ウォーターボーイズ #01 2014.08.20

で開催されています。
(キャスター)「皆さんはご存じですか?おととしの夏小さな町を大きな熱狂で包んだ5人の高校生の活躍を」
(キャスター)「水中で踊るのは女だけの特権。
そんな常識を覆して彼らがチャレンジしたのは何と男のシンクロ。
さまざまな逆境を乗り越えた彼らの熱意はやがて多くの人の心を動かし町にさわやかな感動を呼び起こしました」
(キャスター)「あれから2年…。
学校にはもう彼らの姿はありません。
しかし彼らの熱意は後輩たちに受け継がれ唯野高校にまた熱い夏がやってきました。
今や観光ツアーが押し寄せるほどの評判となった男のシンクロは唯野市の名物行事となり夏休みを前に唯野高校水泳部員は今年も9月の学園祭に向けて早朝から夜遅くまでの厳しい訓練を開始しました。
もちろんわたしも応援に行くつもりです。
以上今朝の『タウンナビナビ』でした」
(佐久間)みんなそろった?今から抽選いくわよ!
(部員たち)イェーイ!
(大地)いいか!この瞬間俺の右手は神の右手だ!神が今年のチームリーダーを選び出す!
(歓声)
(佐久間)さあキャプテン。
(大地)ジャジャーン。
お願いします。
はい。
決定しました。
今年の学園祭水泳部シンクロチームのリーダーは進藤勘九郎君です!
(一同)えーっ?
(佐久間)さあ進藤君。
前に出てきて。
どうしたの?進藤君?
(安田)あの。
し…進藤は。
その…。
(水音)
(勘九郎)ごめん。
練習の邪魔だよね。
選ばれたんだよリーダーに。
リーダー?シンクロのリーダーだよ。
えっ!?俺が!?
(佐久間)そうよ。
頑張ってね。
い…いや。
あのだけど俺統率力とか決断力とか実行力とかそういうの全然ないし。
(江森)泳ぎもいちばん下手くそだしな。
(一條)去年も出てねえだろ。
こいつ。
なあ?
(竹原)緊張しすぎて下痢したんだよ。
(笑い声)
(部員たち)そうだ。
(近江)ていうかさ選び直したほうがいいじゃん。
あっそうだよ。
(部員たち)選び直せ。
(佐久間)ちょっと待ってよ。
抽選は絶対のはずよ。
神の選択でしょ?まあ…。
じゃ決定ね。
じゃあリーダーからみんなにひと言。
あの。
何て言っていいのかあの。
頼りないリーダーだって自分でも分かってるけど。
つまり俺は1年生のときに学園祭で見たシンクロにあこがれて泳げもしないのに入部したクチで…。
だけど…。
だから思いだけは誰にも負けない自信があって…。
あの。
とと…とにかく選ばれたからには精一杯頑張るしかないっていうかそういう…。
(杉田)「おーい。
シンクロできないかもしれないぞー!」何ですってぇ!どういうことなんですか!?杉田先生。
(杉田)よく分からんが昨日教育委員会のほうから何か言われたらしくて教頭が騒ぎ出したんだよ。
(部員)また教頭か。
(部員たち)ああ〜。
(佐久間)大丈夫。
話し合えば解決するわよ。
ねっリーダー。
リーダー?
(部員たち)進藤。
(佐久間)リーダー?えっ?へっ?まさか俺が?
(佐久間)そうよリーダーなんだから。
早く。
行くわよ。
(教頭)この大事な時期にシンクロのために受験勉強の時間が奪われてるんですよ。
おまけに学園祭は観光客やマスコミで交通渋滞。
近隣住民からも苦情が殺到するそうじゃないですか。
(校長)いやしかしねお陰で商店街は潤ってるという話ですしね。
(小野川)校長。
それが教育者としての発言ですか?あっいや新任の山岡教頭には現状を説明しといたほうが…。
(教頭)十分承知しております。
しかしそれは教育委員会からの自粛要請なんですよ。
(佐久間)頼もう!
(小野川)何なのあなたたち!?
(部員たち)失礼します。
学園祭の件でシンクロチームのリーダーからお話が。
(杉田)お前がリーダー?
