7きょうの料理 おふくろの味 定番100「冷やし中華・チャーシュー」 2014.08.20

(後藤)
今は懐かしい昭和の時代。
思い出しませんか?台所から聞こえる「ご飯出来たわよ」の声。
食卓を囲む家族みんなのおいしい笑顔
思い出に刻まれた心温まる家庭の味
昭和の食卓を彩った懐かしい100品を1年かけて改めて見直します
懐かしくてほっとする「おふくろの味定番100」。
今日は西部るみさんに教えて頂きます。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
今日は「冷やし中華」を教えて頂くんですけども私の昭和の子供時代この暑い夏のごちそうというと「冷やし中華」。
私も大体同じでございます。
2口食べた時に体の温度がガッと下がるようなあの清涼感というのがすごく捨て難くて。
今はほんとに残暑が長いですのでお昼に「冷やし中華」っていう方随分…秋口までという方多いと思うんですけれども。
そうですよね。
これからもまだまだ活躍する「冷やし中華」。
では今日のラインナップをご紹介しましょう。
「おふくろの味定番100」43番目と44番目を紹介します。
さあ誰もが喜ぶ夏の風物詩「冷やし中華」ですね。
今回はですね定番の甘酢だれになっております。
具はいろいろ好き好きがあると思いますけれども今日は鶏肉を主役にしております。
ごちそう感ありますね。
鶏肉。
さあそして子供から大人まで大人気の「チャーシュー」。
今回は初めての方でもどなたでも作りやすい煮て仕上げるタイプをご紹介します。
さあこちらもほんとごちそうですよね。
それではまず「冷やし中華」教えて頂きますが目指すポイントは何でしょう?これはすごく冷たく食感よくっていう事をまず第一に頭の中に入れて作りたいなと思います。
なるほど。
冷たく食感よくですよね。
さあまずは「冷やし中華」の上にのせる具ですよね。
鶏をゆでるんですがまず鶏もも肉塩こしょう軽くしてあります。
別に切り込みですとかは入れる必要はありません。
これゆで鶏にするんですがゆでる前に油はひかなくて結構ですのでフライパンでしっかり皮目に焼き色をつけて頂きます。
これは皮からじわじわ脂が流れてくるんですね。
それで余分な脂が取れますので例えばですね冷蔵庫でキリッと冷やしても皮が脂っぽさを感じないやり方なんですね。
ですから「冷やし中華」だけじゃなくてゆで鶏で召し上がる場合でも冷たくする場合はこれをやって頂くと冷やしても食感よく召し上がれると思います。
なるほど。
これも食感よくの一つですね。
時々こう押さえつけるようにして基本的にはこんがりきつね色ぐらいですね。
焼き鳥の皮って結構おいしいのは余分な脂が抜けてパリッとするからなんですね。
それと同じような感じでこの皮下脂肪の部分と皮そのものの脂の部分を…。
今もう…こういうふうに焼き色をつけて頂いて身の方はほんとに簡単にして頂ければ結構です。
これをゆでていくんですが今中グラグラ沸いておりますが…。
何か入ってますね。
ねぎしょうが。
しょうがの薄切り。
ねぎは芯などでも構いません。
5:1の水と酒ですか。
水5に対してお酒1ぐらい入れて頂いて。
グラグラッとした状態の中で入れて頂きたいんですが鶏を入れましてもう一回こういうふうにグラッときましたら必ず弱火で。
もうあんまり煮返すような感じにはならないで弱火で。
大体目安が20分ぐらい。
このまま静かに煮てまいります。
グラグラさせないで。
はい。
ゆで上がりましたらそのまま冷ましたいんですね。
火を消してそのまま。
そのまま。
自然に冷ましますと鶏肉に味が戻ってきて肉汁が落ち着いてきて味が抜けたりしませんのでしっとり仕上がるんですね。
これは冷ましてる間で結構ですのでゆで汁をちょっと取っておいて頂いてあとで「冷やし中華」のたれに使うために煮詰めて冷ましておきます。
ゆで汁は残してあとで煮詰めて…。
…というところで「教えて!!」チャイムが鳴りました。
具を鶏肉に今回するというのは?まず今日は野菜と鶏だけですのでボリューム感という意味では鶏肉はかなり召し上がるのにそれだけでOKっていうぐらいのボリューム感です。
そうですね。
ごちそう感ありますよね。
こういうふうに切っていきます。
そしてこの煮汁も使うという事でしたよね。
これゆで汁を使いますと「冷やし中華」のたれにすごく丸みが出るんですね。
