桂文枝の演芸図鑑「サムライ日本、土橋亭里う馬、橋幸夫」 2014.08.17

おはようございます。
案内役の六代文枝でございます。
皆さんにとりまして野球界のレジェンドってどなたですかね?私はやっぱり王長嶋村山実。
この方ですね。
今ですとイチローマー君。
私にとりまして落語界のレジェンドと言いますとね上方ではやはり桂米朝師匠。
それから松鶴師匠春団治師匠五代目文枝師匠。
東京では桂文楽師匠小さん師匠。
切りないっすね。
ほいじゃ今日の出演者でございます。
チャンバラコントのサムライ日本。
そして落語は立川談志門下の土橋亭里う馬さんで「権助提灯」です。
どうぞ。

(拍手)やっ!よっ!ん…。
はあ〜!イテッ!か〜っ!いや〜評判がいいね。
(拍手)はいどうも!まあありがとうございました。
3人でサムライ日本ですからメンバー紹介ちょっとさせて下さい。
まず私がリーダーの花村と申します。
よろしくお願いします。
(拍手)ありがとうございました。
さあそれからこちらが斬られ役のAとBです。
はいどうも。
(拍手)ありがとうございます。
芝居芝居…。
こいつがC。
芝居ね。
今日は芝居やるそうです。
大芝居。
そうそう…。
もう何やるか分かってんね。
何やんの?主役の俺が宮本武蔵が向こうから来る。
お前ら宝蔵院の一派だから。
宝蔵院知ってますか?名前自分で考えて。
自分でね名前ね。
宝蔵院の福沢諭吉。
ああそうですか。
これは高いぞ。
宝蔵院の木村拓哉。
(笑い)ピッタシだね〜。
宮本武蔵やつはかなり手ごわい。
分かりました。
油断するでないぞ。
おっ来ました。
おっ。
宮本武蔵一手ご指南にあずかる。
おう。
宝蔵院の手の者か。
いかにも。
参られよ!ほっほっ…あっ。
あっ俺…はい。
(笑い)タ〜ッ!せいっ!はい。
(笑い)い〜や〜たいっ!あ〜…お見事。
へえ〜…。
(笑い)さすがは武蔵。
はいやられました。
イテテ…。
お前のおかげでバカにした拍手がパラパラ来ただけだ。
パラパラでもいいじゃん。
お前何でお前がやりをちゃんと教えてないの?「やりは大丈夫だ」って言ったんだよ。
違うよ。
「やりゃ〜大丈夫だ」って言ったんだよ。
もうこんな役やめた。
違う役替えるから。
いいか?この関所。
この関所の役人。
お前らいい役だよ。
関所の役人その1その2だもん。
役名は?役名は自分で考える?関所の役人野口英世。
関所の役人岡田准一。
(笑い)お代官の命によってこの関所を預かった。
誰も通すなという事である。
あっ!来ました。
追い返せ!あら!物もらいですか?
(笑い)コノヤロー今芝居やってんだバカ!しばらく待て。
お代官の命によってここを通る事相成らん。
早々に立ち去れ。
ええい黙らぬか。
この拙者を誰と心得る!誰じゃ?柳生十兵衛三厳じゃ。
なに十兵衛だと?いかにも。
十兵衛だかジンジロベエだかは知らん。
早々に帰れ帰れ…。
ええい黙らぬか村役人。
そのままではしておかぬぞ。
お代官のお達しである。
何人たりとも通る訳にはまいらぬ。
そこへ…。
静まれ!控えろ!
(笑い)貴様!こちらにおわすをどなたと心得る!この紋所が目に入らぬか!・「人生楽」イテッ…。
もういいでしょう。
いい加減にしろ。
余計なセリフ言いやがってもう。
昨日浅草で200円で買ったんだもん。
使わなきゃ…。
ストーリーが狂っちゃう。
もう頭に来た。
逆やるね。
もう役替えるよ俺もう。
駄目。
余計なセリフ言うなよ。
敵は必ず来る。
分かりました。
討ち取れ。
はっ。
ん…。
あっ来たぞ。
来ました!かかれ!あら七五三ですか?