(勘九郎)はい。
(教頭)名前は?3年3組進藤勘九郎です。
(教頭)うん。
あの…。
(部員)進藤。
(部員)頑張れよ。
あっあの。
校則では課外活動は生徒の自主決定に任せるとあります。
ですから我々は…。
君たちの将来を心配してるから言ってるんです。
過去2年水泳部卒業生の現役合格者はゼロ。
残念ながら原因はシンクロです。
今頑張ればそんな結果にはならないはずなんです。
インターハイで優秀な結果を残せそうな部員もいる。
彼らには推薦入学っていう道だってある。
シンクロのために皆さんの将来を大切な将来を犠牲にしてもいいんですか?
(校長)まっここは穏便に。
ねっ校則にのっとって部内で話し合うってのはどうだろう。
ねっリーダー君。
うん?はい。
じゃあ放課後にみんなで。
(小野川)そろそろ授業よ。
みんな着替えて!
(佐久間)行きましょう。
(杉田)よーしほら。
とにかく戻れ。
(部員たち)はーい。
分かってますね校長。
彼らがどんな結論を出そうとも教育委員会には逆らえませんよ。

(佐久間)はい。
みんなおはよう!聞いて聞いて。
えー期末試験の前に突然なんですが転校生でーす。
どうぞ。
(憲男)えー親の仕事の都合で新間市からやって来ました立松憲男。
通称タテノリです!ウィーッハッ!あっ「タテノリ!」ハッ!テンション低いね。
じゃ今日も1日楽しんでいこう!
(佐久間)ちょっと文化ギャップ激しいと思うけど温かく見守ってあげてね。
よろしくね。
じゃあ立松君の席はあそこ。
(憲男)よろしく。
(憲男)よろしく!うわっ!水泳部入部希望らしいから仲よくね。
リーダー。
リーダー?そうリーダー。
よっ。
うわっ!いやぁホントむさいよ男子校。
きついよもう。
食ってこれ。
俺のおごりだから。
俺の。
あとこれも読んで。
あっ!?これお前なかなか…。
いやぁリーダーともなると肩も凝るよね。
進藤ちゃん。
ちゃんづけやめてくれよ。
何だよ。
そう冷たくすんなよ進藤ちゃん。
はいこれ入部届。
これこれ。
これで俺もシンクロチームの仲間入りか。
えっ?いやさ俺も正直悩んだんだよ。
転校するかどうか。
3年のこんな時期だろ。
でもテレビでここのシンクロのドキュメント見ちゃってさ。
もう猛烈に感動した。
何かね生きてるなあって実感がした。
だから…。
だから俺はシンクロをするためにこの学校へ転校…。
いやあの。
わ…悪いけどお前出れないよ。
えっ?人数は十分足りてるし1年生には補欠要員もいるんだ。
そんな新入り転校生にメンバー入りの余地なんて。
おいおいちょっとちょっと。
嘘だろ進藤ちゃん。
そんなら俺は何のためにこの学校に来たっていうんですかよ?そう俺に言われてもな。
危ない!進藤ちゃん危ない!えっ?危ない危ない危ない…。
食ったな?えっ?俺のおごりで確かに食ったな?だから…だから何だよ。
(勘九郎)えーただいまから緊急部会を行いたいと思います。
議題は教育委員会の自粛要請を受け入れるかどうか…。
(憲男)えーその前にリーダーよりシンクロチーム入りを要請された新入部員立松憲男通称タテノリよりごあいさつがあります。
もう。
俺そんなこと言ってないだろ。
(前畑)おい。
おい!新入りの出る幕じゃないだろ。
今は自粛要請の話だ。
わざわざ会議する必要もないだろう。
自粛要請なんて無視無視。
異議なーし!
(部員たち)イェーイ!じゃあこの議題は終了してシンクロの演出プランの話に移りたいと思います。
(大地)キャプテンとして俺にも意見を言わせてもらえないかな。
じゃ大地君。
俺だってシンクロはやりたいよ。
けど教育委員会が自粛要請を引き下げてくれるとは思えないんだ。
えっ?インターハイではメドレーリレーと自由形リレーのチーム。
それにトビウオ3兄弟は個人でも県大会上位を狙える位置にいる。
それで競技練習に集中したいって声も出てる。
(一條)まさか推薦入学狙ってるわけじゃねえよな?