残りましたスープはきれいにこしといて頂ければ他のお料理にも使えますし別に捨てるという事ではなくてとにかく脂をきれいにこしてたれに使いましたりスープに使ったりなさって頂きたいと思います。
そうすると具を鶏肉にするとそういう付加価値も出てくるという事ですね。
利用がいくらでもできますのでちょっと鶏でやってみて頂くといいかなと思います。
さあその他の具ですが…。
もうこれは欠かせないきゅうりですね。
太さを麺と合わせて切るっていう感じですね。
太すぎてもゴワッとしちゃうんです。
細すぎるとコシがない感じになりますので。
食感を損なうと。
そうですね。
きゅうりってものすごく「冷やし中華」では大事なポイントなので。
大体マッチ棒ぐらいって言っても今の方あんまりマッチ棒ってお分かりにならないんですがそのぐらいを目安に切って頂くと。
麺の太さと同じぐらいとイメージすればいいんですね。
これもやっぱり食感よくという事ですね。
そしてトマト。
こちらの方は今日は皮はつけたままですが横に切ると種が抜きやすいので種を除いて頂いて薄切りにしてあります。
なるほど。
種を取ると食べ心地がまた…。
そうですね。
それともう一つソースが薄まってしまうので今日の場合は種を取った方がいいかなという感じなんですが。
それからお野菜の方ですが両方ともキリッとよく冷蔵庫で冷やすようになさって下さい。
今日はキリッと冷やして食感よくですもんね。
とにかく冷たいのが一番です。
麺をゆでていくんですがこれ麺をこういうふうに見てみますとダマになってるところがあるんですね中華麺の場合は。
固まっているようなところありますよね。
これをゆでる前によ〜くほぐして頂きます。
じゃないとこれがお湯の中でくっついてしまってきれいにほぐれない事があります。
ほぐれるという事は要するにゆで上がりがいいという事…。
いいという事ですね。
入れる時もグラグラ沸いた…。
大体2玉ですと3ぐらいは欲しいところなんですがたっぷりの熱湯でグラグラ沸かしましたら差し水はせずに火も中途半端に弱めたりせずにゆでて入れましたら時々何回か返して頂ければ。
特に最初の段階は4〜5回返してこれでゆでてまいります。
その袋の表示どおりの時間でいいんですね。
ゆで時間はお買いになった麺の指示に従って頂く方がいいんですね。
「冷やし中華」の場合はほんとにジャストのゆで方。
芯がないぐらいっていうのが一番。
その表示どおりゆでるという事は麺の状態もそれぞれって事なんですね。
太かったり細かったり。
ゆで過ぎるとコシがなくなってしまうんですがあんまりちょっと手前ですと今度冷やすとちょっと堅くなりますので。
じゃあたれをゆで上がるまでに作っちゃいましょうか。
しょうゆが今大さじ4。
酢を入れますね。
これはよく溶かして頂きたいんですけれども砂糖が入ります。
砂糖が溶けたなというぐらいの時にごま油を入れて頂いてこれだけのたれですとちょっとストレートすぎるのでうまみをつけて汁を割るような感じで先ほどの鶏の煮詰めたスープですね。
ゆで汁を煮詰めたもの。
冷たいたれにしますので脂はペーパーなどでこしたものをお入れ下さい。
よ〜くお砂糖溶けた事を確認してできましたら冷やしておいて頂いた方がいいかなという感じです。
鶏のゆで汁煮詰めたもの入る事によってワンランクアップしますね。
だいぶうまみが違いますので。
あとゆで汁もしもうちょっと薄めの方がというような場合はスープで加減して頂く事ができます。
もう大丈夫ですかね。
ゆで上がりましたよね。
十分ですね。
一回必ず召し上がってみるか触って頂くかして。
これをですねまず一回ここで。
お湯を流して。
この時にすぐに…。
流水。
流水ですね。
この時になるべく早く麺にお水を回して麺自体の温度をまず下げます。
そして同時にですね軽くもむようにして麺の表面に浮いてるぬめりをとってここで麺の温度が下がりましたらすぐに氷水に入れて下さい。
これが大事なんですが。
今握ったりしてますね。
氷水の中でもむようにして頂きます。
そうすると手で触っていると分かるんですけれども麺が引き締まってくるんですね。
そしてこれでもう一回ざるに上げてここでよ〜く水けをきって下に水が落ちてしっかり水けがきれてるように見えるんですがここでですね一回ごま油ですね。
からめて頂いてこういうふうに麺をからめますとほら…。
出てくる出てくる水が。
結構水が出てくるんです。
ここで完璧に水分がきれますのでそうすると召し上がってる時に「冷やし中華」のたれが薄まったりしない。
