(有馬)ただいまから「コドモの時間」の放送です。
(花子)ぜ…全国のお小さい方々ごきげんよう。
花子は翻訳家として活躍する一方ラジオのおばさんとしての第一歩を踏み出しました。
それから1週間後の事でした。
・
(蓮子)ごきげんよう。
はなちゃん。
はい。
蓮様どうなさったの?てっ…もも!?ももちゃん。
(もも)ご無沙汰してます…お姉やん。
北海道に嫁いで幸せに暮らしていたはずのももに何があったのでしょうか?・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」最初うちにいらした時はあのももちゃんだなんてちっとも気が付かなくて驚いたわ。
私はももちゃんが小さい頃甲府のおうちでお会いしたきりだから。
(英治)僕らも結婚式以来です。
そうだよね?ももさん。
あ…はい…。
結婚式の時は高い旅費を出して頂いてありがとうございました。
そんなそんな。
こちらこそ遠い所を駆けつけて下さってありがとうございました。
それにしても突然蓮様と一緒に来るんだもん。
びっくりしたわ。
さあいっぱい焼いたから遠慮しないで好きなだけ食べて。
頂きます。
もも…。
東京に来るなら連絡してくれてもよかったのに。
旦那さんと一緒に来たの?ももちゃんは北海道の生活に耐えきれずに逃げてきたそうよ。
主人は去年亡くなって…。
お姉やんそんな事ちっとも知らなくて…。
知らせる余裕がなくて…。
北海道で偶然はなちゃんのラジオ放送を聞いたんですって。
お姉さんの声を聞いたら居ても立ってもいられなくなって嫁ぎ先のおうちを飛び出してきたそうよ。
どうして蓮様のとこに?私が書いた記事が雑誌に出て以来苦しい境遇に身を置く女性が何人も訪ねていらっしゃるの。
ああ…。
「女性も自らの人生を生きてよい」というあの記事ですか。
ええ。
北海道からの船の中でももちゃんもうわさを聞いたらしくて。
ねっ?ももちゃん。
記事を書いた作家の先生のお宅に行けばごはんも食べさせてもらって泊めてもらえるって聞いて。
まさか…お姉やんの友達の蓮子さんとは思わなかった…。
とにかく元気でよかった。
会えてよかった。
ももさん。
よければこのうちに泊まって下さい。
いやでも…。
仕事関係の方たちや近所の子どもたちも大勢集まってきたりにぎやかなうちですけどいつまででもいたいだけいて下さい。
ええ。
是非そうして。
よかったわね。
ももちゃん。
ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
お願いします。
蓮様…。
ももの事ありがとう。
ううん。
はあ…もも…昔はいっつもにこにこ笑ってたのに…。
ももちゃんあまり話したがらないけれど北海道での暮らしは相当過酷だったようよ。
子どもがいなかった事もあってご主人が亡くなってからは親族の方たちからあまりいい扱いを受けていなかったようで…。
ももが逃げ出すほどつらい思いしてたのに私ちっとも気付いてやれなくて…。
手紙の返事もないのもきっと忙しいからだろうって思って…。
もっと早く気付いてやればよかった。
はなちゃん。
私…もものために何をしてやれるのかしら。
おらの暮らしとは全然違う…。
(ドアが開く音)あっ…皆様ごきげんよう。
(漆原)どうも。
「コドモの新聞」大変結構だと局長も褒めてましたよ。
(黒沢)村岡先生の語り口が親しみやすくてよいと感想の手紙が来ています。
おおむね好評ですよ。
そうですか。
うれしいです。
でもまだちっとも慣れなくて緊張で毎日震えています。
ではご自分で原稿に手を加える時間があったら与えられた原稿を正確に読む練習をなさって下さい。
あ…申し訳ありません。
まあ結構じゃないですか。
今日もお願いしますね。
漆原部長は本当はどう思っているのかいまひとつ腹の中が分からない人です。
ではスタジオでお待ちしています。
今日もよろしくお願いします。
お願いします。
子ども向けとはいえ「コドモの新聞」はニュース番組です。
砕けた語り口というのは私はいかがなものかと思います。
こちらはあからさまに花子の事を快く思ってませんね。
お母ちゃま今日もこぴっとニュース読むわね。
すごい…。
ももさん。
どうしたんですか?すいません。
お夕飯の支度でもと思ったんですが台所の使い方が分からなくて…。
それは助かります。
ここをひねると…。
(もも)わっ。
こんな簡単に火が…。
ガスで火がつく仕組みなんです。
ガス?はい。
花子さんの家事の負担をなるべく減らして翻訳や執筆の仕事に専念してもらいたいので思い切ってガスを引いたんです。
お姉やんは幸せ者だな…。
続きまして「コドモの新聞」のコーナーです。
お伝えするのは村岡花子先生です。
全国のお小さい方々ごきげんよう。
これから皆様方の新聞のお時間です。
「チャップリンが急に帰ってしまいました。
皆さん活動写真の滑稽者で世界一になったチャーリー・チャップリンが先月の14日ひょっこり神戸へ着いて大変な歓迎を受けながら東京に来た事をご存じでしょう。
それからちょうど20日目です。
泊まっていたホテルをふらりと飛び出して風のように東京の町を自動車で乗り回したり例のステッキを振り振り散歩したり…」。
今日の新聞のお時間はここまでです。
またお話ししましょうね。
それでは皆さんさようなら。
翌日ももの事を知らされた吉平たちが甲府からやって来ました。
(吉平)はな!電報もらってびっくりしたじゃん。
(ふじ)ももが北海道から戻ってきたって本当け?もも中にいるから早く入って。
(吉平)もも…。
もも…。
おかあ…。
おかあ…。
会いたかったよ…。
もも…。
おかあ…。
もも…。
もも…。
(泣き声)想像もつかないような苦労をももは乗り越えてきたのかもしれません。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/08/21(木) 08:00〜08:15
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(124)「ラジオのおばさん誕生」[解][字][デ]
花子(吉高由里子)がラジオの語り手を始めて一週間たったある日、蓮子(仲間由紀恵)がある女性を連れて村岡家を訪れる。そのしょうすいした女性はもも(土屋太鳳)だった
詳細情報
番組内容
花子(吉高由里子)がラジオの語り手を始めて一週間たったある日、蓮子(仲間由紀恵)がある女性を連れて村岡家を訪れる。そのしょうすいした女性がもも(土屋太鳳)であることに気づき、驚く花子と英治(鈴木亮平)。北海道で幸せに暮らしているとばかり思われていたももは、すっかりやつれていた。夫を亡くし、北海道での生活に耐え切れずに逃げ出してきたことを聞いた花子は、何も気づいてやれなかったことを悔いる…
出演者
【出演】吉高由里子,仲間由紀恵,伊原剛志,室井滋,鈴木亮平,岩松了,堀部圭亮,木村彰吾,土屋太鳳,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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