(前畑)いいから聞けって。
それに教頭の言うとおり学園祭のために浪人するわけにはいかないって意見もあるんだ。
この際自粛要請を受け入れたほうがいいと思うんだ。
(江森)待てよ大地。
彼女が出来る唯一のチャンス逃す気か?
(部員たち)なあ?
(関口)けどいい思いするのはほんの一部だけだし。
(川島)俺たちは引き立て役になるだけだしね。
うん…。
(日野)そりゃそうだよね。
いやでもモテたくてシンクロやるわけじゃ…。
お前だって彼女欲しいって言ってたじゃねえか!
(長崎)何なんだよ。
その低次元の話は。
(憲男)まっとりあえず俺はシンクロができなきゃ…。
(岩崎)黙れ新入り!今はインターハイのほうが大切だろ。
(飛び交う声)どうするんだ進藤?リーダーの頑張りどころよ。
じゃああの…。
えーと意見も出そろったようなので投票で水泳部の最終意思を決定したいと思います。
(部員たち)おう!
(拍手)投票の結果今年のシンクロ公演中止が決定しました。
(部員)やった!
(部員たち)イェーイ!
(憲男)おいおい。
楽しいかお前は?だってお前。
県大会だよ。
おーっ!トビウオ3兄弟絶好調だ。
あいつらさ県内でも有名な水泳一家で将来のオリンピック候補って言われてんだよ。
いやいやいや。
めでたいよなお前はよ。
ホントに。
そんな落ち込むなよ。
俺の気持ちが分かってたまるか。
分かるよ。
俺だってシンクロがやりたくて入部したんだ。
なら何であっさりあきらめたんだよ。
リーダーだろ!しかたないだろ。
投票で決まったんだし。
(美和子)えっ中止なの!?よかったぁ。
ほらお母さん市の教育課長だから肩身が狭かったのよ。
息子がシンクロやってるなんてとても言えなくて。
(勘一)いやけど観光課ではシンクロで町を盛り上げようっていう計画もあってだね…。
(仁美)勘九郎たちのはシンクロじゃなくてシンクロごっこ。
プールに足を着くなんてインチキなの。
これで受験に専念できるわね。
あっそうだ。
予備校の手続きしときなさい。
いいわねお父さん。
えっ?いやだけど。
なあ?勘九郎の意見も聞いてからでないと。
(美和子)何言ってんのよ。
こっちがお尻たたかなきゃダメでしょう。
隣の麻子ちゃんなんかとっくに手続き済ませてんのよ。
勘九郎も見習わないとね。
(勘九郎)ごちそうさま。
あらもういいの?
(仁美)あっ勘九郎ハンバーグ残してる。
いただき!仁美!
(DJ)「…あのカリブ海は俺の背中の下にある。
俺の胴体の上には赤道の太陽がある。
まさにカリブで俺はイカになったわけ。
ハハハ。
ねっよくグラビアなんかのキャッチであんじゃん。
カリブで…」
(応援団)《シンクロ!》
(手拍子)
(アナウンサー)《まもなく2002年唯野祭メーンイベント水泳部による男のシンクロの開催…》《もう時間だぞ。
どうすんだよ?お前》
(安田)《あきらめろよ進藤》
(勘九郎)《ヤダ。
どうしても出たいんだよ》《バカ言うなよ。
本番中にウンコもらしたら一生言われるよ》《いやだけど。
ああーっ》
(部員たち)《おいおい大丈夫か》
(アナウンサー)《以上でシンクロ公演は終了いたしました》
(DJ)「じゃマコちゃん18歳からのリクエスト。
えー『いちばん下手くそな水泳部員君へ何か励ましの曲をお願いします』ということですね?分かりました。
じゃこの曲をお送りします。
福山雅治で『虹』!」・『虹』
(響子)おはよう。
(女子高生)おはよう。
(勘九郎)うわーっ。
(笑い声)
(男子生徒)何だよ。
(男子生徒)マジかよ。
(男子生徒)汚ね!どうした?・
(女子高生)大丈夫?すいません。
あっ。
(麻子)ちゃんと前見て乗りなさいよ。
ほらいいから上げるの手伝ってくれよ。
もう。
ただでさえ勘九郎はトロいんだからもう。
ああはいはい分かった。
お…俺も上げてくれ。
早く。
何もうっ。
早く。
何よその言い方。
失礼ね。
ああーっ。
響子ちゃんだったらよかったの?何言ってんだお前。
(麻子)何焦ってんのよ。
バッカじゃないの?