それからごま油は麺のベタつきを抑えますしちょっとお時間おいても伸びにくくはなりますので。
なるほど。
まぶして頂くといいかなと。
裏技ですね。
「冷やし中華」の出来上がりです。
こうやって頂く前にたれをかけるんですね。
たれは麺が吸ってしまいますのでなるべく直前にたれはおかけになるようにして下さい。
じゃあいただきます。
麺食感バッチリですね。
そして…うん。
鶏肉おいしい。
脂が気にならない。
ええ気になりませんね。
柔らかくて麺も具も食感がいい。
冷たく冷やして。
中華麺はゆでる前に必ずもみほぐして下さい。
均一にゆで上がります。
そして鶏肉はゆでる前にフライパンで表面を焼いておく。
そうすれば冷めてもおいしく頂けます。
ほんとに冷えててもおいしい鶏肉でした。
柔らかいし。
脂がやっぱりふわっと口当たりが悪くなりますので。
さあ続いて紹介するのは甘辛く煮た「チャーシュー」です。
昭和の時代より子供から大人まで愛されるごちそうですよね。
昭和33年。
初めて「きょうの料理」に登場した「チャーシュー」はガスコンロを使って焼き上げる本場中国風のものでした。
中国では釜の中に豚肉をつるしじっくりあぶり焼きにして作るのが一般的です。
しかし一方で日本の「チャーシュー」は独自の形に変化していきます。
こちらは戦時中旧日本軍に配布された「軍隊調理法」という本。
その中にゆでた豚肉をしょうゆだれにつけ込む「煮ハム」というレシピが載っています。
実は煮るチャーシューはこの煮ハムの発想から生まれたのだと言われているんです。
戦後各地から引き揚げてきた軍人の中には戦時中に覚えた調理法で中国料理やラーメンの店を始める人も多くいました。
そしてその店でしょうゆベースのつけだれで豚肉を煮る煮チャーシューが作られ広まっていったというんですね。
煮るチャーシューはその後家庭にも広がり今やおふくろの味の一品として親しまれています。
そんな日本の「チャーシュー」。
味をよくなじませしっとり仕上げるコツを覚えましょう。
「チャーシュー」も家庭におけるごちそうの一つ。
そうですね。
ほんとにしっとりした「チャーシュー」というのはお作りになるの結構簡単なので。
今日は使ってますのこれ肩ロース肉ですね。
ご覧頂くと分かるんですけれども肩ロース肉というのはお肉に割合中に脂が入り込んでいるので加熱をした時にパサつきにくいんです。
なるほどね。
お肉も好き好きでバラ肉ですとかもも肉がいいとかロース肉が…ってあるんですがどうしてももも肉などはお肉がちょっとパサパサしますしバラの場合はちょっと下処理に時間がかかるという形で肩ロースが割合お使いになりやすいと思います。
これ繊維に沿って3等分ぐらいなんですね。
全部で600gですけどもそれを3等分したんですね。
繊維に沿って切るという…。
豚カツ屋さんで断面に切る部分はこちら側です。
ですから縦に切って頂くという形ですね。
それで煮崩れをしないためにたこ糸を巻くんですけれども巻くならばきちっと巻いて頂く感じですね。
塩こしょうをいたします。
これ常温においとくんですか?少し芯の温度を上げたいっていうのもありますし味をなじませるっていう事もあります。
これは煮る前に焼き付けて頂きます。
ちょっと脂が目立つ部分を先にこうしますと脂がじわっとにじんできますので鉄鍋ですと少し薄くひいといて頂いた方がいいんですがフッ素樹脂加工のタイプの場合はひかなくても大丈夫です。
表面を焼き固めるわけですね。
中は全く生で構わないわけです。
煮崩れを防ぐっていうのが一番のポイントなので基本的には強火でガッと焦げ色がつくまでですね。
1か所だけでなく転がしながらこういうふうに。
もう焼き色がついてますね。
1か所できましたらこういうふうに転がして焼いていくようになさって下さい。
じゃあこれ表面を焼き固めておきます。
さあ今度煮汁ですよね。
こちら今水に昆布ねぎしょうがそれから粒ざんしょうですね。
乾いた方のホワジャオですね。
とうがらしを入れまして汁を軽く煮詰めて頂きます。
今香りを煮汁につけているところ。
昆布のうまみと香りを十分に出してから調味料を加えていきます。
今しょうゆが入りましたね。
日本酒ですね。
砂糖ですね。
甘みはやや甘口好みの方は少し多めに入れて頂いても構いません。
そして粗びきの黒こしょうが入りました。
ここでですね一回グラッと少し下から沸いてくるまで火を入れて頂いてフツフツフツッとお鍋の中がこういう感じで沸いてきましてから焼き付けた肉を入れます。
