あざっす!マドレーヌもう元気になったのかな?ん?あ…昨日の治療費よね?ううん!そんなものはいつだってかまいませんから。
先週この子と出たバラエティーのギャラが遅れてんのよ。
あっ月末にはちゃんと払えるから。
(携帯の着信音)ちょっとごめんなさい。
(携帯の着信音)ちょっとごめんなさい。
『奇妙な女たち』主演:浜名リカ。
はあ〜主演か…。
ケチ臭いこと言わないでよ。
私とヤマちゃんの仲でしょ?私がそこまで取りに行くから!そう?ありがとう〜。
お願いね!ごめんなさい。
あっ気付きませんでした。
自分腕立て好きなんで。
あっそう。
明日の衣装の段取りでちょっとね。
あの付き人さんはいらっしゃらないんですか?いたけどみんなすぐ辞めちゃうのよ。
あ〜今時の若い者はホント堪え性というもんがありませんからね。
そうなのよ。
私がちょっと小言言っただけですぐヘソ曲げちゃってもう辞めさせてもらいます!って。
ハァ…嘆かわしい。
明日は荷物が沢山あって1人じゃ大変なのよ。
あの〜よろしかったら僕がお手伝いしましょうか?助かる〜。
先生だ〜い好き!おっ前が…。
その女優さんさ最近どんなのに出てんの?それがさ最近ドラマじゃ全然見ないの。
ふ〜ん…。
たまに温泉のレポートとかやってるの見ますけどね。
へえ〜。
それと最近は愛犬と一緒に動物番組ばっかりですよ。
この仕事ってさ浮き沈みが激しいって言うもんね。
いやどんな仕事だっていい時もあれば悪い時もあるのよ。
そういえば昨日はどこ行ってたんです?そうそうこんな美味しいケーキ買ってきて〜。
昨日はね…。
(ドアの開閉音)やあみんな!悪いけれども明日一日僕は留守にするから。
明日は休診日ですけど。
わかってる。
だから明日リカさんの付き人として一日お供することにした。
付き人?今の彼女には僕の力が必要なのさ…。
それより治療費はどうした?治療費。
うん!んん〜!すぐすぐすぐ!今ね彼女ね大物監督…海外のと仕事することになってさ〜。
いや〜明日は忙しくなるぞ〜!ハハハハッ。
昼間ギロッポンでロケやって夜はザギンでタースーとシースーでもクーイーかなあ。
ハハハハ…クリビツ天仰だぜ。
ハハハハ!ハハハハッ!クリビツ天仰?ビックリ仰天。
逆さにしてるから。
あ〜!いやあさすが大物監督ですね!泊まってる所も違いますね!今日はここで映画の撮影ですか?先生。
あっ自分今日は付き人なんであのケンちゃんとかケン坊とかそういう呼び名でお願いします。
じゃあケンちゃん。
これからは仕事だから余計なこと喋らないでね。
もちろんです!自分いっさい差し出がましいマネはいたしません!佐々木さん!おはようございます〜!
(佐々木)おはよう!
(原田)おはようございます!おはよう。
(佐々木)誰?リカさんの付き人です!ケンちゃんと呼ぶがいいさ!あぁそう。
控え室はねこの先のキャラメルマキアート。
あっキャラメル…。
キャラ…キャラメル…。
あっちですね。
じゃあ…。
はい浜名リカさん通ります!浜名リカさん通ります!まさか浜名リカがこんな仕事まで受けるなんてね…。
ん?彼女の方からやりたいって言ってきたんだぞ?やっぱり演出家が気に入らないって舞台を途中で降板したのが致命傷でしたよね?まぁどっちにしても消えてただろうなぁ。
さすが大女優!ケンちゃん早く。
あっはいはい!はい!どうぞ!う〜んありがとう。
ハッ。
リカちゃ〜ん。
あ〜。
今日の衣装なんだけどさ。
それなら用意してあります〜。
(佐々木)何だそれは。
映画のヒロインがパン屋さんに勤めてるんでその格好でインタビューしたらどうかな?って。
さすがだ!素敵だ!余計なことは考えなくていい。
えっ?君が着るのはこれだ。
インタビュー内容ちゃんと入ってるよね?はい!えっ!彼が大物監督?
