崩れた土砂が住宅に。
道路には水があふれ、線路の土台も流されました。
降り続く雨。
警戒が必要です。
夏の山で事故が相次いでいます。
行方不明者の捜索は、悪天候で難航しています。
山の天気っていうのは、荒れたら自分の力じゃどうにもならない。
こんばんは。
ニュース7です。
前線の影響で、西日本と東日本を中心に、大気の状態が不安定になり、猛烈な雨による被害が相次ぎました。
今夜遅くにかけても、局地的に激しい雨が降るおそれがあります。
東海、北陸と近畿では、引き続き土砂災害などに警戒が必要です。
では昼過ぎまでの48時間で、平年1か月分の2倍近い雨が降った、岐阜県高山市から中継でお伝えします。
高山市中心部を流れる苔川です。
高山市では昼過ぎにかけて強い雨が降りましたが、今はやんでいます。
後ろに見えるのが苔川です。
私が立っている場所から80メートルほど上流の岸が、きょうの大雨による増水の影響で、大きくえぐれています。
近くのホテルの従業員が住む5階建ての集合住宅は、建物のすぐそばまで土砂が崩れましたが、従業員たちは避難しているということです。
県などによりますと、けさ7時ごろからの激しい雨で水位が上がり、車数台や、対岸に立っていた木3本も下流に流されたということですが、けが人などは出ていません。
高山市の現場からお伝えしました。
前線の影響で、西日本と東日本を中心に大気の状態が不安定になり、各地に発達した雨雲がかかっています。
岐阜県高山市では、けさ6時から午後1時までの7時間で、平年の8月1か月分に相当する、165ミリの雨が降りました。
斜面から崩れ落ち、住宅に迫った土砂。
車の一部も土砂に埋まりました。
視聴者がインターネットに投稿した、正午過ぎの高山市の映像です。
人が立っているのは、鉄道の踏切のそばです。
画面右側に遮断機が見えますが、下の線路は濁流で全く見えません。
市内を流れる川では、濁流が水かさを増し、土手の一部が崩れていました。
この川の上流では、2つの橋が流されたということです。
岐阜県内ではおよそ1万1000世帯3万人近くに、避難勧告が出ています。
一方、けさにかけては、近畿でも猛烈な雨が降りました。
浸水被害が相次いだ京都府福知山市からお伝えします。
福知山市は日中、ほとんど雨が降っていなかったんですが、先ほど非常に強い雨が降りだしました。
今はその雨、だいぶ弱まっています。
先ほどまでほとんど水がなくなっていたんですけれども、先ほどの強い雨で、再び大きな水たまりが出来ています。
雨がやんでいる間に、住民の皆さん、店先や玄関先の泥をはき出す作業をしていました。
泥が乾いて固くなる前に、きれいにしようと懸命に作業されていましたが、その作業も、この雨で中断されています。
住民の方に話を聞きますと、また強い雨が降って、不安ですと話をされていました。
福知山市から中継でお伝えしました。
けさまでの24時間の雨量が、300ミリを超えた福知山市では、市街地の広い範囲が水につかりました。
100棟以上の住宅で床上や床下の浸水被害が出ました。
消防が住宅から出られなくなった人たちを、ボートで助け出していました。
24時間の雨量が400ミリを超えた、兵庫県丹波市では、裏山が崩れて住宅が押しつぶされました。
この家に住む70代の夫婦が下敷きになり、妻は助け出されましたが、79歳の夫は死亡しました。
丹波市内のJR福知山線です。
線路に止まったままの列車。
線路は土台の土が流され、宙に浮いた状態になっています。
列車は一部区間で運転できなくなっていて、復旧には数日かかる見通しです。
石川県でも被害が出ました。
羽咋市では、住宅の裏山が崩れ、1人暮らしの74歳の女性が、土砂に巻き込まれ死亡しました。
羽咋市では、午前5時50分までの24時間の雨量が216.5ミリと、観測史上最大になっていました。
これまでに、石川県と京都府でそれぞれ1人、兵庫県で2人の、合わせて4人が死亡しました。
また、兵庫県や京都府を中心に、1100棟以上の住宅で浸水の被害が出ています。
大気の不安定な状態は、西日本と東日本を中心に今も続いています。
岐阜県と京都府、石川県、それに富山県では、これまでの雨で地盤が緩み、土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。