(笑い)コノヤロー芝居やってんだぞ俺は今。
誰?あんた。
七五三だけどあめ持ってないな。
あめは禁止されてんだよ。
あんた糖尿だから。
(笑い)誰だっていいんだって。
お前に…あっ!何何々?分かった分った。
やっと思い出した。
もう一時はどうなるかと思った。
1時ってもう2時だ…。
お前どこの国だっけ?俺岩手。
岩手じゃないよ。
お前だよ。
俺は千葉。
千葉周作でしょうが。
誰が見たって千葉周作でしょう!そうなの?千葉周作さんかつら曲がってるよ。
いいんだよあれで。
いいの?顔が曲がってんだよ。
あっそう。
しばらく待たれい!藩命によりお命頂戴!なにこの拙者を千葉周シャクと…。
(笑い)駄目。
ろれつ回ってないじゃん。
千葉周作と知っての事か!
(2人)覚悟!おのれくせ者!どこの者でござる?肥後でござる。
なに肥後とな。
いかにも。
肥後はどこでござる?熊本さ。
(笑い)熊本どこさ?せんばさ。
・「せんば山には狸がおってさ」・「それを猟師が鉄砲で打ってさ」ド〜ン。
ド〜ン。
これにて一件落着。
終わったね。
おら怒ったぞおめえらコノヤロー。
誰?あんた。
てめえら人間じゃねえ。
たたき斬ってやる。
あっそう。
勝負だ勝負。
芝居なんかどうでもいいんだよ。
好きなようにいけ。
ガタガタガタ〜!あっちょい!あ〜ちょい!イテテ!大丈夫か?お前。
いくぞほら。
うあ〜!うやっ!あっ!あ〜。
あ〜あ〜あ。
落ちた落ちたよ。
評判がいいね。
あ〜!おりゃ〜!あ〜痛い痛い…。
ほれほれほれ…。
あ〜。
チクショー。
はい食べ放題ですよ。
(笑い)やってられない。
おしま〜い!
(拍手)
(出囃子)
(出囃子)
(拍手)こちらから見ますとねお客様方幸せそうな人ばかりでございますけど家庭がうまくいってるんでございましょう。
ですがその昔男が功成り名遂げますってぇと公然とお妾さんが持てたそうでございますね。
今で言うってぇと二号さんなんていう何かロケットの打ち上げみたいな呼び方をしますけども。
妾という字をほどいてみれば家に波風立つ女ってんですけどもね。
字を知らないってぇと分からない方もいらっしゃるかと思いますけども。
「ねえあなたもうだいぶ夜も更けてまいりましたしお仕事その辺にして体に障りますからお休みになったらいかがでございますか」。
「ああ…そうだな。
明日にするかな。
おや?何か風が出てきたのかな」。
「そうなんですよ」。
「あのね。
火の元気を付けて下さいよ。
うちから自火は出したくありませんから」。
「大丈夫です。
店の若い者にいつも口やかましく言っておりますから。
それにねうちは大勢若い者がおりますんでいざっていう時はどうにでもなるんですけども。
心配なのはあれんとこですよ。
ねえ?あそこはほら…ちんにばあやにあれだけでしょ。
男手がいないってぇと女ってぇものはすごく心丈夫になるんですよ…いると。
ですからあなた今晩あちらへお泊まりになったらいかがですか」。
「うん…フフフッお前いいのかい?」。
「はい」。
「あっそう。
それじゃ今晩は向こうへ泊まるかな」。
「あの…着替えてって下さいな」。
「え?夜中だよ。
誰に会う訳でもなしね。
このまんまでいいだろう」。
「いいえ…それじゃ私は何にも構ってないみたいじゃありませんか。
着替えてって下さいな」。
「あっそう。
はいはい…。
はい分かりました。
着替えていきますよ。
それからね誰か提灯持ちいないかな?ええ?いやいやあそこん所に水たまりがあってね着物なんぞ汚しちまうってぇといけないんでね。
誰か起きてないかい?」。
「すいません。
今日みんな早く寝かせてしまったんですよ。
あの…権助なら起きておりますけども」。
「権助?…ああ弱ったね。
いえねあれを一度連れて歩いたんだ。
みっともないよ。
歩きながらなたんは吐く手鼻はかむ立ち小便はするってんで。
まあしかしなみんな寝ちまってるんだったらしょうがない。