(響子)麻子ー!お前友達だったの?今年から同じクラスなの。
おはよう。
(響子)おはよう。
お友達?幼なじみの進藤勘九郎君。
家が隣同士なの。
初めまして。
花村響子です。
大丈夫ですか?アハアハハ。
全然大丈夫っすよ。
(響子)もしかして唯野高の水泳部なんですか?あっああ。
は…はい。
ああそういや響子。
シンクロのファンだって言ってたよね。
せっかくだしチケット1枚もらっとけば。
いいんですか?あっいやあの。
それはちょっと。
お金なら払いますから。
いやそういうのじゃなくて。
あっ。
(響子)はい。
はい。
(響子)ありがとう。
何舞い上がってんのよ。
痛っ。
今の自分の姿分かってんの?響子。
早く行こう。
(響子)あっうん。
じゃあ頑張ってくださいね。
あっはい!バーカ。
うるせえ。
あっ。
うれしそうだね。
よっしゃ。
安心したよ進藤ちゃん。
ヤル気満々じゃん。
いや別に俺はそんなんじゃ…。
さっ行こう学校。
ちょちょっとちょっと。
待って…。
もう。
ちょっとおい。
ま…待てよおい。
ちょ…ちょっと。
ねえねえ。
(憲男)俺に任せろあとは。
ちょ…ちょっと!ほら。
何すんの?「えーご登校中の生徒職員の皆さま。
おはようございます。
明るく楽しい学園祭を実現する会の進藤勘九郎ならびに立松憲男通称タテノリでございます」やめろってば。
(憲男)「シンクロ自粛反対運動の署名にご協力をお願いします」おい。
何言ってんだお前。
勝手に巻き込むなよ。
(憲男)「みんなの力で明るく楽しい学園祭を実現しましょう!署名お願いします。
署名お願い」
(安田)どうしちゃったんだよ進藤。
(憲男)おう。
ちょっとちょっと。
みんな協力してよ。
リーダーその気になっちゃったよ。
教頭とも掛け合ってくれるってさ。
はっ?こいつにできるわけないだろ。
行くぜ安田。
なっ。
できちゃうんだよ。
名前書くだけでできちゃうんだよ。
ほら。
(安田)じゃあね。
おい書け。
おい。
ほらほら。
おい君たち。
何であんなこと言うんだよ。
有言実行だよ。
なっ?
(石塚)何?何やってんの?ああ細かいこと気にしないでいいからさ。
署名してよ。
大きな体してんだからさ。
(石塚)あっ。
まさかデブって言いたいんですか?えっいやいや思ってないよ。
ねえ。
えっ?あっうん。
そんな全然太ってなん…か。
やっぱデブって思いましたよね?いやだからそんな全然思ってない…。
(石塚)そんなに食うからデブになるんだって思いましたよね?いやいやそんな。
だから思ってないって言ってるでしょう。
隠さないでよ。
デブって思ってんならはっきり言えばいいじゃないですか。
いいからとっとと署名してくれよ。
デブ!やっぱり思ってましたね。
おい。
何なんだよあいつ?暴力事件で留年した高原さん…。
おいずっとにらんでるよ。
お前怒らしたんじゃねえの?いや僕が何で?知らねえよ。
(憲男)あらおい!?こら待て。
待て待て。
(七波・鷲津)ワッショイワッショイワッショイワッショイ…。
(憲男)おいおいおい。
何勝手に運んでんだよ?えー?えー?