今夜遅くにかけて、西日本と東日本を中心に、大気の不安定な状態が続き、局地的に雷を伴って、1時間に30ミリ以上の激しい雨が降るおそれがあります。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の増水に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。
では今回の大雨の原因と、今後の見通しについて、気象情報担当の寺川さんです。
こちらは、きのうときょうの前線の位置を表したものです。
今回、大雨となったのは、この前線の位置がほとんど変わらなかったことが原因です。
さらにこの前線の折れ曲がった部分に注目します。
近畿や東海付近で折れ曲がっていますが、この部分も、きのうからきょうにかけてほとんど位置が変わっていません。
ここは湿った空気が集中して流れ込む場所です。
このため、湿った空気が同じような場所に次々と流れ込んで、大雨となりました。
では今後の雨の見通しです。
今夜も近畿や東海付近、再び雨が強まるおそれがあります。
特にこのあと、日付が変わるころにかけて、岐阜県周辺、活発な雨雲が予想されています。
こうした雨雲の下では、短い時間に一気に大雨となるおそれがあります。
あすの朝にかけて特に、西日本や東日本、大気の状態は不安定でしょう。
そしてあすの日中です。
あすの日中になると、ようやく前線は北上して、はっきりとしなくなります。
活動は弱まりそうです。
ですがあす以降、金曜日ごろにかけてもまだ油断はしないでください。
今後の傾向です。
今後も夏の高気圧の西への張り出しというのは弱い予想です。
こういうときは高気圧の縁を回るようにして、湿った空気が本州付近に次々と流れ込みます。
これだけでも大気の状態は不安定ですが、さらに今週半ばは、上空に強い寒気が流れ込む予想です。
こうなりますと冷たい空気と暖かい空気がぶつかり合って、大気の状態は非常に不安定となります。
このあとも再び、金曜日ごろにかけて大雨となるおそれがありますので、警戒をしてください。
こうした天気の中、突然の大雨などで各地の夏山で登山者が行方不明になりました。
中でもこちらの北アルプスでは、合わせて6人と連絡が取れなくなりました。
岐阜県では3人、富山県では2人、そして長野県でも1人が行方が分からなくなりました。
そしてこちらの東北地方でも、山形県で1人、宮城県で2人の、合わせて3人と行方が分からなくなりました。
このうち、富山県で行方が分からなくなっていた2人は救助されましたが、山形県では1人の死亡が確認されました。
岐阜県高山市の北アルプスではきのう、槍ヶ岳から下山していた登山者3人の行方が分からなくなりました。
雨で増水した沢を渡ろうとして、流されたのです。
沢に流されたのは、広島県から訪れた60代の男性2人と、福井県から訪れた50代の女性で、このうちの2人と見られる人が、沢の下流で見つかりましたが、警察の呼びかけに応えないということです。
警察は沢の水が減ったところで救助活動を行うことにしていましたが、現場付近は大雨になっていて、午後3時に救助や捜索を打ち切り、あす朝から再開することにしています。
北アルプス一帯の気象レーダーの雨雲の様子です。
登山者が行方不明になった槍ヶ岳、穂高連峰、赤木沢の3か所です。
おととい午前中から、次々と発達した雨雲がかかっていました。
高山市を含む飛騨地方では、きのうの午前9時ごろから雨が強まり、午前11時半までの1時間には、高山市奥飛騨で37.5ミリの激しい雨を観測しました。
突然の雨に見舞われた北アルプス。
穂高連峰や赤木沢では、登山中の合わせて3人と連絡が取れなくなりました。
穂高連峰では、長野県側から入山した広島県の男性が遭難したと見て、けさから捜索を始めましたが、悪天候のため、十分な捜索ができず、まだ見つかっていません。
警察は天候が回復すれば、あす再び捜索することにしています。
また、富山県の赤木沢で、おとといから行方が分からなくなっていた、京都市の60代の2人は、沢の周辺で見つかり、救助されました。
警察によりますと、2人ともけがはないということで、近くの山小屋に搬送され、あす、自力で下山するということです。
東北地方でも、登山者3人の行方が分からなくなりました。
仙台市では、今月14日に沢登りに入った、50代と60代の男女2人が、下山予定のおとといになっても戻りませんでした。
簡易テントや、2日分ほどの食料と水、それに携帯電話を持っていますが、現場一帯は電波が通じない地域で、連絡を取ることができないということです。
警察は、遭難したおそれがあると見て捜索を行っています。