権助呼んでおくれ」。
「はい。
権助や。
権助!」。
「おいおいおい権助!」。
「何か用か?」。
「あのなこれから出かけるからお前提灯を持って供をしな」。
「おお…どげぇ行く?」。
「どこだっていいんだよ」。
「どこだっていいってそりゃおめえ様行く所知っとるだからええだよ。
おらは何にも知んねえだでな。
夜中に品川横浜ぐれえなれば我慢もぶつだよ。
だどもなこれが名古屋だ大阪だ岡山だ博多…」。
「何を新幹線みたいな事言ってんだ。
そうじゃないよ。
あれんとこへ行くんだ」。
「何です?その『あれ』。
あれってこれか?」。
「…そうだよ」。
「あれま!奥様隣におるっちゅうのにぬけぬけと『あれ』だなんて」。
「何を言ってんだ。
いいから向こう行ってな支度をしな。
それじゃあね私行ってきますから。
くれぐれもね火の元とそれから戸締まりちゃんとしといて下さいよ」。
「はい。
あの…あちらへ行きましたらねたまには遊びに来るようにそう言って下さい」。
「はいはいはい分かりました。
権助支度はできたか?さあさあ行くぞ行くぞ。
一緒についてきな」。
「ああ…ハハハッ。
しかしまああのあまっこ世話してどのぐれえになる?2年べえにもなるか?うん?ああやってなうちにええ奥様がおるっちゅうのに何だって脇であまっこなんぞ持つで?」。
「うん?ハハハッまあ男というものはなうんうん…欲の深いもんなんだ」。
「ああ欲が深えね。
『寒がらぬほどに見ておけ峰の雪』っちゅうてなおらはこうやって夜中に提灯持ってええと思うぶっとるだで特別に給金くれるか?」。
「何を言ってる?お前欲が深いやつだな」。
「あれまおめえ様今自分で言ったんべな。
『男っちゅうもんは欲の深えもんだ』って。
言ってるそばから忘れる。
これを称してな牛半ダースっちゅうだ」。
「何だ?そら」。
「もうろくっちゅうシャレだ」。
(笑い)「くだらねえ事言ってんだ。
さあさあ着いたからね起こしな起こしな」。
「あれ起こすかね。
わ〜い!あまっこ〜!起きろや〜い!月々銭持ってくる旦那が来たぞ〜!金のためだ〜!起きろや〜い!」。
「どうなさったんですの?こんな夜中に。
お仕事のお帰りですか?」。
「いやいやそうじゃないんだよ。
うちにいたらねほら今日風が強いだろ?うちのやつがね心配してね今晩はこっちへ泊まってやったらどうだってんだ。
女の人はねこういう時に男の人がいてもらうってぇと心丈夫なもんだからってこう言うんでねそれでまあやって来たようなあんばいなんだ」。
「まあ…そうですか。
うれしいじゃありませんか。
いえね私みたいなのは意地悪されたりいろんな事をされてもしょうがないんですけどもそんな事ないばかりか『お芝居の切符が入ったから一緒に行こう』とか『この羽織はお前に似合うよ』なんていろいろ言ってくれて私ぐらい女冥利に尽きる者はいないと思ってんですよ」。
「ハハハッいやいやそう思ってくれるとね私もうれしい。
じゃあ今晩はこっち…」。
「ちょっ…ちょっとお待ち下さいな。
あなたにね今晩こっちへ泊まって頂きますってぇと私ものの分かんない女になってしまいますのでお願いですから今日だけはあちらへ帰ってお泊まり頂けませんか」。
「ああそう?はいはい…いやいやいやお前がそう言うんだったら今日は向こうへ泊まりますよ。
権助提灯に火を入れろ」。
「あれまどうした?ああ?自分の女だんべな。
ああ?何だって押し入らねえだよ?それとも何か月々の払い今月は払ってねえか?それで追い返されたか?」。
「何を言ってやがる。
ああ…しかしねう〜んあいつはいい女だね。
うん。
ハハハッ…間違いなかった」。
「バカでねえか。
振られて感心しとるやつもねえもんだべな。
おいおい気を付けろってば。
そこ水たまりあるだでまあ。
ここでもっておめえ様がなひっくり返っておっ死んだりしてみねえな2軒の家いっぺんに潰れちまうだで本当にまあ。
しかしこれでもってうちまた帰るけ。
しょうがねえな」。
