(テーマ音楽)絶海の孤島に残る手付かずの自然。
そこには病気を治す不思議な植物が眠っています。
1,000以上の島々から成るソロモン諸島。
その最南端にあるレンネル島です。
島の東半分が世界自然遺産になっています。
その東レンネルにあるテンガノ湖は塩水と真水が混じり合う汽水湖です。
湖の底に見えるのは凸凹の石灰岩。
もともとレンネル島は巨大な珊瑚礁が隆起して出来ました。
島には珍しい鳥がたくさんいます。
隔絶されたこの場所で生き物たちは独自の生態系を作り出しました。
生息する鳥のおよそ半分がここでしか見られない貴重な生き物です。
この島の植物はおよそ2,340種にも及びます。
しかしレンネル島固有の植物の多くはまだ調査が行われていません。
湖の周りに暮らす人々はおよそ1,000人。
その半分は17歳以下の若者や子どもたちです。
島には電気も水道もありませんが村の暮らしは豊かな自然に包まれています。
この村では湖の魚や畑で採れるバナナやパパイヤなど自然の恵みで暮らしています。
自然の恩恵は食べ物だけではありません。
村人は植物を薬としても利用しています。
これはレンネル島の固有種パンダナスの仲間です。
細かく砕いた根を搾り下痢止めとして利用しています。
村の人たちがバンガと呼ぶ木は皮を煎じてめまいを抑える薬にします。
母親の調子が悪い時フェリックスさんはいつもこの薬をのませています。
味は?こちらはモウクマングーと呼ばれるキク科の植物です。
切り傷やおできの治療によく使っています。
レンネル島にはおよそ230種もの薬用植物があるといわれています。
村ではさまざまな植物を用いて簡単なけがや病気は自分たちで治してきました。
隣の島から伝承医のジャスタスさんがやって来ました。
伝承医は先祖代々薬草の知識を使って病気の治療を行っています。
村人たちに薬用植物の見分け方や使い方を教えに来たのです。
近代医療の普及につれて植物の知識を持つ人は少なくなってきています。
村人たちは身近な植物の持つ不思議な力を見直そうとしています。
豊かな自然の懐に抱かれて人々は今日も島の恵みと共に生きています。
2014/08/17(日) 04:25〜04:30
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「東レンネル〜ソロモン諸島〜」[字]
薬草の眠る孤島 ▽自然遺産 ▽島に残る手付かずの自然。電気や水道もない島の生活に欠かせないのが、230種にも及ぶ薬草である。今、その価値が見直されている。
詳細情報
番組内容
ソロモン諸島の「東レンネル」は、1998年に自然遺産に登録された。ソロモン諸島の南端に浮かぶレンネル島。その東半分を占める東レンネルには、手付かずの自然が残っている。隔絶された島の環境は独自の生態系を生み出し、多種多様な植物や鳥類が生息している。電気や水道もない島の生活に欠かせないのが薬草である。その数は、およそ230種。薬草に詳しい伝承医が島を巡り、積極的に薬草の力を見直そうと動きだした。
出演者
【語り】松平定知
音楽
【音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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