(田中)勝手に運んだのは君たちだろう。
それは生徒会の備品だ。
何言ってんだよお前。
(憲男)あら。
進藤。
そのバカを僕の視界から消してくれ。
おいバカつったな?おい。
お前。
バカつっただろ!?今。
おうおうおうおう!生徒会長として忠告する。
校則では暴力行為で他人を傷つけた場合停学処分だぞ。
生徒会長?うんうん。
マジ?オー!ソーリーソーリーソーリー!それを早く言ってよ。
それでさシンクロの件生徒会も何とか協力してくんないかな。
どうしてこの僕がそんな下品で恥ずかしいことに?恥ずかしい?シンクロが?人前で裸同然で踊るんだぞ。
どう考えても恥ずかしいだろうが。
(憲男)おい。
変わったヤツだな。
うん…。
(田中)変わってるのは君たちのほうだ。
どうせそれをダシに桜木女子と仲よくなろうってあさましい魂胆だろう。
まさか中止のチケット売ったりしてないだろうね?刑法でいうところの詐欺行為だぞ。
(響子)《お金なら払いますから》あっ。
(佐藤)はい!1、2、3、4!2、2、3、4…。
ほらほらほら。
見てみあれ。
見たことない?あのほくろ。
(佐藤)2、2、3、4!1、2、3、4!2、2、3、4…。
あっ佐藤先輩!?1、2、3、4ホーッ!パッ!おお来たか進藤。
シンクロ中止になったんだって?はい。
あーっ。
笑顔忘れてるよみんな。
1、2、3、42、2、3…。
はい押して。
(佐藤)お前リーダーなんだって?いいのかそれで?いいわけないじゃないですか。
ねえ先輩?だよなあ。
うん。
やっぱどんな手使ってもやるよな。
こういうときは磯村さんだよなぁ。
磯村さん?ああ。
2年前な俺たちにシンクロ教えてくれた恩師だよ。
ほれこっちだぞ。
ほい。
(佐藤)うわーっ。
(磯村)いて。
痛えじゃねえか!磯村さん。
どこ行くんですか?
(磯村)やかましい!いいか。
俺は今日から旅に出る。
(佐藤)はっ?あとのことは弟の清正に任せたからな。
(佐藤)清正って誰…。
だからどけ!
(佐藤)どこ行くんですか!放せ!放せ!ぺっぺっ…。
(ママ)待ちなさいよ!待ちなさいよあなた!
(チイママ)インチキ美容器具の代金返してちょうだい!
(磯村)あっ来るな!来るな来るな…来るな!
(チイママ)待てー!
(ママ)待てー!清正?おいちょっと行くぞ。
ほら。
おい。
行けよ。
先に…。
(清正)ああー全くよ一発当てようと思ってこんなわけの分からない商品仕入れるからもう。
あのー。
磯村さんの弟さんですか?お前らも返品希望者か?金ならないぞ。
あっいや。
シンクロのことで助けてもらえないかななんて。
バカー!大人の力なんか借りないで自分の力で何とかしろ!それが青春の勲章だろうが!なんてな。
兄貴ならそう言うと思ってよ。
でそれやると俺に幾ら入んの?えっ?いやあの。
お金じゃなくてですねシンクロを愛する同志として…。
(清正)バカ野郎ー!
(佐藤・憲男・勘九郎)ひゃー!
(清正)顔洗って出直してこい!見返りがなきゃ俺は何もせんぞ!なんてな。
なんてな。
もう1個なんてな。
兄貴ならそう言うんじゃないかと思ってよ。
じゃあなごめん。
どけ!どけほら!
(憲男・勘九郎)うわーっ!
(清正)どけほら。
危ねえ危ねえ。
危ねえ?ちょっとちょっと。
どこ行くんですか?清正さん。
(佐藤・憲男・勘九郎)うわーっ。
(チイママ)まんまと逃げられたわ。
もう帰ろうよ。
ねえ。
やべえ。
(佐藤)おい。
何言ってんだよ!シンクロ中止を何とかすんだろう?