また、山形県小国町の飯豊連峰では、登山に訪れ、きのうから行方が分からなくなっていた、兵庫県の66歳の女性が、きょう午前、遺体で見つかりました。
山での事故が相次いでいることについて、登山などに詳しい専門家は。
お盆休みをふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュはきょうも続き、高速道路の上り線は、一部で30キロ近い渋滞になっています。
新幹線と国内の空の便も午前中から混雑しましたが、大雨でUターンに影響が出たところもありました。
こちらは中央自動車道、山梨県の上野原インターチェンジ付近の現在の様子です。
画面左側が東京に向かう上り線、車の長い列が出来ています。
日本道路交通情報センターによりますと、午後6時現在の各地の渋滞は、東北自動車道が宮城県の三本木パーキングエリア付近を先頭に29キロ、中央自動車道が、神奈川県と東京都の境にある、小仏トンネル付近を先頭に19キロなどとなっていて、一部の高速道路は、今夜遅くまで渋滞が続く見込みです。
新幹線は、東京方面に向かう上りの列車が混雑しました。
指定席はきょう一日、ほぼ満席となり、自由席も午後を中心に、多くの列車で乗車率が100%を超えました。
石川県内では、大雨でJRの列車に運休や遅れが出て、Uターンにも影響が及びました。
中には帰省先で足止めされた人も。
国内の空の便も、各地から羽田に向かう便が、きょう一日、多くの便で満席となりました。
各交通機関の混雑は、きょういっぱい続く見込みです。
お盆休み最終日のきょう、各地で水の事故が相次ぎました。
NHKが午後5時現在でまとめたところ、3人が死亡しました。
このうち、愛媛県宇和島市の川の渓谷では、夏休みで遊びに来ていた松山市の中学生の男の子が、滝つぼで溺れて死亡しました。
警察によりますと、死亡したのは中学2年生の松岡航さんで、中学校の友人や保護者などと川遊びに来ていたということです。
また、愛知県常滑市の海水浴場では、19歳の会社員の男性が溺れて死亡しました。
警察によりますと、亡くなったのは、名古屋市北区の会社員、鈴木義英さんで、会社の同僚と一緒に、浜から10メートルほど離れた遊泳区域で泳いでいて溺れたということです。
さらに静岡県伊東市の港では、素潜りをしていた東京・荒川区の梁田秀一さんが海に浮いているのが見つかり、病院に運ばれましたが死亡しました。
このほか、茨城県のキャンプ場で、39歳の男性が川に流され、意識不明の重体になるなど、各地で1人が意識不明の重体、2人が行方不明になっています。
ちょうど1週間前、台風11号が上陸した四国では、大雨で川の水があふれるなど、各地で大きな被害が出ました。
あれから1週間。
猛威を振るった台風の爪痕は今も残っていて、復旧作業が続いています。
水につかった徳島県阿南市の加茂谷中学校。
校舎2階の教室まで水につかりました。
そして1週間たちました。
部活動に励む生徒たちの姿が戻りました。
一見、復旧したように見えますが、今も残る大量の木くずやごみ。
きょうもボランティアの人たちが、片づけを続けていました。
校舎の中では水につかった床の板がめくれ上がったままです。
徳島県那賀町です。
浸水被害から1週間。
家財道具の片づけ作業は進んでいますが、住民が元の生活を取り戻すには時間がかかりそうです。
こちらは、住宅や店舗など350棟以上が水につかった、徳島県那賀町です。
ボランティアが壁についた泥や土などを取り除いていました。
ただ、床板や床下の土は乾かないまま。
台風のあとも、不安定な天気が続いたためです。
水道用の施設が水につかった影響で、高知県四万十町では、およそ2500世帯に、飲料水が供給されない状態が続いていました。
そしてきょう午後。
四国以外の地域から支援の動きも。
鳥取県の社会福祉協議会が、徳島県に派遣するボランティア隊です。
メンバーは高校生2人を含む12人。
社会福祉協議会どうしで、災害時にボランティアを派遣する協定を結んでいます。
今、自動車の衝突を防止する安全システムの開発競争が激しさを増しています。
2030年には、世界で販売される車の40%に、最新の無線通信技術を使ったシステムが搭載されるとの予測も出ていますが、普及のためにはインフラの整備が課題となっています。
メーカー各社が開発にしのぎを削る自動車の安全システム。
カメラやセンサーなどを利用して、自動的にブレーキをかけるなど衝突を防止します。
こうした動きに対応して、電機メーカー各社は、関連する電子部品の生産を強化。