「いいよ。
ほら着いたから起こしな」。
「あれ起こすかね。
わ〜い!今帰ってきた!無駄足折って帰ってきたぞ!開けてくんろう!」。
「どうなさったんですか?留守だったんですか?」。
「いやいや…ハハハッいたんだよ。
うん。
いてねお前の話をしたんだ。
そしたら大層喜んでくれた。
…で泊まろうと思ったら私をね今晩向こうへ泊めちまうってぇと私はものの分からない女になっちまうから今日だけは帰ってくれってんでまあ帰ってきた訳なんだ」。
「そうですか。
ええ?感心ですこと」。
「いやいや…私もね感心だと思ったんだよ」。
「はい。
あれはあれで立派です。
立派ですけどあなたをねこのまんまこっちへ泊めますってぇとものに示しがつかなくなります。
あなた今晩あちらへお泊まり下さい」。
「うん…権助提灯に火を入れろ」。
「いや〜ハハハッ。
消さずに待っとった」。
「なぜそういう事をするんだ。
ええ?無駄だろ」。
「何が?」「『何が』じゃないよ。
1本でろうそくが済むところを消さないで置いておくってぇと2本になっちまう。
無駄だと思わないのか?」。
「はい…もういっぺん言ってもらいてえな」。
「1本で済むところが2本になる。
無駄だと思わないのか?」。
「言ってて気が付かねえか?」。
「悪い野郎だなこいつは。
いいからほら着いたから起こしな起こしな」。
「あれ起こすかね。
わ〜い!あまっこ〜!また来たぞ〜!寝たふりすんな〜!起きろや〜い!」。
「どうしたんですか?またいらして。
駄目ですって。
ですから後生ですからお願いしますから今日だけは…今日だけはあちらへお泊まり下さい。
そうでないってぇと私の方は困りますんでお願いします!」。
「権助提灯に火を入れろ」。
「あれままた帰るけ?本当にまあ。
うち着いてぇ。
わ〜い!また帰ってきた〜い!起きろや〜い!」。
「いけません。
こちらへは泊めませんよ。
あちらへお泊まり下さい。
どうぞあちらへ行って」。
「権助提灯に火を入れろ」。
「わ〜い!また戻ってきた〜!起きてくんろう!開けてくんろう!」。
「いけません。
どうぞお願いですから後生ですから私を困らせないで今晩あちらへお泊まり下さい」。
「権助提灯に火入れろ」。
「いえ提灯に及ばねえ」。
「どうしたい?」。
「夜が明けたい」。
(笑い)
(拍手)・「潮来の伊」…あれ?私の後輩でこの歌をよく歌っている漫才の方がいらっしゃいましたですけども。
本家本元でございます。
今日のゲストはこの方でございます。
どうぞ。
・「潮来」…あっ。
よろしくどうぞお願いします。
いやいや…ありがとうございます。
こちらこそありがとうございます。
お邪魔致します。
足入れられます?いいですね。
入れて頂いて。
こういうのが楽ですねやっぱりね。
いや〜今日はまたすてきな…。
アロハ。
カタツムリですか?カタツムリですよね。
何かそういう海の…いろんな柄がありますけど。
なかなか着やすくて…。
いやそれは普通の人はなかなか着れないですよ。
そうっすね。
ちょっと派手ですな。
あの〜一応橋幸夫さんのデビュー曲っていうのは「潮来笠」で…?「潮来笠」です。
いいんですか。
ほう〜。
あれからもう…何曲ぐらい歌っておられるんですかね?そうですね…昔で言うと今でもそうですけどシングル盤っていうかそういうオリジナルで約四百何曲ですかね…500弱。
昔はEP盤。
SP盤とかね。
「潮来笠」を発表なさった時は10…。
17歳。
私が高校2年生の時ですから同じ年ですごいなという…。
大スターに1曲目からド〜ンといかれましたから。
そうですねおかげさまで売れたんですよね「潮来笠」が。
あの歌い方はご自分で考えられたんですか?いや考えるも考えないもただもうストレートにそのままレッスンして先生から言われた事だけを注意しながら歌っていくというだけですね。
先生は…?吉田正先生です。
あの有名な?恩師ですから。
吉田学校です。