(ママ)そうそうそうそう。
つぶすわけにはいかないわよ。
年に一度の稼ぎどきなんだもの。
商店街の皆さんだってねみんなヤル気になってんのよ。
そうだよ。
じゃあ皆さんで頑張りましょうか。
それでさ中止にしたのは誰なのよ!えっ?学校?県?国?小泉首相なの?誰なのよ!いや。
いや…あの。
(ママ)教えなさいあんた!いやあの。
(ママ)教えなさいあなた!ごめんなさい!
(佐藤)では皆さん行きますよ!
(一同)おうー!
(ママ)分かってるわね!
(一同)おうー!
(ママ)表情でプレッシャーかけるのよ!
(一同)おうー!
(ママ)それじゃ皆さん。
顔作ってみて。
顔!そうそれよ。
その調子。
ねえ俺も行くのかな。
当たり前だろ。
リーダーだよ進藤ちゃん。
ちょっと。
(ママ)行くわよ!
(一同)おうー!
(憲男)ほら行くぞ。
(ママ)冗談じゃないわよ。
わたし絶対に言ってやるから!あんたも言うのよ!
(チイママ)言いまくるわよ。
言いまくる!言ってやるったら言ってやる!
(佐藤)失礼します。
(チイママ)待って。
当事者。
(勘九郎)えっ!?
(チイママ)当事者前へ。
(佐藤)いいから前。
ほら早く。
コホン。
あの教育委員会の皆さん。
あの。
この子たちが何かお話があるそうです。
(憲男)えっ…いやちょっとちょっと。
あっ。
あっ。
つまりその…。
シンクロをやらしてほしいんです。
この町の発展のためにも自粛要請は撤回しなければならないんです。
なぜかというとそれは…。
リーダーからご説明します。
ちょ…ちょっと何だよそれ。
お前。
思いつかなかったんだよ。
(せきばらい)あのすいません。
やっぱり無理なんですよね。
(教育長)君たちの考えはよく分かった。
検討してみよう。
(勘九郎・憲男)えっ?検討してみましょう。
や…やったなおい!みんなに報告しなきゃな!
(歓声)
(一條)教育委員会まで乗り込んだぁ?進藤が?まあ一応。
正直リーダーの熱意には打たれたよ。
教育長も理解してくれたしそろそろ朗報が舞い込むはずだよ。
吹いてんじゃねえよ。
進藤がありえねえだろ。
なあ?
(佐久間)進藤君いる?ちょっと早く!職員室まで来て!はい。
じゃちょっと行ってくるね。
早く早く!マジかよ!?すげえなあいつ。
じゃあシンクロの練習始めるか。
(一同)おう!
(ホイッスル)
(大地)10分休んだらタイム取るぞ。
(歓声)引退したんじゃなかったのかよお前ら。
何しに来たんだよ?シンクロの練習だよ。
職員会議で復活が決まったんだ。
(一同)イェーイ!
(一同)はぁ?
(ホイッスル)
(杉田)全員注目!
(杉田)いいか。
これから重大な発表があるからよーく聞くように。
(憲男)待ってました!
(部員たち)聞け聞け!
(教頭)昨日シンクロの件で一部の水泳部員が会議中の教育委員会まで乗り込んだ件で厳重注意を受けました。
(部員)えっ?
