(テーマ音楽)四国霊場八十八か所。
弘法大師空海が霊場を開いて今年で1,200年を迎えると言われています。
遍路の礎を築いた空海。
後の弘法大師です。
「空海の足跡を歩いてみたい」。
今多くの人々が四国の地を訪れています。
1,400kmに及ぶ巡拝の道を巡ります。
旅のスタートは徳島県。
旅人はプライベートでも大の仲良しのこちらのお二人。
(益子)絶景だね〜!
(信田)すてきな場所ですね〜。
巻いてるね〜!あっほんとだ!巻いてる!こんにちは益子直美です。
こんにちは信田美帆です。
私たちは今四国の徳島に来ています。
なぜならば私たち2人で四国八十八か所お遍路回りにチャレンジしたいと思っています。
私初めてなんですけど。
私も初めて。
ほんとですか?よかった。
なんかね40代になってこの先の人生のために見つめ直すきっかけになればいいなと思ってチャレンジを決意しました。
私も40を過ぎてやっぱり若い頃よりも決断しなきゃいけない事がたくさん出てきて「ほんとにこれでいいのかな」。
「正しかったのかな」っていう自問自答があったので私もチャレンジ決意しました。
いい機会かもしれないね。
そうですね。
まあでも険しい道のりもあるかもしれないけれども私たち体育会系女子として頑張ってチャレンジしたいと思います。
では早速行きましょう!はい!「はじめての四国遍路旅」第1回は「遍路の足慣らし」と言われるルートに挑戦。
第1番札所の霊山寺から5番の地蔵寺までおよそ13kmの行程を一日かけて歩きます。
あっ!あっありましたね!うわ〜いい雰囲気。
でも歴史があるよこれ。
「遍路の足慣らし」第一歩はここから始まります。
一般的な巡拝方法は「順打ち」といい…お遍路の特徴はその自由さ。
どのお寺から始めてもどのように回ってもいいのです。
さあじゃあ私たちもお遍路さんのスタイルに変身しよう。
ここで売ってるんだって。
訪ねたのは1番札所の販売所。
お遍路に必要な品を取りそろえる事ができます。
お寺によっては遍路用品を扱っていない所もあるので注意が必要です。
お遍路さんの必須アイテムといえばこの金剛杖。
杖に書かれている「同行二人」の意味を教えて頂きました。
じゃあ今回私たち美帆ちゃんと2人っていう事じゃなくて…。
(木下)じゃなくて一人一人がお大師さんと一緒。
これがお大師さんという事です。
このお杖が。
やっぱり一番頼りになる。
じゃあこれはもう一緒に回った方が…。
笠ですが。
笠ね〜。
これはもう是非もので。
笠は…是非もの?これが…この梵字が前なんです。
「同行二人」が後ろになります。
お天気の日はこのカバー外されて。
これ取れるんですか。
ほんとだ。
雨の日はこれ…。
これそういうやつなんだ。
もちろん菅笠でなくても構いませんが日ざしを避ける帽子などが必要です。
すてき〜。
お寺ごとに参拝のしるしをもらうのが納経帳です。
他にも数珠や輪袈裟納経帳や経本を入れる頭陀袋。
お遍路用品を一とおりそろえると1万5,000円ほど。
しかしこれらのうちから何を用意するかはそれぞれの自由です。
なんか心構えが…。
できましたね。
やっぱり笠をかぶったり白衣を着たりすると「よしこれから修行の旅に出るぞ」という心構えが。
ちょっと身の引き締まる思いですよね。
あっ住職かな?そうですね。
こんにちは。
こんにちは。
ご住職ですか?はい。
今日よろしくお願いいたします。
お願いします。
まず…どうでしょうか私たち。
変身したんですけど。
立派なお遍路さんになられて安心しました。
白い着物を着ていますと仏様がおるっていうかねお大師さんというのを感じやすくなると思いますね。
形っていうのは大事じゃないかなと思いますね。
