ドキュメント20min.「地下から始まる物語」 2014.08.20

えっ!?怖いわ〜!ちっちゃい頃によくやったなあ。
洞窟探検ごっこ。
懐中電灯を頼りに子供たちが探してるのは…。
そう。
本。
何を隠そう実はここ本屋さん。
暗闇の正体は光の届かない地下室。
20代までの若者しか入ることを許されていない秘密の部屋だ。
思いがけない本との出会いが人生を変えることもある。
そんな若者たちの物語。
新潟市の西の外れ。
JR内野駅徒歩0分。
ここに3年前ユニークな本屋さんがオープンした。
トイレにカサケータイの充電まで。
なぜかいろんな困り事に応えてくれる。
今どき親切やな。
でもドアは手動なんや…。
今の世の中若者の本離れが進んでいるらしいけどどういうわけかこの本屋は様子が違う。
というのもこのお店のキャッチコピーは「ジブン発掘」。
数は少ないけれど興味深い本がそろってるなあ。
中でも若者をひきつけているのがここ。
地下に広がるもうひとつの売り場「HAKKUTSU」だ。
(店長)30歳以上は入場できません。
(女子大生)大丈夫です。
(店長)大丈夫ですよね。
(女子大生)今年で22なので。
はい。
わあ。
じゃあ行ってきます。
はい行ってきてください。
木でできた階段を下りていくと空気がひんやりしてくる。
広さ10坪ほどのスペースにおよそ50冊の古本が置かれている。
ジャンルはバラバラ。
いろんな本が光の向こうから飛び込んでくる。
あっ!アハハハッ!この子は何を見つけたんやろ?これがいい!ウフフフッ!あ〜!確か1冊だけって言われてたような…。
はい。
あ〜。
普通の本屋でやったら怒られんで。
フフフッ。
よしオッケー!フフフフッ。
フフフッ。
(取材者)どうして?ちなみに彼女が発掘したのは非行に走る子供たちを救った夜回り先生の本。
この子は大切な人に贈る本を発掘したみたい。
(取材者)あっそうなんだ?だったんでちょっと。
(取材者)お母さんはどんな人ですか?え〜?
(取材者)怖いんだ。
怖いです。
(取材者)けんかとかするの?
(取材者)でもプレゼントはあげるんだ。
そうですね〜。
(店長)はいはい。
ありがとうございます。
地下にある本の値段は中高生ならどれでも100円。
あっはい。
最後に記念撮影。
ここでの出会いを大切にしてほしいんやって。
読んだことないです。
店長の西田卓司さん。
若い頃はあまり本を読まなかったんやって。
人から薦められて読んだ本がきっかけで読書の面白さにはまったそう。
(西田)へぇ〜!えっ!?フフフッ。
「今の若い人にも本との出会いを楽しんでもらいたい」。
そんな思いで発掘コーナーを作った。
(足音)地下室に並ぶ本にも思わず手にしてしまう仕掛けがある。
若者が懐中電灯で照らしているのは…。
表紙に貼ってある手書きの文字。
地下に置かれているのは古本なんやけど1冊1冊贈り主からのメッセージが書かれている。
「ツイてないと思うあなたへ」。
「そんなに絶望するなよ」。
メッセージを読んでいると前の持ち主がどんな人だったかをつい考えてしまう。
「食卓で父親がテレビニュース見て政治に文句ばっかり言ってるのが大嫌いでした」っていうのが自分の家庭もこうまさにそういう感じだったんでああ同じだなっていうシンパシーを持ちますね。
ここに書いてあるみたいにダメ出しじゃなくて「社会を創りましょう」というメッセージにちょっとひかれましたね。
人づきあいに悩む若者が発掘したのは上手な人間関係を学ぶ事ができるビジネス書だった。
いや〜!すごい数ですね。
これまで若者が発掘した本は800冊。
「この本が呼んでいるような気がしました」。
「自分がぼんやり考えている事へのヒントになりそう」。
彼らの多くがメッセージに導かれて本を手に取った。
(西田)ああこれね。
(西田)…みたいな。
ねぇ。
いいですねこれは。
この日発掘コーナーに本を寄贈したいという女性が店を訪れた。
はい。
おっ!取り出したのはマナーを身につけるための本。
今から10年前社会人1年目の時に仕事に役立てようと買ったらしい。
当たった時に。
持ち込まれるのは贈り主と苦楽をともにした1冊。
大事な本やからこそ今本当に必要としている人に届けたいんやな。
遠く離れたこの街にも1冊の本を贈った人がいる。
水井都志夫さん。
人生の大きな選択を迫られたときある本に出会った。
「子育て主夫青春物語」。
大手企業に勤めていた男性が妻の仕事を優先するためキャリアを捨てて子育てに専念。
自分の選択を貫き通す大切さを描いた本だ。
うんそうそう。
水井さんは6歳になる娘と二人で暮らしている。
妻は3年前突然の病で帰らぬ人となった。
その時周囲の誰もが「子育ては他の人に任せるべきだ」と言った。
しかし水井さんには娘と離れて暮らす考えはなかった。
水井さんが決断にあたって何よりも大切にしたのは妻が残した娘と暮らす家族の時間だった。
その選択に初めて自信を持てたのがあの子育て主夫の本との出会いだった。
あの水井さんの本が発掘された。
水井さんの人生を勇気づけた本。
今度はこの女性のこれからを支えてくれるとええなあ。
こんなふうに地下の古本は発掘されてはどこかで誰かの力になっていました。
いろんな考え方を教えてくれる本との出会いは悩むこともある人生いつか何かの役に立つと思います。
ここへやってくる若者が探していたのは未来へ進むためのツルハシなのかもしれません。
69年前に長崎を襲った爆風を大学の実験室で再現しました。
2014/08/20(水) 00:10〜00:30
NHK総合1・神戸
ドキュメント20min.「地下から始まる物語」[字]

新潟の小さな本屋。地下に変わった売り場がある。30歳以上立入禁止。明かりは懐中電灯。置いてあるのは古本。ここで人生のヒントとなる一冊を“発掘”する若者たちの物語

詳細情報
番組内容
新潟市内の小さな本屋さん。地下には、ちょっと変わった売り場がある。30歳以上は立入禁止。部屋は真っ暗。若者は懐中電灯を頼りに、自分だけの1冊を“発掘”する。置いてあるのは全て寄贈された古本。表紙には、前の持ち主から、見知らぬ若者に宛てたメッセージが添えられている。「学校が息苦しいあなたへ」「孤独を生き抜く力を受け取った本です」…。メッセージに導かれ、人生のヒントとなる1冊を手にする若者たちの物語。
出演者
【語り】又吉直樹

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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