(佐々木)どうぞ。
どうぞ。
本日はですねうちの局のマスコットワン太くんがインタビューさせていただきます。
ワンワン!じゃあ始めましょうか。
ワン!今回の作品で一番の見所と言えばどんなところでしょうか?小っちゃ。
(アラン)映画には…。
寄れ寄れもっと。
(アラン)4組の恋人達が登場しますが中でも貧しいフランス人の絵描きジャンと日本人女性のケイコのカップルは僕の父の実話を基にしてるんです。
えっ!?あっじゃあその日本女性が監督のお母様なんですか?いいえ現実はそうは上手く行かなかったみたいです。
では最後に日本の皆さんに何かメッセージをお願いします。
いやぁお疲れ様でした!的を射た質問に感情のこもったリアクション。
女優さんでなければああはいきませんよ!いや勉強になりました。
ちょっと1人にしてくれない?はい?いいから出てって。
はい承知しました。
こういう時こそ力になってあげないとなぁ!私たちがモデルに。
へぇ〜。
(アラン)私の母が亡くなって何年か過ぎると父はよくあなたのことを思い出すようになったようでいろんな話を私に聞かせてくれました。
はぁ…私もあなたにお会いしてパリに留学してた頃のことを思い出しました。
あなた本当にお父様に似てらっしゃるから。
バ…バカ…。
くっ行けっ。
どうかしました?いえ!あっあのちょっとね何か目にゴミが入っちゃったのかしら。
実は…ずっとお話しようと思っていたんですが父が先月亡くなりました。
今まで黙っていてすみません。
そうですか…。
そうじゃないかって思ってました。
えっ?だってそうでなければこんなに時間が経ってわざわざ私を探し出して会いに来てくださったりしないでしょう。
この前話した連ドラのゲスト主役の件なんだけどさぁ何とかしてやれるかもよ〜。
えっ本当ですか!?予定していた女優さんが倒れちゃったらしくてさ。
急遽別の人を探してるんだって。
あっ…じゃあぜひお願いします!そのためにはさぁ…ほらぁ俺の願いも聞いてくれなきゃ。
また着ぐるみなんて着るの嫌でしょう?あっ今夜ちょうど都合がいいんだよなぁ。
(ノック)リカさんそろそろよろしいでしょうか?どうぞ。
じゃあ何かあったら携帯に電話して。
あっどうもお疲れ様でした!はい。
またよろしくお願いします!お手伝い…いいっすよね。
あなたも帰っていいから。
えっ?だってこの後映画会社を回るんじゃ?うん。
予定が変わったの。
じゃあどちらの方へ?あなたはそんなこと気にしなくていいから。
その衣装局に返してきて。
はい!あの〜またお仕事お願いできませんかね?今度はドラマの仕事なんかあったら嬉しいんですけどね。
いや僕にそんな力ありませんよ。
えっないの!?じゃあさっきのあの〜佐々木さんっていうディレクターは?あっまあ佐々木さんだったら何とかなるかもわかんない…いやわかりませんよ?あぁ本当に!?じゃあ佐々木さんどこよ。
どこ?どこ?佐々木さん。
えっ佐々木さん今夜はさっきのホテルで打ち合わせ…。
さっきのホテル?何号室?何号室?何号室?1084あっわかったOK。
頑張れよお前。
な。
あっ衣装返しとけ!1084…1084…1083…8…。
あっあった!リカさん。
リカさん!リカさん!リカさん。
ちょっと待ってください!何しに戻って来たのよ。
リカさんまさかあのディレクターさんと…。
そうよ寝たわ。
ふっギブアンドテイクよ。
そのおかげでねすごくいい役がもらえたの!連ドラのゲスト主役よ。
病気で倒れた女優さんの急な代役だから明日から撮影だって。
参るわよね。