そもそも四国八十八か所ってどういうものなんですか?四国八十八か所っていうのは弘法大師が修行された場所ですね。
その足跡をたどってお遍路さんも88のお寺をたどりながら…。
その間にゆっくり心が出来ていくという修行の道であるわけですね。
若き日の弘法大師空海が修行の場として選んだのが当時辺境の地だった四国でした。
修行の場を求め弘法大師が歩んだ道。
その足跡が四国八十八か所巡りにつながったと言われています。
まず住職に遍路の心得お経のあげ方を教えて頂きました。
参拝の方法は後ほどご紹介します。
(芳村)お経いいますのはね慌てて唱えたら御利益少ないって言うんですね。
雨だれがポツリポツリ落ちる感じで。
最初はねたくさんたくさんは言わずにこの般若心経を1巻だけでいいんで各お寺で1巻ないし2巻ですね。
雨だれがポトポト落ちるようにゆっくり唱えて頂く事で十分だと思いますね。
ゆっくりゆっくり一緒に唱えてみましょうか。
(信田益子)はい。
いきますよ。
(3人の読経)無事に1番札所が終わってなんかまた覚悟みたいなものが変わったね。
そうですね。
でも住職さんが無理せずって言ってたので気負わずゆっくり行こうかなと思いました。
さあでは2番札所に行きましょう。
はい。
2人の遍路旅がスタートしました。
次のお寺までは西におよそ1km。
15分ほどの道のりです。
あっ!あ〜着いた〜。
名前がいいよね「極楽寺」。
確かに。
ではここで参拝の手順をご紹介しましょう。
まずはお寺の中を回る順番。
お寺には山門から入っていきます。
次にお寺のご本尊が祭られている本堂に参拝。
そして弘法大師を祭る大師堂を参拝し最後に納経所で参拝のしるしを頂きます。
作法をしっかりと。
そうですね。
まずは山門の前で身なりを整えて…。
そして合掌して一礼。
山門の前で合掌一礼します。
お寺に入ったら手水場で身を清めます。
手を洗い口をすすぎます。
次に鐘をつきます。
ご本尊とお大師様へのご挨拶です。
(鐘の音)ただし鐘をついてはいけないお寺や時間帯があるので注意して下さい。
ご本尊が祭られている本堂へ向かいます。
本堂ではまずろうそくに火を付けます。
ろうそくはなるべく上の段から立てていきましょう。
続いてお線香。
他の参拝者がやけどをしないよう中央から立てるのが礼儀です。
線香は3本。
「仏様を香でもてなす」という意味があります。
次に必要なのが納札です。
これはお寺などの販売所で購入する事ができます。
参拝前に日付や住所名前や願い事を書いておきましょう。
納札はお遍路さんの名刺のようなもの。
本堂の納札箱に入れます。
(賽銭を入れる音)
(2人の読経)お経は他の参拝者の邪魔にならないよう本堂の脇であげます。
(2人の読経)本堂の参拝が終わったら弘法大師が祭られている大師堂に向かいます。
大師堂でも本堂と同様にお参りします。
(2人の読経)すいませんお願いいたします。
参拝を終えたら納経所へ。
納経帳に参拝の証しとしてお寺の名前や本尊などを朱印と墨書でしるして頂きます。
納経の受け付けはほとんどのお寺で午前7時から午後5時まで。
時間に余裕を持って参拝して下さい。
納経が終わると各お寺のご本尊の分身御影が頂けます。
空海が道を開いて1,200年の今年は特別に赤い御影も頂けます。
極楽寺の参拝を終え次は第3番札所金泉寺に向かいます。
ここからは住宅街の中を歩きます。
およそ3km40分の道のりです。
「歩きへんろ道」。
かわいい。
絵もある。
こうやって道しるべがあるから迷子にならなくていいよね。
遍路道にはこうした目印が至る所にあり迷う心配はありません。
あ〜美帆ちゃんちょっと休憩しよ。
しましょう。
喉渇いた。
あ〜…。
こんにちは。
ちょっと休んでいいですか?
