NNNドキュメント「歴史に挑む高校生 日韓 40年目の修学旅行」 2014.08.18

♪〜
韓国の高校生が披露する豪快なテコンドーの演武
拍手を送るのは日本の高校生達です
出会いから今年で40年
2つの学校は一度も途切れることなく毎年交流を重ねて来ました
1975年
40年前の日本では修学旅行で韓国に行く学校はまだありませんでした
当時の韓国は今のパク・クネ大統領の父パク・チョンヒ氏が実権を握る軍事政権
戦時中の記憶が生々しく残っていました
(山本さんの声)とにかく…。
交流のバトンはその子供達の世代に受け継がれています
しかし日韓関係は40年後の今も歴史の迷路から抜け出せないままです
それでも生徒達はかつてない逆風の中今年も海を越えて行きました
自分達の未来をつくるために
春奈良県の智辯学園高校では今年も修学旅行の準備が進んでいました
40年前と同じように今も飛行機を使わず12時間かけて船で行く旅を続けています
キムチ食べてみたいです辛いの苦手なんですけどおいしいって聞いたんで。
先輩からはやっぱりちょっと韓国語を覚えといたらいいっていう感じで言われてます。
チョアヘヨ愛してるハハハ…。
生徒の中には親子2代この学校に通う人もいます
辻之内麻里さんと父の清員さん
父は31年前に韓国への修学旅行を体験しました
(清員さん)行って見て自分で経験してっていうのが一番ねあっこうなんやっていうことが。
それがず〜っと今までも残ってますんで。
(麻里さん)交流がやっぱ楽しいって言ってたんで…。
楽しみです。
それでも麻里さんにとって韓国は未知の国
不安もあります
(純子さん)仲良くなりたいっていう気持ちを持ってニコって笑って行ったら嫌な思いする人いてないし。
友達をいっぱいつくって来てほしいなって思います。
フフフ…。
ところが出発の5日前韓国から突然の悲報が届きました
290人を超える犠牲者の多くが同じ世代の高校生だったのです
ショックが広がりました
・もし皆さんが落水海中に投げ出されてしまった際には救命胴衣こちらを正しく着用することで皆さん自身で自分の命守ってください・・スタート!・
この40年間姉妹校と合わせておよそ2万人が海を渡り今年も同じ船に乗りました
(中川校長の声)送り出すほうの保護者としてはやはりそれは不安なところはあったというのは事実ですね。
でも我々としては安全に関してはとにかくいろんな機関が保証してくださっているということでそれを当然信頼させていただいて保護者の方にもご理解願っているということです。
韓国はこれまでにない緊張感が張り詰めていました
全員で1分間の黙とうをしたいと思います。
はいその場に静かに立ってください。
黙とう!僕達も同じ世代としてやはりそのコの分もやはり頑張ろうとは思いました。
日本に伝わった文化の歴史をたどろうという旅の目的は今も昔も変わっていません
しかし2つの国が歴史をめぐり対立を繰り返す中で困難な時にこそ直接会うというもう一つの目的を大切にして来ました
40年前全く違う境遇の若者達と出会った時の驚きと言葉を交わして知った彼らの素顔
今も思い出として焼きついています
(藤本さん)帰って来てからもね何人かの人が多分文通してたと思うんです。
(藤本さん)男女交際は智辯学園禁止だったんですけど男子校の方からお手紙頂いたりとかね。
何回かはやりとりしてたんですけど…。
(川島さん)写真を送って来てくれたのが兵役に出るっていうので。
何かその…軍隊服ですかそういうのを着た写真を見た時にグッと来ましたね。
断れないのかなっていう…。
(山本さん)実際にこのコ達と同じ年代のコが鉄砲持って行進するんですよね。
あの姿を見ているとうちの生徒達っていうのは初めての経験ですからねそんな経験っていうのは全くありませんからだから最初にびっくりしたんじゃないかと思うんですけどね。
だけども通じないんだけれども話してるとまだ無邪気なんですよね。
だからそういうふうなところに惹かれて行った…っていうようなこともあると思いますけどね。
智辯学園と40年間交流して来た…
35年前に生徒として交流を体験し今は母校の教壇に立つ先生がいます
パク教諭はこの時同じ世代の日本人と初めて言葉を交わしました
その時の藤が今も忘れられません
日本をもっと知り追い付きたいというライバル心
一方でそこには毎年会うにつれて親しみという感情が共存し始めたといいます
パク教諭は交流40年を祝う式典の責任者を任されました
日韓関係が改善しない中で式典を開くことは勇気がいる決断でした
・こんにちは!・・おはようございます!・・こんにちは!・・こんにちは!・・ようこそ!・・アンニョン・
(藤田理事長)始めに珍島沖での旅客船沈没事故により尊い命を失われた方々に対し心より哀悼の意を表します。
・一同黙礼・♪〜
事故から1週間余り
日本と韓国の生徒達が同じ世代の犠牲者に思いを寄せ追悼のメッセージを一緒に書きました
早く見つかってほしいって祈るばかりです。
♪〜世界に一つだけの花♪〜一人一人違う種を持つ
そして40年前と同じプレゼント交換で会話のきっかけを探します
日本のドラマ好きです。
フフフ…めっちゃしゃべってくれる。