そこまでしなきゃいけないんですか!このままじゃまた着ぐるみ着させられてワンワン鳴かなきゃいけないのよ?そんなのもう耐えられない。
どうしてですか!今日のリカさん立派でしたよ!どんなにひどい扱いを受けても嫌な顔ひとつせず1つの仕事を一生懸命やり切ったじゃないですか!僕は…そんなリカさんの方が好きだな。
あなたに好かれるためにやってるんじゃないの。
先生は関係ないでしょ。
ほっといてよ。
私のことなんかほっといて。
私は1人で生きてきたの。
今さら誰の世話にもならないわ!はぁ…違う。
私のことなんかほっといて。
そうか…見ちゃったか。
あぁ…。
それで彼女に幻滅して帰ってきたの?だらしない男。
えぇ?あなたのいいところはね何があってもバカみたいにその人のことを思うところだと思ってたけどね。
まぁ私の知ったこっちゃないけど。
あの〜『奇跡の出逢い』の収録スタジオはどちらでしょうか。
失礼ですがどちら様でしょうか。
あっ柴健太郎51歳独身です。
わかりました。
よし!タバコでもいくか?
(原田)あっそうっすね。
あっもういい…結構。
サンキュ!ありがとう。
変な意味じゃなくて…はい。
(佐々木)いやまいったよ。
あんなに簡単に乗ってくると思わなかったからさ。
(原田)じゃあ倒れた女優の代役ってのもウソなんすか?当然だろ。
「ゴメン。
タッチの差で別の人に決まっちゃった!」って言えば済む話だからさ。
うわっ…俺彼女のファンだったんすよぉ。
お前紹介してやろうか?もう一回くらい乗ってくるぞあの女。
いいっすか?このゲス野郎!は…離せよ。
何するんですか!?うるさい!こら〜!!リカさんはこのこと知ってんのか?さっき…ちゃんと謝ったからさ。
テメエ〜狂犬病の注射打ってやろうかこら〜!リカさん!リカさん!
(ノック)リカさん!
(ノック)リカさん!リカさん…。
ここから飛び下りたら死ねるかな。
バカなこと考えないで下さいよ!あっ…あそこのビルからなら確実に死ねるかな?いい加減にして下さい!
(リカ)あそこにね…私が出た映画のポスターが貼ってあったこともあるのよ。
私の顔が…あの看板一面に。
あの頃が花だったな…。
生きてりゃまだまだ…いっぱい楽しみはありますよ。
あんなゲス野郎のことなんか忘れりゃいいんだ!!聞いたんだ?ええ。
そう…バカでしょ?私って。
ホントどうしようもない。
何がゲスト主役よ。
そんな仕事…今の私に来るわけないって…フフッ。
何かもう…カーッとビールでも飲みてえな〜!リカさん付き合ってもらえませんか?えっ?俺だって今夜酔っ払いたい気分なんすよ。
とことん飲み明かしましょうよ。
ねっ!リカさん!付き合ってあげる。
フッ…。
自分嬉しいっす!ハハッ。
(健太郎・リカ)♪〜晴〜れた空〜そ〜よぐ風〜!
(リカ)点け〜!あっ点いた!アッハハハ…。
あっ間違えちゃったよ。
ここ俺ん家だよ。
俺ん家。
ちょっと何なの…。
なんか暗い…暗いな。
シバケンなんだからもう〜。
あっねぎま!ねぎま…ほらこっち来い…。
あっ水飲みます?水…これこれこれあっ…これねぎまの水だ。
ちょっと〜…。
あっこの子がねぎまちゃんなの?ねぎまだ〜い好き!しっ!し〜っ!しっ!んっ…何?あのね…ウチにはこうるさいクソババアとね小生意気なバカ娘がおりますんで寝てますから。
ちょっとあの…。
えっそうなの!?何か飲みましょうか?…ねっ!あっ飲みたい!!じゃあ…じゃああの…あっ!自家製のジュース飲みます?オレンチジュース…アッハハハ!!どうぞ!はいどうぞ。
いただきます!いや〜今日は楽しかったな〜ハハッ…。
ああっ!うっ…ううっ…!