(信田益子)すみません。
ごゆっくりどうぞ。
よいしょ。
はぁ…。
あ〜…。
あ〜ありがとうございます。
結構歩いたね。
なんか歩いたって気がしますね。
小まめな休憩も歩き遍路には大切。
ここら辺地元ね桃がね結構有名なんですよ。
これ柔らかいから食べていったらどうでしょう?え〜!?いいんですか?ありがとうございます!すご〜い。
四国には昔からお遍路さんを温かく迎える「お接待」という独特の習慣があります。
「お遍路さんはお大師様」。
そう考えて手厚くもてなすのです。
いただきます。
どうぞ。
ん〜!どうですか?おいしい!あ〜…ちょっとね私実は疲れてたの。
あっほんとですか?生き返る〜。
じゃあ私も食べよう。
いっただっきま〜す。
「お接待」という文化に触れた2人。
うんおいしい!ね〜!身も心もリフレッシュ。
突然ですがここで…お遍路さんに是非守ってほしいマナーがあります。
一つは…その昔弘法大師が橋の下でよく寝ていたので「杖の音で起こさないように」という心遣いです。
もう一つは2人も受けたお接待。
自分に代わってお参りしてほしいという思いが籠もった無償の行為だからです。
以上「お遍路ミニ情報」でした。
いや〜このあとまた歩けます。
頑張って。
歩ける元気に。
(益子信田)ありがとうございました!地元の人のあつい思いに守られお遍路は1,200年も続いてきたのでしょう。
2人は無事第3番札所の金泉寺に到着。
このお寺1,200年を記念して秘仏であるご本尊を一般公開しています。
すごい。
釈如来様。
はっきりと見えますね。
ね〜立派な。
金泉寺のご本尊釈如来。
金泉寺が建立されたのは奈良時代。
ご本尊全身を一般公開したのは今年が初めてだそうです。
1,200年行事として今年は多くのお寺がご本尊や宝物を公開しています。
そして次の遍路道には…。
え〜!?あ〜こっちだ。
あっちじゃないの!?私道なりにこっちかと…。
ほんとに!?これ?予想どおり。
これか〜。
なんかすごい道を通るんだね。
うわっ竹がすごい。
なんかワクワク感じゃないですけど楽しみながらできる気がします。
アスファルトは照り返しがキツイね。
ハハハ…。
「遍路の足慣らし」では昔ながらの遍路道も楽しむ事ができます。
このくらいだったら全然いいね。
小高い…。
山道を抜けるとそこは田園風景。
いろいろな風景を楽しめるのも歩き遍路の魅力の一つです。
大日寺到着!着きましたね。
およそ1時間半歩いて第4番札所大日寺に到着。
本堂には弘法大師が彫ったという大日如来が祭られています。
いよいよ「足慣らし」最後の5番札所。
そうですね。
もうすぐですね。
ここにはお釈様の弟子たちの姿を模した五百羅漢があります。
あっいっぱいありますね。
ね〜!なんかちょっとこの方バレーボールの監督みたい。
アハハ…ほんとですか?何となくちょっと。
地蔵寺の五百羅漢では自分や身の回りの人にそっくりな像を見つけられるといいます。
四国遍路は参拝以外にもお寺ごとにさまざまな味わい方があるのです。
どうだった?四国八十八か所の「足慣らし」まずやってみて。
なんか…とはいえやっぱりすごい覚悟して入ったのでどうなるかと思ったんですけど意外と13kmできたかなと思いましたね。
まあまだ疲れもないし楽しみながらね。
やっぱりあと四国の方たちはほんとにお接待をして下さって…。
あの桃の味は忘れられないな〜。
おいしかったですね〜。
ほんとにおいしかったね。
出てくるとも思わなくてうれしかった。
ね〜。
まだ「足慣らし」だけどいろんなご縁を頂いてこういう私たちとかいろんな思いを持ってる人たちも受け入れてくれるこの四国の懐の大きさみたいなものをこの足慣らしコースでもう感じる事ができたよね。
また次もどんなご縁があるかほんとに楽しみだね。
楽しみですね。
益子さん。
次の四国八十八か所どこ行きます?そうね〜。
これを見て決めましょう。
そうしましょう。
どこ行きます?こちらのテキストでは四国遍路の旅の情報を詳しく紹介しています。
2014/08/16(土) 15:30〜15:53
NHKEテレ1大阪
趣味Do楽 はじめての四国遍路旅 第1回「“足慣らし”をゆく」[解][字]
いま四国八十八か所霊場を巡る遍路の旅が静かなブームになっている。どんな準備をすればいいか、作法や道中の楽しみは、など楽しみながら遍路の基礎を学ぶ。8回シリーズ。
詳細情報
番組内容
四国遍路の旅をするのはタレントの益子直美さんと信田美帆さん。第1回は徳島県内の1番札所・霊山寺から5番札所・地蔵寺まで「足慣らし」といわれるコースを歩く。遍路の旅に出かけるにはどのような服装がいいか、正しい参拝方法は、遍路のマナーは、などの基礎知識を学ぶ。開創1200年を記念して3番札所・金泉寺ではご本尊の釈迦如来が公開されている。
出演者
【出演】益子直美,信田美帆
ジャンル :
趣味/教育 – 旅・釣り・アウトドア
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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