かわいいです。
ノーかわいいです。
センキューセンキュー。
アンニョンアンニョン。
こんにちは。
ハナトゥセ。
OK。
ありがとうございます。
何かあんまり遠い存在と思ってたんですけど近かったり結構しました。
式典から1か月
パク教諭は生徒達を集めました
彼らはこの夏日本でホームステイすることが決まっています
行き先は智辯学園の生徒達の家です
これも毎年続けている交流ですが不安もあります
今はまだ彼らを歴史の迷路に迷い込ませてはいけない
薄氷を踏むような交流の現実がありました
この春韓国の大学に智辯学園高校の卒業生が留学しました
修学旅行をきっかけに日本と韓国について深く考えるようになりました
韓国人の他にドイツや中国の留学生とも一緒に歴史を考えています
(中川さん)歴史問題一つにしても全然見方が違ってるというか日本と韓国って文化が似てるところもあれば全然違うところもあるしすごい外見とかは似てるのに不思議だなと思ってそれで勉強するようになりました。
言葉を話せるようになり韓国の友人もできました
お互いに立場の違いを見つけ接点を探ろうとします
話が進んで行くうちに韓国の友人がこんな本音を漏らしました
今お互いの国にはものが言いにくい雰囲気が広がっているのではないか
知らないうちに自分も取り込まれているのではないか
今日本も韓国も対話が少ないじゃないですか。
それが問題だと思っていてこうやっていろいろ対話をしながらお互いに理解を深めて行くことが大事なんじゃないかなって僕は思います。
その時に意見が食い違う時ももちろんあるのは仕方ないじゃないですか。
違う国で違う文化で歴史の教育の仕方も違うのでそういう部分は仕方ないとしてこうやって対話を通してお互い理解を深めて行くことがまずそういう解決するための土台というかそういうのをベースをつくる上で大事なんじゃないかなと僕は思います。
韓国から15人の生徒達が日本にやって来ました
この日韓国の生徒達が奈良にいました
智辯学園の修学旅行とは反対に大陸から伝わった文化が日本でどう花開いたのかもう一つの歴史を知る旅です
(拍手)
(拍手)はじめまして私はムンジェオンです。
私は日本の食べ物と文化が大好きです。
全員が練習して来た日本語で自己紹介しました
どうぞよろしくお願いします。
(拍手)食べてください日本のおいしい…ジャパニーズピーチイズソーグッド。
どうぞ。
・はい食べて食べて・・おいしい?・おいしい。
会話はなかなかうまく進みませんが自分を気遣ってくれている気持ちは伝わります
そのうちにスマートフォンを使って会話する方法も見つけました
(福西さん)もう普通に日本語打ったら韓国語で翻訳して返って来る。
40年前に比べコミュニケーションの方法は様変わりしました
外国語
(笑い)・焼き肉大好きやから杏月・
(笑い)
(生徒達)いいぞいいぞ智辯!いいぞいいぞ智辯!
この日は甲子園への出場を懸けた決勝戦
一緒に野球部を応援しました
同じ帽子に同じタオル
学校側の計らいです
海外の学生が日本へ来てねすごい感動するってなかなかないと思うんでだからこの高校野球は勝てばですよすごい感動を経験できると思うんで。
試合は一進一退
息詰まる接戦
結果は延長戦に持ち越されました
しかし…
(歓声)・ウソやろ?・・マジで?・
健闘及ばず逆転サヨナラでの敗退でした
野球は負けるけど心は勝ちです。
そう思います。
悔しいです。
出会うことで何かが生まれ何かが変わって行きます
生徒達の体験は40年間脈々と受け継がれ今もそれぞれの場所で生きています
(カンさん)Nextyear,we’llmeet.No,don’tcry.
これからも海を渡り歴史を超えて行きます
自分達なりのやり方で
難病を抱え移植のため海外へ渡った1人の少女
お願いします!
あの日から18年彼女は一つの決意をしました
2014/08/18(月) 00:50〜01:20
読売テレビ1
NNNドキュメント「歴史に挑む高校生 日韓 40年目の修学旅行」[字]

日韓関係が冷え込む中、40年間韓国への修学旅行を続けている高校がある。歴史の迷路に迷い込みながらも、お互いを理解し合う道を模索する若者たちのメッセージとは。

詳細情報
番組内容
奈良・智辯学園高校は1974年から韓国への修学旅行を続けている。交流相手はソウルの工業高校。当初は冒険そのものだったが、日韓関係が良い時も悪い時も交流は途絶えなかった。40年目を迎えた今年、歴史問題で両国の関係が悪化、更にセウォル号の沈没事故というかつてない荒波を越え、生徒たちは海を渡った。歴史の迷路に迷い込みながらも、お互いを理解し合う道を模索する若者たち。歴史の壁に挑む彼らのメッセージとは。
出演者
【ナレーター】
横須賀ゆきの
制作
ytv

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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ステレオ
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