(リカの泣く声)ちょっちょっ…あの…リカさん落ち着こう。
一回落ち着こう。
いやっ…だっ…触らないでよ〜ああ〜ん!
(リカの泣く声)
(リカの泣く声)いや…俺何もしてないから。
まったくもう…。
いや…してないよな?はいお待ちどうさま。
あ〜っ。
あの女優さんまだ?私の部屋で爆睡中。
はぁ〜。
いい迷惑だね〜まったく。
ホント!男臭い俺の蒲団に女優さんを寝かせるわけいかないだろ。
どっか他の場所に連れ込んじゃえばよかったのに。
英恵さんそんな…。
どこここ…?リカさん!もう少し寝ていた方が…。
先生…?あっそうだ。
昨日私…。
あっ。
ご紹介します。
あの…僕の偉大なる母と可愛い娘です。
あっ。
どうも…。
さあリカさん部屋に戻りましょう。
ねっ!さあ…。
はい。
足元気をつけて。
あっ…はい。
これからのことは…焦らずにここでゆっくり考えればいいじゃないですか?ここで?ええ。
マドレーヌもここに連れてくればいいでしょう?病院のことも手伝ってもらえればお金も少しは出せますし…どうです?やっぱり帰るわ。
えっ…リカさん!憐れみなんか受けたくないの。
私はね…今まで自分の思うように一人でやって来たの。
結婚もしなかったし親の面倒も見なかったし何もかも切り捨てて女優として成功するために頑張ってきたの!!なのに今更…女優を諦めるなんてできないの!
(リカ)だいたい他人はみんないい加減でしょ?人気があるときはチヤホヤしたくせに!ちょっと人気が落ちたら…サーって波が引くように居なくなって裏切るし…そんな赤の他人に世話なんか受けたくない!あなたが落ち目になったワケわかったわ。
英恵さん…。
そんなんじゃみんな離れて行くでしょうね。
おばさんに私の何がわかるの?私は一人で生きて来たの。
今さら誰の世話にもならないわ。
そう。
じゃあ好きにしなさい。
「一人で生きてきた」「誰の世話にもならない」へぇ〜。
それはまたお偉いこと。
あなたがね本気でそんな風に思ってるんだったら一生幸せなんか掴めないわよ!英恵さんそれぐらいで…。
あなたみたいなバカはね…豆腐の角に頭ぶつけて死んじまえばいいのよ!あっリカさん!おっ…日菜子!お前も来い!豆腐じゃ死ねませんから!言っちゃった〜…。
おうバカ!いやタマ…バカ…タマ!ちょっと。
あの…今リカさん見なかったかお前?この先で慌ててタクシーひろって何とか橋?なんか…。
橋?あそこのビルからなら確実に死ねるかな?まさか…。
まさかって?
(風の音)・リカさん!・ホント悪かった。
ウチのババアはいやあの…ウチの母親は…普段はあんな人じゃないんですよ。
それが…今日に限ってどうしちゃったのかな〜。
きっと…女としてリカさんに嫉妬しちゃったんじゃないのかな〜。
来ないで…。
来ないで!あの人の言ってること間違ってないわよ。
えっ…。
私も薄々…気づいてたの。
でも…認めたくなかっただけだと思う。
リカさん…。
こんな女…死んじゃった方がマシよね。
リカさん!バカなことやめなさい!英恵さん!ほらちゃんと説明して!ほれ。
おばあちゃん!あ…あの…さっきは言いすぎた…ごめんなさい。
でもね…あなたまだ若いじゃない…ねっ!「死んで花実が咲くものか」って言うじゃない?流石!流石年の功。
(リカ)花なんてもう咲くわけないじゃない!おばさんの言う通りよ。
私なんてもういない方が…。
あっ…ああ…そう!どうしても死にたいの?じゃあしょうがないわ!はい!ここに頭ぶつけて死になさい!バカッ。
何持って来てんだよ!だってここで死なれた後味悪いでしょう。
後味の問題かよ!あれ?木綿だと思った絹だったわ。
そういう問題じゃないだろ!だいたいねあんたが早いとこ口説いちゃわないからこういうことになるんでしょうが。
はい!?俺の責任ですか!?そうですよ!いったん惚れたらねその人の良い所も悪い所もすべてドーンっと受け止めるのが男っていうもんでしょうが!へなちょこ!ケッ!偉そうに。
やめてって!日菜子は黙ってろ!