せやけど大体…まあ言うたらほかの歌でもああいうフワッとした歌い方でねあんまり感情を表に出さない…。
それは吉田先生の教えなんですか?特に先生の一番レッスンのポイントは「譜面に忠実に歌え」と。
よく歌を慣れてくるとジャズるって言うじゃないですか。
伸ばしたり格好つけようとして。
それが一番嫌いな先生なんですね。
「譜面どおり歌え」と。
「そんな伸ばしてないぞ。
1拍でいいんだ。
2拍で終わり」っていうそういう人なんですあの先生は。
だから「譜面になるたけ忠実に歌え」という教えをずっと受けているのでね譜面どおりに近くは歌ってますけどね。
どの曲も?大体。
何でまた股旅物だったんですか?一方でもう水原弘さんが例の…言うたら坂本九さんみたいなポップなね。
「ウエスタンカーニバル」ですね。
「ウエスタンカーニバル」ああいう歌もはやりの…という時代にね。
吉田先生の股旅ってあるんですよ。
小畑実さんっていう大先輩が歌った「花の三度笠」っていう。
「花の三度笠」!?それ以来なんですよ。
どんな曲でした?・「花の三度笠」
(2人)・「横ちょにかぶり」そうそうそう。
それが先生のなんですよ。
当初の吉田先生いわくは僕は江戸っ子だし歌を歌ってる時に巻き舌になるって言うんですよ。
べらんめえの。
「らりるれろ」っていう。
「潮来の伊太郎ちょっと見なれば」っていう「れれら」と。
これがとても印象的だと。
そうですか。
・「潮来の伊太郎」あっ・「オウオウオウ」・「ちょっと見なれば」大阪人が歌うとそうはいかない訳ですね。
それ映画化にもなったんです?それで半年たってNHKの「紅白歌合戦」第1回。
もうほんならデビューのした年に「紅白歌合戦」出られた…?半年後です。
すごいじゃないですか。
・「すごいじゃないか」いうやつですね。
やたら出ますね今日は。
そうなんですよ。
もう本当に同い年で手の届かない所に大スターとしていらっしゃった訳ですけどあの美空ひばりさんとも共演なさいましてね歌の事で「こうしたら?」とかいうのはあったんですか?ハハッ…いやそれはないですけど僕の「雨の中の二人」という歌があるんですけどねあれがお嬢が好きで「今度僕の出した新曲だけど」って言ったら聴いて「ああいいじゃんこの歌」って言ってそれから1か月たたないうちに「幸夫買ったわよ」って。
「何を?」って言ったら「あんたの歌よ」って言って。
わざわざ車でレコード店まで行って。
あのひばり様が。
あのシングル盤買ってくれたんですって。
へえ〜!あんなん言うたらいくらでもね…。
お嬢取り寄せればある訳ですよ。
送ってくれるでしょうし。
…で見せてくれましたよ。
「これよ。
サインしてここに」って。
ひばりさんにサインしたんですか?僕がしました。
本当に。
最初で最後じゃないかって言われてましてねみんなで。
お嬢がじきじきに買いに行ったのは。
その歌私も好きなんですけどどんな歌でした?・「雨が小粒」何でこんなに歌わせるんですか今日は。
どういう方だったんですかね?いやね〜そうですね…ひと言では言えないくらいものすごく純粋な人なんです。
もちろん生い立ちを見れば分かりますよね。
少女の頃から歌だけ歌ってきた人。
周りにはお母さんはじめ全部大人たちがいる。
そういう中で歌だけをとにかく歌いなさいって言われてきた人ですから。
世間が分からないんですよね当時は。
分からないまま成長していく訳でしょ。
自分の思う事がほとんどできるという環境ですよね。
だからある意味ではとても…今だと言えば一つの思いでずっと歌だけで生きてきたんでね。
一般的な常識みたいなものはもちろん持ち合わせないでしょ。
そういう事はありますよね。
なるほどね。
だから恋をした事もどれだけの人と会ったのかなと時々思った事ありますよね。
このごろテレビでよく見るんですよ。
お嬢というか美空さんと出ておられるというか昔の映画ね懐かしくて。
懐かしいですよね。