肉の全面このぐらいですね。
焼き色ついてますね。
それから大事なのはお鍋に入れてお肉を入れた時にちゃんとかぶるぐらいのひたひたよりちょっと多めぐらいですね。
こうでないと肉にきちっと均一に火が入りませんし味も入りにくくなってしまうのでお気を付けになって下さい。
煮る時間は25分ぐらいなんですが今かなり沸き上がってきましたらあんまり煮返らないような表面がフツフツフツッていうぐらいの火加減にして25分ぐらい。
穏やかな様子で25分ほど。
25分して一回竹串を刺して頂いてもしにじんできた汁がピンク色だわと思った場合はあと5分ぐらい余分に煮て頂く。
じゃあ透明な肉汁が出てくればOKという事ですね。
これは煮上がりはゆっくり味を染み込ませながら冷まします。
さあそして冷ましたものがこちらですよね。
これつけて冷ましたものなんですが冷めますとこういうふうに脂が白くなってきますがとにかく冷めるまでは煮汁の中に。
大体このぐらいから食べ頃になります。
なるほど。
そうですか。
この煮汁はまた何か使えるんですか?これは何度でも使い回しができて例えば脂などをきれいにこして頂いて冷蔵庫でしたら2週間ぐらいはもつんですね。
もっと長くもたせたり使い回したい場合は冷凍庫にお入れになっといて下さい。
はい。
さあ…。
あっおいしそうだ!この断面。
煮汁を熱くしておきましてそれでたこ糸を外したものをつけておきますと脂が緩んでより召し上がりやすくなりますので。
もう私食べようと思って準備をしてしまいました。
さあでは盛りつけたものご覧頂きましょう。
「チャーシュー」出来上がりました。
どんな味がするのかほんとに…頂きたいんですがさっきの煮汁をちょっとつけてもおいしいかもしれませんね。
ご飯のおかずでしたらきれいにこした煮汁とからしで召し上がって頂いても。
ご飯がない場合はちょっと薄めでしたら煮汁はなくてもそのままでも召し上がれますしそれはお好みで。
ですから煮汁は本当に残りましたらいくらでも応用が利きますので。
しっとりとしておいしいですね。
このまま頂けますね。
さあ材料ご覧下さい。
豚肉はしっかりたこ糸で結んでフライパンで表面を焼き固めましょう。
「チャーシュー」保存をする場合…。
そうですね汁がからんだまま保存しますとどんどん味が濃くなってしまうので必ず軽く汁きりしてから余分な汁を拭いて頂いてラップを密着させるように包んで頂いてそれで冷蔵保存が一番長く保存ができます。
今日は家庭の料理の中でもごちそうの「冷やし中華」そして「チャーシュー」。
2つ教えて頂きました。
これが家庭で出来るってほんとにうれしいですよね。
そうですね。
例えば食欲がない時には冷たいものは冷たく食感を生かすと残暑の夏バテの時でもよろしいんじゃないかなと思いますのでお作りになってみて頂きたいと思います。
ほんと「冷やし中華」の鶏肉の食感もとってもよかったし「チャーシュー」もしっとりとね仕上がってましたし。
いや〜これで暑い夏残暑も乗り切れそうですね。
今日はどうもごちそうさまでした。
(2人)ありがとうございました。
今日ご紹介した料理はテキスト8月号にも作り方詳しく掲載しています。

(テーマ音楽)2014/08/20(水) 21:00〜21:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 おふくろの味 定番100「冷やし中華・チャーシュー」[字]

昭和の食卓を彩った定番料理100品を1年かけて見直すシリーズ。今回は、タレから手作りする素朴な「冷やし中華」と、煮てつくるタイプの家庭の「チャーシュー」。

詳細情報
番組内容
夏の風物詩とも言える「冷やし中華」。具はきゅうりやトマト、ハムや細切りの鶏肉が定番だが、今回は鶏肉を使い、ゆでたスープを甘酢のタレにも使用。「チャーシュー」は本来焼いてつくるものだったが、日本の家庭でポピュラーな煮てつくるタイプを。脂のバランスがいい豚肩ロース肉の塊を使い、しょうゆベースの煮汁で煮る。煮汁から肉が出ないようにしながら煮て、煮汁の中でそのまま冷ますとしっとりと仕上がる。
出演者
【講師】料理研究家…西部るみ,【司会】後藤繁榮

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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