(リカ)いい加減にして!何よこの家族…もううざいんですけど!ねぇ何でそんなに私に関わるの?私なんて何の関係もない赤の他人でしょ!赤の他人だと心配しちゃいけないんですか?は?今の発言を補足説明させて頂きますと私ども3人の家族はまったく血が繋がっておりません。
え?最初はね3人とも赤の他人だったの。
それでもね一つ屋根の下にみんな一緒に暮らしてれば家族同然じゃないかってんで家族になっちゃいました。
それでみんなうっざいくらい心配するの。
リカさん私とあなたも赤の他人だけどね何か結構似てるとこあるのよ。
え?私ね昔パリにいたころ結婚を約束した人がいたの。
かっこいいフランス人。
でもねある日突然ふられちゃったの。
もう君とはやってけないって出てっちゃった。
それがあなたがインタビューした映画監督のアラン・ベルナールのお父さんよ。
えっ!?私もう…何か訳が分かんなくてでもパリにいるのも辛くて日本に帰って来たんだけどどうしても彼のことが忘れられなくてね。
思い切ってある日電話したの。
そしたらフランス人の女が出てね「2人で幸せに暮らしてます」って。
私それ聞いたらもう…何かすべて終わりだな生きててもしょうがないなと思って。
ビルの上から飛び降りようとしたの。
その時…私を止めてくれたのがうちの動物病院の初代の院長。
え?彼はね私の手をギュッと掴んで放さないのよ。
何があったんだ?僕に話してくれ。
きっと力になれるからってうるさいの。
仕方なく事情を話したらね彼はこう言ったの。
1人で生きる必要はないんじゃないか。
君は1人じゃないほら目の前にこの僕がいる。
フフ…初めて会った人に「この僕」って言われてもね。
何かその言葉が妙におかしくてフッて笑ったら急に気持ちが楽になっちゃった。
そんな話初めて聞いたな。
初めて話したからね。
でも…人の出会いって不思議よね〜。
あの時アランのお父さんにふられてなかったらあの人とは出会わなかったわけだから。
それで結婚したってわけ?うん。
おかげで健太郎と日菜子にも出会えたし2人のおかげで私はずっと幸せに生きてこられた。
ありがとね!健太郎日菜子。
何だよ柄にもない…。
しかしあれだなうちの家族ってのはまさに『奇跡の出逢い』だななっ!ハハッ…それと僕とリカさんも…。
1人で生きる必要はないんじゃないですか。
目の前にこの僕がいるじゃありませんか。
パクりだ。
僕と一緒に柴動物病院をやっていくというのはどうですか?それってプロポーズ?あれ?あぁ…ああそうなっちゃうのかな?お父さん!あのバカ見てると死ぬ気なくなっちゃうでしょ?確かに。
そうなっちゃうのかな!?ゲッチュー!私ね今でも考えることがあるんです。
あの時あなたのお父様はどうして急に私と別れようって言い出したのかなって。
英恵さんその答えは今回の映画の中にあります。
え?絵描きのジャンはケイコと別れた後フランス人のサラと一緒に暮らし始めます。
でもサラとは結局うまくいかずに別れてしまう。
ジャンはね忘れられなかったんですよ。
ケイコの優しさや温かさが。
父が英恵さんと別れたのもあなたの愛に包まれてぬくぬくとしてしまっている自分が情けなくて許せなくなったんでしょう。
でも…それはあなたの想像でしょ?