(教頭)校長と協議の結果水泳部を1週間の活動停止処分としその間のプールの使用を禁ずることが決まりました。
そういうことですから。
ごめん。
(岩崎)やってくれたよなぁ。
(千葉)県大会の練習はどうすんだよ?進藤。
しばらくそのしけた面見せないでくれないか。
(竹原)冗談じゃないよ。
さんざんその気にさしといて。
二度と余計なマネすんな。
行こうぜ。
(憲男)おい待てよ。
お前らまでそれはないだろう。
何してんだ安田。
行くぞ。
(安田)あっ…。
じゃあね。
(石塚)何?何?何見てんの?はーん。
ドンマイドンマイ。
人生いろいろあるよ。
ねっ頑張ろう進藤ちゃん。
バチが当たったね。
デブをバカにしたからだよ。
ああ。
もう進藤ちゃん。
何だよもう。
すいませんでした。
ああっ。
すいません。
おい進藤。
(杉田)「退部届」って…。
何もそこまでしなくたって。
そうよ。
シンクロ目当ての部員がどんどん辞めてくなかでいちばん下手くそだったのに逃げないで頑張ったじゃない。
お世話になりました。
(笑い声)あっ。
あっどうも。
学園祭の打ち合わせなの。
シンクロなくなっちゃったんだってね。
何か残念だなぁ。
高校最後の学園祭なのに何か盛り上がんないよね。
あっ。
これ返さないと。
(田中)後始末はちゃんとしろよ。
進藤。
中止に追い込んだ張本人だろ。
進藤君が?いや…。
(響子)そうなの?ご迷惑おかけしました。
じゃあ花村さん。
行きましょうか。
(響子)はい。

(憲男)おおおい…。
おい…と。
元気出そうよ進藤ちゃん。
あんなことでめげてちゃダメ。
次の作戦考えよう。
うまっ!最高っすねここのスパゲティ。
(ママ)フフフフ。
うまいようん。
悪いな。
食ったな?俺のおごりで確かに食ったよな?何だよ?借りは返したぞ。
言わせてもらうからな。
もうシンクロの話はしないでほしいんだ。
はあ?冷静になれよ。
もう無理なんだからあきらめろよ。
何言ってんだよ進藤ちゃん。
ホントは進藤ちゃんだってやりたいくせにさ。
迷惑なんだよ。
お前のせいでさんざんだ。
友達もみんな離れてった。
あんなのが友達かよ?新しい仲間集めりゃいいんだよ。
調子いいことばっか言うなよ。
お前さえ転校してこなければ俺は退部せずに済んだんだよ。
水泳部辞めたの?もう付きまとわないでくれよ。
いいのかよ?お前は絶対やりたいはずだろ?そんなのやんなきゃダメなんだよ。
あきらめられるわけがないだろう。
なあ?退部取り消そう。
俺もつきあうからさ。
ほらまだ間に合うから。
来いよほら。
勝手に決めんなよ!お前がやりたいだけだろう。
ほっといてくれよ!もう俺は俺のやりたいようにやらせてくれよ。
うんざりなんだよ。
お前本当にそう思ってんのか?ああ。
そっか。
分かったよ。
(チイママ)ちょっとさぁ言いすぎなんじゃないの?
(ママ)相当参ってる感じよねえ。
あいつは平気ですよ。
普通の神経じゃないから。
何言ってんのよ。
あんたのことよ。
えっ?立松君が頑張って商店街の人集めてくれたのよ。
ねえ?
(ママ)うん。
あいつが?どうして教育委員会まで乗り込まなきゃならないわけ?お母さんあんたのせいで大恥かいたのよ。
勘九郎にしちゃ頑張ったんだよね。
もう迷惑かけないから。
これからは勉強するよ。

(麻子)勘九郎。
聞いたよ。
大変なことになっちゃったね。
待ってよちょっと。
ウチの学校でもすっごい噂。
いやぁでも驚いたな勘九郎がそこまでするなんて。
そんなにシンクロやりたかったんだ?あっ落ち込んでる?もしかして中止決まって泣いちゃった?昔っから涙腺とおなかだけは弱かったからねえ。
別に落ち込んでなんかねえよ。
俺はただ変なヤツに巻き込まれただけだし。
かえってせいせいしたよ。
ふーん。
心配して損しちゃった。
もう高校3年だしな。
受験のことも気になってたし。
将来のことも考えないと。
ちょっとは大人になったじゃん。
痛っ!いってえな。
(憲男)お疲れーす。
(高橋)ああ憲男君ご苦労さま。
(憲男)ういっす。
(高橋)どう学校は?