ほいで何かこう随分…今の映画と比べたらあれですけどもでも歌がいっぱい入ってるから楽しいんですよ。
全部挿入歌ですからね。
だから忙しいですよね。
とにかく歌は入れるわ演技はするわまた東京帰るわテレビに出てるわ地方公演行くわそんなんばっかりですからね。
ほいで台本なんかもうどこで覚えたんですか?いやもうそれはバ〜ッと覚えますよ。
あ〜。
往復電車で行ったり飛行機乗ってる間にもね。
僕はありがたい事に撮影行った時に掛け持ちは一切しないって生意気な事言ったんですよ会社に。
偉いですね。
17〜18で?それ言ったんですか?言ったんです。
でも生意気なやつだと言われませんでした?陰では言ってたでしょうねきっと。
でも「僕はそういう事できないんです」って言って。
その時15日間ですよ必ず…主演の。
15日しかない訳ですか?ないんですよ。
15日間バッチリだけど僕の…橋幸夫橋…何て言うか…出番のとこだけ。
はあ〜。
固めてとっておく…。
15日間で作り上げないといけない訳じゃない。
全部でだって…35日ぐらいで1本出来ちゃうんですから。
(笑い声)だからね相当周りに迷惑かけてますね。
橋さんの…僕らずっと橋さんがやってると思とったけど橋さん越しの絵は違う人がやってたんでしょうね多分…。
だましたな。
ハハハッ…。
最近一番最新は何かさださんの歌を…?まあ地球の事をね憂いてね…。
こんな天災が多いじゃないですか。
これやっぱり地球に対して我々人間がねもう少し感謝だとか。
前にも何かそういうふうなんおっしゃってましたね。
いやね〜目まぐるしく世の中変わってるじゃないですか。
世界的にもね。
だから日本っていう国が今後どういうふうにいくんだろうなっていうね。
期待ももちろんありますけど心配もありますよね。
その一つには若い人たちの使っている言葉ですね。
なるほど。
これすごい気になるんですよね。
「ヤバイ」とか。
そうそう…すごく格好いいですよね。
要するにああいう詰め言葉にしたり簡略したり感情の言葉がね。
でも本来の日本の美しい言葉っていうのを全然使わなくなっちゃうじゃないですか。
それがちょっとどうなのかな…。
やっぱりそういう詞を大事に歌ってこられた人にはそうでしょうね。
私この間ね若い女性が妊娠検査薬の事を妊検。
「妊検買ってやったらビンゴ!…だったんです」いうの聞いてね「大丈夫かな?」と思いましたね。
ちょっとまずいですね。
我々から見るとね。
そうですよね。
ほいでさださんの作ったのはどんな歌なんですか?「夢の轍」っていうタイトルなんですけどね。
つまり愛でも夢でも過去振り返ってみると一つの車の轍のようにねずっと夢を見続けたらきっと夢の轍が出来るだろうと。
愛も同じようなもんだと…。
どんなメロディーなんですか?・「もしもこの歌で何かが変わるなら」・「わたしのこの生命を捧げて構わない」いつまで歌っていいんですか?これ。
(笑い声)歌番組じゃないでしょ。
2014/08/17(日) 05:15〜05:44
NHK総合1・神戸
桂文枝の演芸図鑑「サムライ日本、土橋亭里う馬、橋幸夫」[字]

落語家・桂文枝のナビゲートで、とっておきの演芸と対談をお届けします。演芸は、サムライ日本のコント、土橋亭里う馬の落語「権助提灯」。対談のゲストは橋幸夫

詳細情報
番組内容
落語家・桂文枝のナビゲートで、とっておきの演芸と対談をお届けします。演芸は、サムライ日本のコント、土橋亭里う馬の落語「権助提灯」。対談のゲストは橋幸夫
出演者
【出演】サムライ日本,土橋亭里う馬,橋幸夫,【ナビゲーター】桂文枝

ジャンル :
バラエティ – お笑い・コメディ
劇場/公演 – 落語・演芸
バラエティ – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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