(アラン)はい。
でもそれにはちゃんと理由があります。
え?
(アラン)父はその後また別の日本人女性と付き合い結婚をした。
それが…僕の母です。
父はね母の中にずっとあなたの面影を見ていたんですよ。
あなたにお会いして僕はそう確信したんです。
この前屋上では失礼しました。
(リカ)あっいえ。
でもリカさんの方からわざわざ話があるだなんて何の話なんだろうな〜。
大丈夫ですよ!この手をしっかりと握っても。
さあどうぞ。
(リカ)私パリに行くことにした。
えっ!?アラン・ベルナール監督が今度の映画に私を使ってくれるって直々に話があってね。
えぇっえっ!?たった3シーンしかないウェイトレス役なんだけど結構重要な役なんだって。
じゃあ僕と一緒に病院をやっていくというのは。
私もう一度女優としてフランスからやり直してみる。
今度の出会いは大切にしたいの。
なるほど。
それはいい出会いかもしれないな。
ハッハハハ…。
うん。
ハハハハ…ハッハハハ…。
でもさおばあちゃんてこういう男の人がタイプだったわけ?え?全然タイプじゃなかったわよ。
え?じゃあどうして結婚までしたの?だってさ何度も何度もバカみたいにしつこくプロポーズされちゃったんだも〜ん仕方なく!ホントかな〜?ホントよ〜。
「英恵さんお願い結婚して英恵さん!英恵さん」ってもうそりゃしつこかったんだから。
じゃあお父さんのお父さんもうざかったんだ。
そうね。
血は繋がってなくてもそういう所は親譲りなのね。
う〜ん。
あっお父さんがおばあちゃんのこと「英恵さん英恵さん」っていうのも父親譲りなのかな?そうかもね…でもさあの顔で「お母さん」って言われても気持ち悪いじゃん。
確かに。
英恵さん!来た!いつものパターンだ。
うん。
英恵さん僕の奇跡の出逢いは一体いつになるんでしょう。
しっかりしろ!柴健太郎!うっあっ…!お父さん!健太郎…。
あ?2014/08/21(木) 23:59〜00:54
読売テレビ1
獣医さん、事件ですよ「体売る落ちぶれ女優に養母が一撃」[字][デ]

陣内孝則が獣医に!なぜか人助けに奮闘!?美女に惚れて…なぜか問題解決!?笑って泣けて元気になる1話完結ドラマ!可愛い動物達にも癒されます!

詳細情報
出演者
柴健太郎:陣内孝則
柴日菜子:吉本実憂
玉木慎也:牧田哲也
柴英恵:野際陽子

【第8話ゲスト】
浜名リカ:井上和香
アラン・アキオ・ベルナール:宍戸開
番組内容
【第8話】
柴動物病院に、落ちぶれた女優リカ(井上和香)がやってくる。
リカはテレビのイメージと違い横柄でわがまま。だがその美貌に惹かれた健太郎(陣内孝則)は、ひょんな事から一日リカの付き人に。そこで見たのは厳しい世界で役を取るために体まで売るリカ。他人を信じないリカはやがて追い詰められていき—。
一方、英恵(野際陽子)に年下男とのロマンスが発覚!?実は英恵とリカには、ある意外な共通点があった…!
音楽
【主題歌】
「Always with you」GENERATIONS from EXILE TRIBE
番組ホームページ
【「獣医さん、事件ですよ」公式サイト】http://www.ytv.co.jp/shibaken/

「ナンバーワン!よりオンリーワン!
我が家のぺットムービー大募集!」
詳しくは番組HPへ

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語ステレオ
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32725(0x7FD5)
TransportStreamID:32725(0x7FD5)
ServiceID:2088(0x0828)
EventID:38876(0x97DC)