黒田官兵衛とその時代「官兵衛の兜(かぶと)」 2014.08.20

黒田官兵衛が愛用した兜です。
官兵衛は出陣する時は必ずこのお椀形の兜をかぶっていました。
敵方は戦場でこの兜を見つけると如水の赤合子と呼んで恐れたといいます。
当時武将がいくつもの兜を用いたのに対し官兵衛は戦場で常に赤合子の兜を愛用したといわれています。
官兵衛の合子形の兜というのは器を逆さまにして頭にかぶるような形のデザインになっていますね。
一説によると…もしその所伝が正しいとすると本体があって蓋があって2つで1つというものを戦場につけていくという事ですからね。
戦場にあっても奥さんの事を少しおもんぱかりながら非常に大事にしていたし同時にとても気に入っていたんだろうというふうに思います。
現在黒田家に伝わっている朱塗合子形兜です。
官兵衛は死に際に自らの兜を家老の栗山利安に譲りました。
福岡藩三代目藩主黒田光之は偉大な曽祖父をしのびこの兜を作らせました。
数々の武勲をあげた息子黒田長政も見る者を圧倒する兜をかぶりました。
巨大な水牛の角が天を指すように伸びています。
勇猛果敢な長政にふさわしい兜です。
当時の武将にとって兜は自らの誇りを示す特別なものでした。
これも長政がかぶった銀箔押一の谷形兜。
そもそもは同じく秀吉に仕えていた福島正則が愛用していました。
長政との不仲を解消するため互いの兜を交換し合ったのです。
檜の薄板を曲げて源平合戦の戦場となった一の谷鵯越の断崖を表しているといいます。
黒田長政の肖像は1600年関ヶ原の戦いに出陣する時の姿だといわれています。
源義経が断崖を駆け下りて平家を打ち破った戦場の光景が長政の目に浮かんでいたのでしょうか。
戦国時代独創的な兜が作られるようになりました。
中でも黒田官兵衛長政親子の兜は異彩を放っています。
戦場で敵からの攻撃目標になる事も顧みず武将たちは自らを鼓舞する兜をかぶって戦いました。
一つはかなり戦自体が大規模化していきますね。
そういう戦場の中でいかに自分が目立つようにするか…。
もちろんリスクもあるとは思いますけれども大将たるものはですね狙い撃ちされるからといって引っ込んでいるようじゃなかなか部下もついてきませんのでやっぱりそれでも前に出て部下を鼓舞して勝ちを捕まえるような大将が望ましいものとされてたんじゃないでしょうかね。
そういう意味でやっぱりすぐ戦場に出てきたら分かるような非常にユニークな変わり兜をみんなが競ってかぶっていって誰々ここにありみたいな感じで戦場に臨んだんだろうと思います。
天下争奪の戦場の風にさらされてきた官兵衛の兜。
命を的に戦う戦国武将としての覚悟を物語っています。
2014/08/20(水) 04:00〜04:05
NHK総合1・神戸
黒田官兵衛とその時代「官兵衛の兜(かぶと)」[字]

大河ドラマ主人公・黒田官兵衛ゆかりの品を紹介する。官兵衛の代名詞とも言えるお椀形の兜(かぶと)のいわれのほか、息子長政愛用の独創的な兜(かぶと)などを紹介する。

詳細情報
出演者
【出演】九州大学大学院教授…中野等,【語り】井芹美穂

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
ドラマ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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