(憲男)もうバッチリっすよ。
全員親友です。
(高橋)ハハハハ。
でさお父さん来てるんだ。
(高橋)中で待ってる。
うっす。
(講師)はいでは皆さん座ってください。
えー今日はですね授業を始める前に夏期講習カリキュラムの説明をしたいと思います。
この封筒を配りますんでちょっと後ろに回してくださいね。
これで説明しますから。
はい。
はいじゃお願いします。

(高橋)いいのかい憲男君。
お父さんあのまま行かせて。
ホントはお母さんだって家に戻ってほしいんじゃないのかな。
でも自分で決めたことですから。
一度ぐらいはやりたいようにやってみたいんです。
片づけます。
(憲男)よっし。
(高橋)おっ。
何なんだよあいつ。
(ハミング)
(ハミング)あっ。
勘九郎。
見られてたよ。
じゃ麻子ちゃん。
ゆっくりしてってね。
(麻子)うん。
お前声掛けろよ。
何黙って見てんだよ。
何よその言い方。
せっかくあんたの分もカリキュラム表もらってきてあげたのよ。
サンキュー。
ねえ何で帰っちゃうの?言ってることとやってることが違うじゃない。
ふんぎりつけたんじゃなかったの?未練たらたらじゃない。
そうやってまた1人でうじうじうじうじ。
いらいらするのよ。
もういいからほっといてくれよ。
そう。
じゃあこれも捨てちゃっていいんだ。
大事な物なんじゃないの?簡単に捨てていいの?ごまかしてもしょうがないじゃない。
やりたいならやりたいって何ではっきり言わないのよ。
はぁーっ。
もう帰るわ。
時間だし。
俺だってこれでいいなんて思ってねえよ。

(水音)何やってんだよ。
お前こそ何しに来たんだよ。
シンクロの練習だよ。
誰か新しい仲間が来てくれるかもしんねえだろ。
中止が決まったんだから誰も来るわけねえだろう。
バカだね進藤ちゃん。
進藤ちゃんが来てくれたじゃないの。
にぃー。
どうすんだよ進藤ちゃん?くそーもう!やってやらぁ!くそ!うわっ。
うわっ。
うっ。
ごめんごめん…。
うわっ。
じゃないようでしたらあの僕の意見なんですけど。
(水音)
(勘九郎・憲男の騒ぐ声)
(憲男)ちょちょっと待て。
待て待て待て。
うわー。

(勘九郎と憲男のはしゃぐ声)2014/08/20(水) 14:57〜15:53
関西テレビ1
ウォーターボーイズ #01[再][字]

(予定を変更してお送りします)
「男のシンクロ!?」

詳細情報
番組内容
 一年生のときの学園祭で男のシンクロを見て以来、シンクロに憧れて水泳部に入部した何のとりえもない高校3年生・進藤勘九郎(山田孝之)は泳ぎが下手だとバカにされながらも頑張ってきた。二年生の学園祭では、緊張性の下痢のため無念の欠場…三年生の今年こそは、と密かに燃えていたのである。しかし、そんな勘九郎の思いとは裏腹に、シンクロチームのリーダーに選出されたのも束の間、教育委員会から無情の
番組内容2
「シンクロ自粛要請」が!ニュースで見た「男のシンクロ」にモーレツに感動して転校してきたノリのいい男・立松憲男(森山未來)の強引さに、何が何だかわからぬまま巻き込まれていく勘九郎は、何故かシンクロを敵視している生徒会長の田中昌俊(瑛太)に「男がシンクロなんて愚かだ」と言われながらも、「シンクロ自粛反対」の署名活動をするはめに…。今は主婦に水中エアロビを教えているOBの佐藤先輩(玉木宏)に連れられ、
番組内容3
勘九郎と憲男は怪しいイルカの調教師・磯村(竹中直人)に会いに行く。しかし、磯村も弟の清正(八嶋智人)もインチキな臭いをプンプン漂わせるばかりで、何の力にもなってくれそうにない。あきらめて帰ろうとしたちょうどその時、幸か不幸か、そこに居合わせたオカマバーのママ(柄本明)とチーママ(徳井優)にそそのかされ、商店街軍団をひきつれて2人は教育委員会に直談判することに!
出演者
山田孝之 
森山未來 
瑛太 
石垣佑磨 
石井智之 
宮地真緒 
杉本哲太 
玉木宏 
竹中直人 
谷啓 
柄本明 
布施明ほか
原作・脚本
【原作】
矢口史靖 
アルタミラピクチャーズ
【脚本】
橋本裕志 
中谷まゆみ
監督・演出
【プロデューサー】
船津浩一 
柳川由起子
【演出】
佐藤祐市 
村上正典 
高橋伸之
音楽
佐藤直紀
【主題歌】
福山雅治

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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