ソニーは、カメラを通じて車の周囲の状況を把握する、画像処理センサーを開発し、来年後半から量産を始める方針です。
東芝は、映像の中から歩行者や障害物を見極める機能を備えた最先端の半導体を、ことしから量産しています。
TDKも、車のハンドル操作を制御する電子部品など、自動車向け部品の売り上げの比率を増やしていく方針です。
そして今、国を挙げて研究開発を進めているのが、無線通信の技術を使った安全システムです。
車どうしが位置情報を無線でやり取りして、車間距離を保ったり、交差点などに設置したセンサーから、車に信号を送って、出会い頭の衝突を避けたりします。
民間の調査会社、富士キメラ総研の予測によりますと、こうした安全システムを搭載した車は、2030年には世界で販売される車、およそ1億4000万台のうち、40%に当たるおよそ6000万台を占めるまでに普及する見込みです。
注目を集める、最新の無線通信を使った安全システム。
調査会社の担当者は、普及にはインフラの整備が重要だと指摘します。
無線通信を使った車の安全システムについて、政府のIT総合戦略本部は、自動車メーカー各社と共に、実証実験とインフラの整備を進め、3年後には本格的な普及を目指すことにしています。
夏の全国高校野球、第3試合では、49の代表校の中で最後に登場した関西高校と、10年ぶりに1回戦を突破した富山商業が対戦しました。
富山商業の先発、森田。
1回戦で完封し、きょうも強気で攻めました。
自信を持ってマウンドに上がることができたと、8回まで無失点の好投で、3点リードを守ります。
関西も9回、粘ります。
2アウト2塁で代打、奥村。
どんな形でも後ろにつなげたかったと奥村。
打球は風に押し戻されてタイムリー。
続く平野。
この当たりをレフト、轡田。
伝統の守りで最後を締めた富山商業。
11年ぶりの3回戦進出です。
中国の南京できのう開幕したユースオリンピック。
バドミントンの女子シングルスに、注目の17歳、山口茜選手が登場しました。
山口はジュニアの世界ランキング1位。
予選リーグの初戦は、セイシェル諸島の選手が相手です。
立ち上がりから強烈なスマッシュ。
自在に相手を揺さぶり、一方的な展開で第1ゲームを取ります。
6年後の東京オリンピックでも活躍が期待されるバドミントン界のホープは、初めてのユースオリンピックで、初戦、ストレート勝ちです。
プロ野球6試合の速報です。
気象情報は再び寺川さんです。
大雨の最新の情報を教えてください。
雨雲は、全体的には北へと移動しています。
この時間はこれまでに比べると、雨の降り方は弱まってはいますが、まだ今夜遅くにかけては警戒を続けてください。
このあとの雨の見通しです。
今夜遅くにかけては、近畿や東海、北陸付近、まだ1時間に30ミリ以上の激しい雷雨となるおそれがあります。
そしてあすの朝は、雨のやむ所が多い見通しです。
ですが、あすの午後、再び不安定となりそうです。
きょうの湿った空気が残りそうです。
特に東日本の内陸山沿いなど、局地的に雨雲が発達しそうです。
これまでに多くの雨が降っている所は、特に警戒をしてください。
ではあすの全国の天気です。
あすも北陸や東北付近では、雨雲が発生しやすいでしょう。
また九州には別の雨雲が近づきます。
九州は天気は下り坂でしょう。
3時間ごとの天気です。
長野は午後から再び激しい雷雨となるおそれがあります。
最高気温は各地、きょうに比べると3度前後高い予想です。
続いて名古屋から那覇です。
福岡や鹿児島は雨が降ったりやんだりで、特に夜以降、強まってきそうです。
最高気温、名古屋や大阪では34度まで上がるでしょう。
では、週間天気です。
今日の主人公はこちら。
2014/08/17(日) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽Uターン 各地の状況は ▽車の安全システム予測 【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】瀧川剛史,【気象キャスター】寺川奈津美
詳細情報
出演者
【キャスター】守本奈実,【サブキャスター】瀧川剛史,【気象キャスター】寺川奈津美
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ニュース/報道 – 定時・総合
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